ひとりひとりに合った学習を提供する「Knewton」とは
Knewtonが提供するのは、adaptive learning platform(適応学習のプラットフォーム)と呼ばれるサービス。アダプティブラーニング(適応学習)とは、教材を各生徒それぞれのニーズ、特徴、理解度に合わせてカスタマイズする教育/学習方法。個人指導をテクノロジーの活用(主にビッグデータ)によって高度化した教育方法で、教材も難易度もフォーマットも、すべてを個人の特徴に合わせて調製し、その生徒個人にとっていちばんよく分かる学習の仕方を提供する。既に5400万ドルという多額の資金調達を行っており、今後の成長に期待がかかっている。
「イノベーションのジレンマ」の著者クレイトン・クリステンセンは、「教育×破壊的イノベーション 教育現場を抜本的に変革する」の中で、「教育はもっと個人の問題になる」と書いているが、その世界をまさに実現せんとするサービスだ。
サービス紹介動画のコンセプトが非常に分かりやすい
サービスの紹介動画のクオリティが高く、非常に分かりやすい。
MOOCsとのコラボレーションでオンライン学習が更に最適化される
スタンフォード、ハーバード、MITなど有名大学の授業が、世界中のどこからでも受けられる「MOOC(Massive Open Online Courses)」においてもKnewtonのようなアダプティヴラーニング(適応学習)の仕組みを取り入れる動きが広まっているようだ。身近に先生や同レベルの学習者がいない場合、こういったビッグデータの活用で個人に最適化された教育が提供されるのは素晴らしいことだと思う。
語学、プログラミングなどの領域のアダプティブラーニングに期待
数学や物理などの理数系科目では非常に当てはめやすいのではないだろうか。今の社会人であれば語学やプログラミングも個人に最適化されたものが提供されて学習効率が高まるといったことが期待できる。特に、英語は世界で10億人が学習しており、その社会的インパクトからしたても、ビッグデータを活用する意義のある分野なのではないだろうか。
日本国内でもパートナーシップを結び事業展開を行う
Knewtonは日本でも事業展開を行っています。増進会出版社やClassiとパートナーシップを結び、国内での事業を推進しています。