すららネット、総務省によるデジタル教材活用プロジェクトでパラオの小学生の数学力向上を実現

株式会社すららネット(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:湯野川孝彦)は、パラオ共和国(以下、パラオ)において、株式会社パデコが総務省より受託した「途上国における教育・保健医療分野等でのデジタル活用の海外展開に関する調査実証の請負」に参画し、海外小学生向け算数e-ラーニング「Surala Ninja!」を提供した。

総務省がデジタル教材による算数・数学学習改善を目的に寄贈したタブレット端末を活用して、現地の小学生に算数の個別学習の機会を創出、新型コロナウイルス感染症拡大により休校になっても家庭学習として学びを提供し続け、基礎学力を向上させる成果をあげたことを発表した。

パラオ共和国における「Surala Ninja!」活用の概要

パラオでは、教育省が行う学力調査において、学年が上がるにつれて算数・数学の学習達成度が低下することが課題としてあげられ、教員の指導法の改善と共に自己学習の教材や機会の提供が必要とされていた。

同国では、これまでも学習用のタブレット端末が海外から提供されていたが、教員が指導法に関する知識を持ち合わせていなかったり、端末のメインテナンスが必要になったりしたことから、十分な活用が進んでいなかった。

このプロジェクトは、特定非営利活動法人BHNテレコム支援協議会を通じて総務省がパラオ政府に寄贈したタブレット端末を活用し、パデコが現地の教育省と連携して行う教育支援活動の一環として実施された。

すららネットからは、現地の私立小学校Maris Stella Schoolの1~4年生合計116名に海外小学生向け算数e-ラーニング「Surala Ninja!」を提供。

現地の学校では慢性的な教員不足も課題となっており、すららネット社のe-ラーニングを通じて生徒の学力向上だけでなく、教員の負担軽減にも貢献した。

2021年11月に教員向けの研修を実施した後、同年12月よりSurala Ninja!のEラーニング授業を開始。

しかし、2022年1月にパラオでも新型コロナウイルス感染患者が出たのをきっかけに、現地の小学校は休校となった。

すららのオンラインで生徒が個別に学習できる利点を生かし、家庭学習として学びの提供を継続。

同社スタッフが現地の教員と連携し、学習管理システムを活用して子どもの学習状況を把握し、学習に遅れのある生徒には個別に声をかけるなど、遠隔でのサポートを実施した。

加えて、学習の進捗に応じた賞を設定してオンラインでのセレモニーを実施するなど、生徒の学習モチベーションを向上させた。

オンラインセレモニーの様子

学習成果

ベースライン(12月2週目実施)とエンドライン(3月2週目実施)の比較:学力テスト *出題範囲:(小学1~3年生)数の概念、足し算、引き算 (小学4年生)足し算、引き算、掛け算、割り算

ベースライン(12月2週目実施)とエンドライン(3月2週目実施)の比較:マス計算 *2年生:足し算、引き算(10マス)、3年生: 足し算、引き算(50 マス)、掛け算(27 マス)、4年生: 足し算、引き算、掛け算(50 マス)、 割り算(20問)

家庭学習に移行後も学習時間は維持され、特に1年生は学習時間が大幅に増加する結果となり、約3カ月の学習期間ながら、基礎学力を向上させる成果が上がった。

また、プロジェクト開始時に実施した算数の基礎学力を図るテストを再度3月上旬に実施した結果、全体平均で18.8ポイント向上し、特に低学年の伸長度が高い結果となった。

加えて、基礎計算力を強化するため「マス計算」を反復演習した結果、計算のスピードも大きく向上したという。

左:パラオ現地の様子、右:中西総務副大臣によるビデオメッセージ

成果の一部は、3月4日に現地にて行われた成果発表セミナーにて報告された。

センゲバウ・シニョール副大統領、ジェンキンス教育大臣、在パラオ日本国大使館の柄澤大使他が出席、中西総務副大臣によるビデオメッセージも放映された。

すららネットは今後も、教育格差の社会課題の解決に向け、最先端技術を活用し貢献していく。

eラーニング教材 Surala Ninja! について

海外版として小学生向けに開発された、インタラクティブなアニメーションを通じて加減乗除の四則計算を楽しく学べる e ラーニングシステム。

生徒は自身のデバイスで自分のペースで学習できるとともに、指導者は学習管理システムを通じて生徒の学習の進捗や理解度を把握した上で学習内容を調整でき、生徒個々人にあわせた個別最適化の学習を実現。

現在、スリランカ向けのシンハラ語版、インドネシア向けのインドネシア語版、また、主にインドやフィリピンで活用されている英語版がある。