大阪府教育委員会と、プログラミング教育サービス事業を手がけるライフイズテック株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:水野雄介) は、高等学校における情報教育モデル構築に関する連携協定を締結したことを発表した。
なお、2022年1月18日に、大阪府とライフイズテックの連携協定締結式ならびに共同記者会見を実施した。
大阪府とライフイズテックの連携概要

大阪府は2020年に「府立学校スマートスクール推進事業」を掲げ、GIGAスクール構想による「1人1台端末」の配備率や、情報科担当教員の専任率も全国トップクラスを誇っている。
他方で、2022年度から高校で「情報Ⅰ」が必履修化され、また2025年度から大学共通テストに「情報」が追加されることに伴い、より高いレベルで情報教育を推進させるために教え手の資質向上と学習プログラムの整備が必要である。
大阪府とライフイズテックは、「情報Ⅰ」に対応したプログラミング・データサイエンスの教員向け研修、モデル校でのEdTech教材「ライフイズテック レッスン」利活用を通じて、これらを整備する。
また、効果測定においてはプログラミングによるコンピュータや情報通信ネットワークを活用する力やデータ収集・整理・分析結果を表現する力だけでなく、期待される基礎学力・非認知能力向上の効果検証も行うことで、Society5.0に向けた大阪府の教育のアップデートを目指す。
協定締結日
令和4年1月18日
連携協力事項
- 府立高等学校等の情報科教員の指導力向上及び授業実践方法の研究に関すること
- 府立高等学校等における情報教育の実施及び教材の利用に関すること
- 先行実施するモデル校に対し、今後の情報教育の在り方の検討及び情報教育がもたらす生徒への教育効果の実証等を目的とした調査に関すること
- 府立高等学校等における実践事例の他自治体等への広報及び普及に関すること
- 前号に掲げるもののほか、甲及び乙が必要と認めること
具体的な取り組み内容
連携内容1:教え手の育成 より専門的な内容となる「情報Ⅰ」に向け、指導力強化のための研修を実施
令和4年度から実施となる高等学校の新学習指導要領において、高校の普通科では「情報Ⅰ」が必履修科目となる。
「情報Ⅰ」ではこれまでの「社会と情報」「情報の科学」の学習内容が統合され、さらにこれまで「社会と情報」(高校全体の80%が履修)には規程されていなかった「プログラミング」や「データサイエンス」が内容として含まれる。
これまで授業を担当してきた教員であってもスキルの磨き直しが必要である。
教育委員会や情報部会、校長会とも連携しながら、教員の方々向けにライフイズテック レッスンを用いた研修を実施し、教員自身が「教わる」体験の提供を通じて、「情報Ⅰ」対応に向けた情報科教員の指導力強化を図る。
連携内容2:学習プログラムの提供 府内モデル校でライフイズテック レッスンを導入
希望するモデル校に対して、オンライン完結プログラミング教材、ライフイズテック レッスンを提供する。
ライフイズテックも伴走しながら、「情報Ⅰ」での利用、生徒の「プログラミング」や「データサイエンス」に関する知識・スキルの習得を目指す。
また、プログラミングを問題解決に活用する絶好の場となる、探究学習にも応用出来る。
連携内容3:効果測定 プログラミング教育の学習効果測定による学びのアップデート
プログラミング教育による影響は、プログラミングスキルの向上だけではなく、基礎学力の向上、非認知能力の向上、自尊感情の向上などをもたらすという仮説を持っている。
モデル校において高校生の意識がどのように変化したのか、プログラミング教育の効果について検証するとともに、効果検証を通して、授業内容の振り返りや指導案の改善へと繋げ、大阪府のプログラミング教育をアップデートし続けることをめざす。
EdTech教材「Life is Tech ! Lesson」について
- 新学習指導要領に対応:中学校技術科 /高校情報科の新学習指導要領に対応したブラウザ完結型のプログラミング学習教材
- サービス提供開始から1年弱で全国600校以上の中学校・高校で採用
- 楽しく学ベるカリキュラム設計:エピソードに合わせて出題される課題をクリアすることでプログラミングを楽しく学べる
- テキストコーディングで問題解決を実現:オリジナルの作品制作を通して問題解決を実現
- 個別最適な学習を実現:一斉授業ではなく、生徒がそれぞれのペースで学習可能
- プログラミング教育未経験の先生でも簡単に導入可能:授業準備の手間がかからず、導入環境や設定もシンプル
- 充実した先生向けサポート:進捗管理画面、指導案、補助教材、小テスト、評価指標などの先生向けの授業支援ツールも提供