理想科学工業株式会社(代表取締役社長:羽山 明 以下、理想科学)は、埼玉県久喜市教育委員会が主導する市内公立小・中学校11校を対象としたSTEAM(スティーム)教育のモデル授業に協力し、プログラミング授業や理想科学製小型スクリーン製版機『MiScreen a4』を使った総合学習授業を2021年度の2学期から3学期にかけて実施することを発表した。

STEAM教育とは、 Science(科学)、 Technology(技術)、 Engineering(工学・ものづくり)、Arts(芸術・リベラルアーツ)、Mathematics(数学)の5つの領域を対象とした理数教育に創造性教育を加えた教育理念。
教育現場では、これまでの教科ごとの学習だけではなく、自分たちで課題を解決する力を育てる分野横断的な新たな教材や指導方法が求められている。
久喜市教育委員会は文部科学省が進めるGIGAスクール構想に向けて、効果的なICT教育環境の整備を進めてきた。
一人一台のタブレット導入という環境における学びについて、今後の教育シーンを見据えた先進的な研究に取り組んでいる。
今回同委員会はGIGAスクール構想で整備したインフラを活用しSDGs実現に向けたSTEAM教育を推進するため、理想科学の協力による「知る(探求)とつくる(創造)学び」を体験できるモデル授業の実施を決定した。
市内計11校で、小型スクリーン製版機『MiScreen a4』(マイスクリーン エーフォー)を使ったエコバック制作の授業を行う。
エコバック制作では、まず孔版印刷の一つであるシルクスクリーン印刷の仕組みを学んだ後、『MiScreen a4』を使ってシルクスクリーン印刷を体験。
自由な発想力や想像力を育み、作品を生み出すことで「創造力」を育てる。
また、小学校を対象に理想科学がカスタマイズしたプログラミング教育と印刷体験を組み合わせた授業も用意。文部科学省の小学校学習指導要領の第5・第6学年の目標に沿った授業内容とし、プログラミング的思考を養う。
これまで理想科学は長年にわたり学校のプリント印刷業務に役立つデジタル印刷機「リソグラフ」を提供してきた。
これからも、次世代を担う子どもたちの教育を支援する取り組みを行っていく。
モデル授業参加校
計11校
- 小学校:青毛小学校、太田小学校、栗橋西小学校、栗橋南小学校、小林小学校、桜田小学校、砂原小学校、鷲宮小学校
- 中学校:久喜中学校、菖蒲南中学校、鷲宮西中学校
3つの授業カリキュラム

- ①久喜市の風景画像のエコバックづくり
- 久喜市の好きな風景や残したいものをタブレットのカメラ機能で写真撮影。
- SDGsの観点から、郷土で大切にしたいことをスローガンとして考える。
- 写真とスローガンをグループで討議し決定する。
- エコバックにシルクスクリーン印刷する。
- 制作後発表会を実施。
- ②自画像のエコバックづくり
- タブレットのカメラ機能を使用し、自分の写真を撮影。専用ソフトを使用し、描写が苦手な子どもも楽しく自分を表現する。
- エコバックにシルクスクリーン印刷する。
- 制作後鑑賞会を実施。
- ③プログラミングで作成した万華鏡図柄のエコバックづくり
- 「Scratch」を使い、万華鏡の図柄をデザイン
- 完成した万華鏡の図柄をエコバックにシルクスクリーン印刷する。
- 制作後鑑賞会を実施。
実施スケジュール(予定)

※実施校欄の①②③は上表の授業カリキュラムに対応。機材は久喜市教育委員会が用意し、実施校へ貸与。具体的な日程は要問合せ。
小型スクリーン製版機『MiScreen a4』について

『MiScreen a4』は、最大A4サイズのマスターが製版できる、卓上サイズの小型デジタルスクリーン製版機。
サーマルヘッドでマスターに穿孔するデジタル製版方式で、乳剤版とは違い、薬品や水を使わないRISOドライ感熱製版システムを採用している。
同製品は、プロ・アマチュアを問わず幅広いクリエイターを想定し、使いやすさに配慮されている。
枠張りしたマスターを本体にセットし、パソコンからデータを送るだけで簡単にスクリーン印刷用の版を作成できる。
重さ約2.9kgで持ち運びも可能。