DMM VR lab、MR/AR分野のトップカンファレンス「IEEE ISMAR」にて東京大学VRセンターとの共著論文が採択 

合同会社DMM.com(本社:東京都港区、会長 兼 CEO 亀山敬司、以下DMM)が東京大学 連携研究機構 バーチャルリアリティ教育研究センター(略:東京大学VR センター)と進める共同研究「VRシステムの評価及び最適化手法の提案」において、DMM VR labの研究員 小川奈美による共著論文が、MR/AR分野の国際会議「IEEE ISMAR 2021(※1)」に採択されたことを発表した。

ISMARはMR/AR分野での権威あるトップカンファレンスの一つであり、この論文は2021/10/4-8に開催されるISMAR 2021にて口頭発表が行われる。

また、この手法は2021/9/12-14に開催される、第26回日本バーチャルリアリティ学会大会でも発表される。

※:IEEE International Symposium on Mixed and Augmented Reality (ISMAR) 

学会名

IEEE International Symposium on ixed and Augmented Reality (ISMAR) 2021

タイトル

Now I’m Not Afraid: Reducing Fear of Missing Out in 360° Videos on a Head-Mounted Display Using a Panoramic Thumbnail

著者

  • 山口昌馬(東京大学大学院情報理工学系研究科 修士課程)
  • 小川奈美(DMM VR lab 主任研究員/東京大学大学院情報理工学系研究科 共同研究員)
  • 鳴海拓志(東京大学大学院情報理工学系研究科 准教授)

研究背景

ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を用いて360°動画を見る際には、視聴者は任意の方向を見回してその動画の見える範囲(Field of View, FOV)を自由に定めることができる。

しかし、視聴者が動画の一部分を見ているとき、必ず動画の別の部分を見逃すことになり、視聴者は何か重要なものや面白いものを見逃してしまっているのではないかと不安を感じることが知られている。

この不安はFear of Missing Out(FOMO)と呼ばれ360°動画視聴時の課題となっている。

研究概要

そこで、「Now I’m Not Afraid: Reducing Fear of Missing Out in 360° Videos on a Head-Mounted Display Using a Panoramic Thumbnail」では、360°動画のパノラマ全景(以後、全景)を手元に提示することで、視聴体験を損なうことなくFOMOを低減させる手法を提案。

さらに、提案手法による視聴体験を、通常の視聴体験と比較する実験を行った結果、提案手法がFOMOを有意に低下させることが分かった。

さらに、提案手法により視聴体験の質は向上し、プレゼンスに関しては条件間に有意な違いは見られないことが分かった。

また、論文ではユーザが提案手法に対してどのようなインタラクションを取るかを調べるために、視聴時のアイトラッキングデータ及びヘッドトラッキングデータを解析。

その結果、どのような場面でユーザが全景を確認するかなど、ユーザの全景の使い方に関する知見が得られた。こうした解析結果を元に、個人の使い方や目的に合わせた、より使いやすい360°動画のユーザインタフェースを制作することができる。

DMMと東京大学 VRセンターとの共同研究について

2020年より、DMMは東京大学VRセンターと「VRシステムの評価及び最適化手法の提案」に関する共同研究を行っている。

共同研究では、VRシステムにおけるインプット方式やアバタの表示など、VR空間におけるユーザインタフェースへの習熟・没入度などに着目し、科学的に定量解析・評価するための手法を確立することにより、VR空間のユーザインタフェースを最適化することを目標とした学術研究に取り組んでいる。

DMM VR labとは

2018年12月にDMM.comテクノロジー本部のR&D部門として発足したDMMのVR専門チーム。

ハイプレゼンスなVR領域をはじめとしたxR領域における研究と事業創生を目指した開発を行っている。

2020年4月には東京大学VRセンターとの共同研究を開始し、2021年1月にはVRコミュニケーションアプリ「Connect Chat」をアーリーアクセス公開し、研究とサービスの両軸で活動している。