福島県矢祭町教委とStudy Valley、探究学習EdTechプラットフォーム「TimeTact」を活用し防災教育をテーマにモデル授業を実施

福島県矢祭町教育委員会と株式会社Study Valley(本社:東京都江戸川区中葛西 5-20-13 水戸ビル 2F、代表取締役:田中悠樹)は、探究学習対応のEdTechプラットフォーム「TimeTact」を使った探究学習教育の一環として、矢祭町内の小中学生を対象としたモデル授業に取り組むことを発表した。

「地域の課題を起点に身の回りの課題に取り組む力を育む授業」をテーマに、子供達が防災について学び、ハザードマップを作成する授業として、2022年度から新しく導入される「探究学習」の学習機会拡張に先駆けて2021年10月〜2022年1月に行われる。

この取り組みは、経済産業省によるEdTech導入補助金も活用したモデル授業ともなっている。また、EdTechツール導入に際して、EdTech導入補助金(※)を活用している。

EdTech導入補助金とは経済産業省が、学校現場にEdTechツール導入を検討している事業者に対して、導入時にかかる経費を補助する制度。学校等設置者とEdTech事業者による、より良い教育環境づくりの後押しとなる取り組みとなっている。

「地域の課題を起点に身の回りの課題に取り組む力を育む授業」をテーマにしたモデル授業概要

「地域の課題を起点に身の回りの課題に取り組む力を育む授業」をテーマに、ICTの活用で学校内や教科書上だけでは学べない、専門家からのリアルなフィードバックも貰える授業を行う。

TimeTactを活用することで、事前準備から授業実施期間、研究成果制作、フィードバックまで一括して管理が可能となる。

防災教育の専門家による授業を矢祭町で受講でき、防災について考える機会を設け、自分や大切な人を守るためにどうすればいいのか、より深く自ら考えられるようになる。

また、生徒一人一人の気づきを大切な人や地域の人に共有することで、個人の意識が街を守るという学びにつなげることができる。

提供の背景

IT化やグローバル化の進展など変化を遂げている現代(=VUCA)※で、課題は何か、それに対する答えは何なのか、を自分で考え解決する力が求められている。

VUCAとはVolatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の四つの単語の頭文字からなる。これら4つの要因により、あらゆるものを取り巻く環境が大きく変化し、将来の予測が困難な状態になっている状況を意味する。

こうした時代背景から近年、自己で課題設定から解決策の提示までを、「知る」と「創る」のサイクルを通じて行う「探究学習」が注目されている。

GIGA※スクール構想の導入にあたり、これからの新しい教育の姿について模索していた矢祭町教育委員会。

「地域を知る」「主体的に学ぶ」といったさまざまなキーワードが並ぶ中、「探究学習」の重要性を強く認識する一方で、探究学習に関するノウハウの不足は勿論、教員の多忙化が進む中で専門性をいかに高めていくのか、地域格差とどう向き合うかといった課題も多く、解決の難しさもあった。

そのため、探究学習EdTechプラットフォームの「TimeTact」を採用したモデル事業を展開する中で、これらの課題の解決策を見出していきたいと考えているという。

モデル授業のテーマとしては地域の課題である防災を取り上げることとし、「子ども達が地域のハザードマップをGIGA端末の活用を通じて作成する」という「防災教育」という観点から探究学習を進めてみるというアイデアが生まれた。

また、防災教育の実施で、「自分の身の回りに起こりかねない災害から命を守るにはどうすればよいか」を深く考える機会にもなるという。

GIGAとは・Global and Innovation Gateway for All の略。GIGAスクール構想では、端末付与と高速通信環境を整備し、新たな社会を生きる子供たちのために、「個別最適化され、創造性を育む教育」の実現を目指している。

生徒視点

取り組み

ICT利活用による探究学習を用いて社会とつながることで、身近な課題が社会とどう関わっているのかの理解が深まる。

生徒はTimeTactを活用することで、資料の確認や成果物の作成や提出を管理しやすくなる。

身の回りにある課題を解くことから社会とどれだけ関わりがあるか実感し、机上で完結しない好奇心を呼び覚ます。

結果的に、専門的知識の習得と創造的・論理的思考の掛け合わせにより、未知の課題やその解決策を見出す力を養う。

期待される成果

教師や専門家とのつながりが持てるようになる。

教員観点

取り組み

TimeTact上では、事業会社への回答提出前に担当教員が内容を精査した上で提出することも可能。

事業会社からのフィードバック、教師からのフィードバックを適材適所で活用することで、生徒の自立学習をサポートする。

期待される成果

  • 教師の指導負担の軽減
  • 指導効果/学習効果の上昇

矢祭町教育委員会 教育課長 髙橋竜一氏 コメント

このたび、Study Valleyさんと共同で、探究学習のモデル授業を実施することとなりました。矢祭町教育委員会ではGIGAスクール構想の推進を「Society5.0社会に向けた新しい学びへの挑戦」であると位置付けており、子どもたちにとって真に役に立つGIGA端末の導入になるよう模索を続けてきました。

そのような中、「STEAMライブラリー」の存在を知り、このような探求型の学習の在り方に興味を惹かれ、新しい矢祭町教育の一つの柱として位置付けたいと考えるようになりました。ただし、それが現場への押し付けになってはいけないという想いから、まずは「モデル授業」として展開する運びとなった次第です。

今回のモデル授業を通じて、学校現場は勿論、児童、生徒、さらにはそのご両親にも探究学習の可能性について知ってもらい、次年度以降の発展に繋がっていく契機になってくれればと思います。

防災講師 株式会社 Plot-d 大場黎亜氏 コメント

私が全国各地の被災地で学んだことは、災害を防ぐ観点でも、被災してしまった後にできることという観点でも、あらゆることに対する「想像力」を養うことの重要性でした。「想定外」を全て無くすことはできなくても、1つ2つ減らすだけで助けられる命や暮らしがあるかもしれません。

防災教育は、単に知識を勉強するものではなく、想定外を想像するものだと考えます。そしてそのために、あらゆる想定外を学び、そこにどう対処してきたのか現地の体験を学ぶことも大切です。テレビやネット情報から学ぶこと、あるいは専門家の話を聞くことも大事ですが、ICTの活用によって、より子どもたちの探究心を高め、分かりやすく取り組みやすい学習ができることを期待しています。

今回の学びが想像力を育み想定外を減らすことに繋がるよう、取り組ませていただきたいと思います。

TimeTactとは

探究学習を進める際に必要な教材やノウハウのみならず、今まで気軽に繋がることができなかった民間企業との連携を担保できるプラットフォーム。

身の回りにある課題を起点に、社会と繋がることで教室に閉じない、社会に開かれた学びの場を提供する。

このプラットフォームを活用することで専門的知識の習得と、創造的で論理的な思考の掛け合わせによって社会の課題やその解決策を見出す力を養う。


ABOUT US

埼玉県出身。2018年12月からほぼ毎日EdTech Mediaの記事を更新しています。 EdTech Mediaのほかに、教育業界専門の転職サイト「Education Career」を運営している株式会社ファンオブライフのマーケティング担当です。