金沢工業大学、2022年度入学生からデータサイエンス3科目を全学科で必修科目へ

金沢工業大学は、2022年度よりデータサイエンスの3科目を全学部全学科の必修科目とし、新たなデータサイエンス教育をスタートすることを発表した。

金沢工業大学のデータサイエンス教育について

現在、デジタル・トランスフォーメーション(DX)により社会の変革が進んでいる。

その変革の大きな要因の一つがAIの技術であり、もう一つがビッグデータの収集・活用の進展である。

来たる未来社会Society5.0では、さまざまな社会課題を解決するために、AIに加えてセンサの技術、そしてビッグデータを分析・有効活用するためのデータサイエンスの能力を身につけた、新しい製品・サービスを生み出せる人材が求められている。

金沢工業大学では、これまでの数理科目に加えて、データサイエンスとAIの素養を身につける教育プログラムを整備し、Society5.0をリードする人材を育成する。

また、データサイエンスの科目を1年次から履修する必修科目に位置づけることで、デジタル社会の読み・書き・そろばんとなるデータサイエンスの基礎を全学生が学習し、所属学科の専門分野でその力を十分に発揮していく。

データサイエンス教育の内容

データサイエンスとは、社会の様々なデータを数学、統計学、コンピュータサイエンスの手法を用いて解析し、それぞれの分野の専門家がデータを読み解くことで、社会の発展に役立てる学問分野。

金沢工業大学では、下記の3科目を2022年度入学生より必修科目と位置づけ、データサイエンスを活用できる人材の育成を進める。

データサイエンス入門(1単位、1年次前学期 開講)

データの取り扱いの基本を学ぶ。

データ取り扱いの入門ツールであるExcelの基本操作を学ぶ。

さらに、Excelを使用して、社会の実際のデータ(オープンデータ)を可視化していくことで、データがもつ意味を理解し、データを集計・分析する力を身につける。

また、実験データやアンケートデータの集計・分析などデータの取り扱いスキルを学ぶ。

データサイエンス基礎Ⅰ(1単位、1年次後学期 開講)

データの間にどのような関係や差があるかを数学的な手法で明らかにし、多くのデータをより少ない本質的な要素で説明するための方法を学ぶ。

データサイエンスにおいて重要となる、層別集計やクロス集計の手順、グラフ描画、回帰分析について、実践的な演習を交えて理解を深める。

データサイエンス基礎Ⅱ(1単位、2年次 開講)

コンピュータによる計算手法を用いて、多くのデータをそれぞれの特性に基づいて分類し、系統的に説明するための手法を学ぶ。

現在幅広く使われている深層学習の基礎となる機械学習については、教師データなし機械学習の代表的な手法「クラスター分析」、教師データあり機械学習の代表的な手法「決定木」を学ぶ。

また、近年のAIの代表的な手法であるディープラーニング(深層学習)の基礎となる「ニューラルネットワーク」についても学習する。

金沢工業大学では、2020年度入学生からAIの活用方法について学ぶ「AI基礎」の科目が必修となっている。

また、AI、IoT、ICTに関する発展的な内容を学べる「AIとビッグデータ」「IoTとロボティクス」「ICTと情報セキュリティ」のコースも設けられている。

データサイエンス3科目が必修化することで情報技術教育が充実し、学生が所属学科の専門に加えてデータサイエンスの能力を獲得できるようになり、新たな人材育成がこれからの技術革新・DXにつながることが期待される。