みんなのコードとWaffle、小学校の女性教員向けにプログラミング教育の養成プログラムを開始

公教育におけるプログラミング教育の普及を目指す特定非営利活動法人みんなのコード(東京都渋谷区、代表理事:利根川 裕太、以下みんなのコード)と、IT分野のジェンダーギャップの解消を目指す一般社団法人Waffle(東京都渋谷区、Co-Founder & CEO:田中 沙弥果、Co-Founder:斎藤 明日美、以下Waffle)は、小学校の女性教員向けに特化したプログラミング教育の教員養成プログラム「SteP(Step by step for teacher’s programmingの略称、読み方:ステップ)」を開始することを発表した。

「SteP」は、プログラミング教育において小学校の女性教員の積極的な参画を促進することで、最終的には学校教育における「ITや理系は男性が選択するもの」といったアンコンシャスバイス(無意識の思い込み)やジェンダーギャップの解消を目指していきく。

本プログラムの開催にあたっては、アドビ株式会社の助成金プログラム「Adobe Employee Community Fund(ECF)」の支援のもと実施される。

「SteP」概要

本プログラムを開始する背景

みんなのコードは、「子どもたちがデジタルの価値創造者となることで、次の世界を創っていく」をミッションに掲げ、2015年の設立以来、公教育におけるプログラミング教育の普及活動を行ってきた。

みんなのコードが過去3年間実施してきた、現役小学校教員向けの「プログラミング教育指導教員養成塾」は、未経験の教員が効果的な授業を実施できるよう支援し、将来的な地域の推進役を担うことを目指し、のべ2,100名超の小学校教員が参加してきた。

一方、小学校教員の61.6%(*1)が女性にも関わらず、この養成塾に参加する教員の約80%が男性であることから、ジェンダーバランスの不均衡に問題意識を持っていたという。

プログラミング教育に関する研修の参加者が男性に偏りがちな理由の一つとして、「プログラミング」「パソコン」という言葉から、学校内において男性教員への研修参加の促しが多いという声も聞こえてきている。

Waffleは、「IT分野のジェンダーギャップを解消する」をミッションに掲げ、女子中高生を対象にIT教育を実施してきた。

進路選択を行う女子中高生が、ITや理系分野の進路を選択しない理由の一つに、身近なロールモデルがいないからという問題意識を持っていた。

内閣府のデータ(*2)によると、理数系の科目の教員が女性の場合、「自分は理系タイプだと思う」という女子生徒の割合が11%増加することが判明している。

すでに小学校段階において、プログラミング教育を積極的に実践する教員が男性に偏っているということは、将来女子生徒がプログラミングに関心を持ちづらい構造を再生産する可能性がある。

今回、この課題を解決するべく、みんなのコードとWaffleが協働し、小学校の女性教員限定でプログラミング教育を実践できる環境づくりをサポートすることになった。

本プログラムを通じて、ジェンダーステレオタイプを取り除き、より多くの女性教員にプログラミング教育を教えることを促すことを目指していく。

今後の展望として、中学校・高等学校の女性教員へと対象を広げるとともに、教員の性別によって子どもたちのプログラミングに対する興味・関心を抱く割合の変化の調査なども積極的に実施していく。

本プログラムの具体的な内容

本プログラムは、インプットを目的に2日間の研修を行った後、参加者が所属校にて授業の実践を行い、3学期にその実践内容を参加者同士で共有し合う。

研修では、プログラミング教育に関する知識の習得だけでなく、専門家からジェンダーステレオタイプに関するレクチャーを受けたり、みんなのコードの「プログラミング教育指導教員養成塾」の女性修了生のサポートや、全国から集まる仲間とのネットワークを構築できることも大きな特徴。

関東近郊在住の人は東京都内の会場から参加してもらい、それ以外の地域の人はオンラインでの参加も可能。

開催概要 ※内容は変更となる場合がある。

  • 期間:2021年8月〜2022年3月(うち3日間)
  • 本プログラムの目指す姿:小学校の女性教員のプログラミングに対する苦手意識や近寄りがたい印象を取り払うことで、子どもたちに楽しくプログラミングを教えられるようになる。
  • 参加条件:全国の小学校の女性教員
  • 参加費用:無料
  • 開催場所:東京都内の会場(未定) ※オンライン参加も可
  • 募集人数:60名(会場参加は上限30名程度を予定)
  • 内容
    • 第1回:2021年8月11日(水)14:00~16:30
      • プログラミングってどう教えるの?
      • ジェンダーステレオタイプに関する講演1
    • 第2回:2021年8月12日(木)14:00~16:30
      • プログラミングの授業を考えてみよう
    • 第3回:日程調整中(2022年1月〜3月の間に開催予定)
      • 実践した授業について共有しよう
      • ジェンダーステレオタイプに関する講演2 ※第2回と第3回の間に、所属校にてプログラミングの授業を実践してもらう。
  • 応募締め切り:2021年7月30日(金)

本プログラムの外部アドバイザー ※50音順、敬称略

  • 塚本 まゆ(愛知県情報教育アドバイザー)
  • 田中 萌 (埼玉県川越市立新宿小学校 教諭)
  • 前川 智美(東京都板橋区立高島第二中学校 主任教諭)
  • 牧山 奈弥(東京都私立文化学園大学杉並中学高等学校 教諭)
  • 山口 禎恵(茨城県教育庁学校教育部特別支援教育課 指導主事)
  • 渡邉 祐子(北海道札幌市立新発寒小学校 教諭)

応援 ※50音順、敬称略

  • 荒井 令子(全国公立小中学校女性校長会会長、東京都墨田区立小梅小学校 校長)
  • 江口 祐子(教育エディター、前・AERA with Kids編集長)
  • 小林 靖英(株式会社アフレル代表取締役社長/NPO法人WRO Japan副理事長)
  • 治部 れんげ(ジャーナリスト/東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授)
  • 出口 利定(前・国立大学法人東京学芸大学学長、国立大学法人上越教育大学理事(非常勤))
  • 浜田 敬子(ジャーナリスト、前・Business Insider Japan統括編集長。Business Insider Japan エグゼクティブ・アドバイザー)
  • 堀田 龍也(東北大学大学院情報科学研究科教授、東京学芸大学大学院教育学研究科教授、中央教育審議会委員)
  • 村松 泰子(元・国立大学法人東京学芸大学学長、公益財団法人日本女性学習財団理事長)

特定非営利活動法人みんなのコードについて

  • 団体名:特定非営利活動法人みんなのコード
  • 代表:代表理事 利根川 裕太
  • 設立:2015年7月

みんなのコードは、「子どもたちがデジタルの価値創造者となることで、次の世界を創っていく」をミッションに、全国でコンピュータサイエンス教育の普及活動を推進する非営利法人。

公教育におけるテクノロジー教育拡充に向けた政策提言や学術機関と連携した実証研究、プログラミング教材の開発・提供、プログラミング教育を担う先生方向けの各種研修の企画・開催、子どもたちが自由にテクノロジーに触れられる“第三の居場所”づくりなど、幅広い取り組みを行っている。

一般社団法人Waffleについて

  • 所在地:東京都渋谷区
  • 代表理事:田中 沙弥果
  • 共同代表:斎藤 明日美

Waffle(ワッフル)は、IT分野のジェンダーギャップの解消を目指す非営利法人。

国内の女子中高生向けにオンラインIT(コーディング)コース「Waffle Camp(ワッフル・キャンプ)」の提供、日本国内での「Technovation Girls(テクノベーション・ガールズ)」のサポート、企業との協働による各種イベントを開催している。

また、「第5次男女共同参画基本計画素案」に対するパブリックコメントをはじめとする、政策提言も積極的に行っている。

2020年第4回ジャパンSDGsアワード「SDGsパートナーシップ賞」受賞。2017年活動開始(2019年法人化)。