NPOカタリバ、atama plus・COMPASS・すららネットからのデジタル教材無償提供を受け環境ハンデを抱える子ども達を支援

認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都杉並区、代表理事:今村久美 以下、NPOカタリバ)は、生活困窮・不登校・外国籍など、さまざまな環境にハンデを抱える子どもたちへの支援事業において、オンラインを活用した学習支援・伴走を行っている。

今回、これらの支援に賛同する複数企業から、各社のデジタル教材を無償提供されたことを発表した。

背景

完全失業者数が14ヶ月連続で増加。さらに広がりが懸念される教育格差

総務省が2021年4月30日に公表した労働力調査によると、3月の完全失業率(季節調整値)は2.6%、完全失業者数は188万人、14か月連続で増加している。

新型コロナウイルスの感染拡大は、学校・塾・習い事の場と子どもたちをオンライン学習を進める契機となったが、経済的事情を抱える家庭では、オンライン学習をするための環境すら整っていないケースも少なくない。

経済格差が教育格差につながっていることは自明だが、上述の完全失業者数の増加に歯止めがきかない状況の中、さらなる教育格差の広がりは免れない事態となっている。

オンラインでの学習支援を開始して一年。デジタル教材活用による子どもたちの変化も

カタリバでは、コロナ禍以前から、生活困窮・不登校・外国籍など、さまざまな環境にハンデを抱える子どもたちに学びの機会を届けてきた。

2020年3月からは、PCとWi-Fiを無償貸出し、オンラインでの学習支援を行う「キッカケプログラム」をスタート。

これらのオンライン学習支援の中で、支援に賛同する複数企業からのサポートを受け、デジタル学習教材の利活用も行っている。

デジタル学習教材を利用する子どもたちからは、さまざまなモチベーションや成果につながったという声が届いている。

キッカケプログラムを利用する子どもの声

自主学習が自分のペースでできるため、無理のない間隔で学べるのがいいです。また、興味のある分野はどんどん進めるのも気に入ってます。

パソコンが気軽に使えて、インターネットに接続できて、誰かの力を借りないでも学んだり、調べたりできるのは助かります。親が留守のときでも、家ですることがあるのはありがたいし、ひとりで勉強するのはなかなか続かないですが、すららで学ぶとスイスイとできるので、またやりたいと思いました。

皆は塾に行って勉強してるけど私は家で勉強するしかないから、毎日すららとキュビナをやって皆に負けないように頑張ってます。すららカップで入賞を目指して頑張ったけどだめだったから次は絶対に20位までに入るように頑張りたいです。

パソコンを貸してくれてありがとうございます。色々な事がパソコンで出来るからこれからもパソコンで沢山勉強して将来はお医者さんになりたいから頑張りたいです。

デジタル教材を使って復習することで、数学のテストで100点がとれました。

楽しく勉強できるatama+で勉強をがんばっています。自分で目標を決めて、取り組めるのですごく自分に合ってると思います。atama+を通して少し自信持てるようになって、学校の数学のプリント自力で取り組むことができました。

キッカケプログラムを利用する保護者の声

カタリバのおかげで、息子が知らない子供とと大人とコミュニケーションが取れる様になりました。最初はパソコンの前に30分もいられなかったのが、キッカケプログラムに参加してからは、30分以上パソコンの前にいることが出来る様になりました。

キッカケプログラムのお陰で人と関わる事が出来、友達が出来、とても息子に良い場が出来ました。また毎日すららの勉強をし、勉強する習慣ができとても嬉しいです。これもカタリバに出会えて感謝です。今後もキッカケプログラムを通し、他人との関わりかたを学ぶ事が出来たら幸いです。

昨年休校中にオンラインでのやり取りがありましたがパソコンが無い為ずっと参加出来ませんでした。ネット等でネット環境がない貧困世帯の学習低下の記事を見ましたがそんな事は無い!と否定的でしたが実際パソコンを提供して頂き色々なプログラムに参加したり分からない事を調べたりと無限に活用出来学習にも大変役に立っている事を実感しました。

特に当たり前となったオンラインで自宅にいながらダンス、英語を教えて貰ったりネット環境があると無いとではやはり違う!と実感しています。毎日すららとキュビナを率先してやっています。

atama+が楽しくて仕方ないらしく、暇があれば取り組んでいます。これまで学校に行ってなかったこともあり、学校の内容に追い着き、そして追い越すのを目標に数学を進めています。

最近は因数分解に取り組んでいるのですが、まず約数をするようにおすすめされたり、苦手をさかのぼりながら自分に合う学びができてありがたいです。

プロジェクトに賛同するEdTech3社の教材無償提供を受け、支援対象を拡大

今回、生活困窮・不登校・外国籍など、さまざまな環境にハンデを抱える子どもたちへの支援事業に賛同する複数企業から、各社の学習教材を無償提供してもらうことになった。

教材ラインナップ(五十音順)

※これらの教材はすべて無償でカタリバの困難な環境の子どもたちに提供される。

これらのデジタル教材活用により、一人ひとりの学習レベルや速度に合わせた、個別最適された学習支援を実現し、子どもたちの未来の可能性を広げるサポートにつなげていく。

教材提供会社からのメッセージ(敬称略)

atama plus株式会社 代表取締役CEO 稲田大輔

atama plusは、教育を通じて社会を変え、自分の人生を生きる人を増やすことを目指しており、キッカケプログラムの理念に賛同しました。

コロナ禍の影響も受け教育格差が広がる中、格差の是正に向けた取り組みに少しでも貢献したく、この度の無償提供を決定しました。カタリバとともに、多くの子どもたちに学びの機会を届けてまいります。

株式会社COMPASS 代表取締役CEO 小川正幹

全ての子供たちにより良い”学びの環境”を届けたい、そういった想いでQubenaを開発しています。この想いにいたったきっかけの一つが現場で目の当たりにした教育格差でした。とは言え、一企業の努力だけでは様々な状況に置かれた子供たち全員により良い”学びの環境”を届けることは難しく、今回昨年度に続いてカタリバさんの活動に参加できることをとても嬉しく思います。

Qubenaでの”個別最適な学び”は、ハンデを抱える子供たちにこそ、より効果があると考えています。Qubenaの提供が少しでも日本における教育格差の解消に繋がればと思います。

株式会社すららネット 代表取締役 湯野川 孝彦

すららネットは、ICTを活用し「教育格差」という社会課題の解決を目指しています。「貧困」は教育格差を生み出す一つの要因と考え、国内外で経済的に困難な家庭への学習機会の提供に取り組んでいます。これまでも東日本大震災被災地域への「すらら」提供や、コロナ禍における学校休校時の無償提供も実施してきました。

このたびカタリバ様が実施する子どもたちへの支援事業に賛同し「すらら」を提供することとしました。今後も、学習機会の提供を通じ、子どもの学力や生きる力の向上を目指し、格差是正に向け取り組んでまいります。

認定特定非営利活動法人カタリバとは

どんな環境に生まれ育っても、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPO。

高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供、2020年からは経済的事情を抱える家庭にオンライン学習支援を行うなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいる。