未就学児の保護者の7割近くが子どもにデバイスを渡すことでよい気づきを実感、アマゾンジャパン調べ

Amazonは20代~40代の日本全国の3歳から小学校高学年の子供を持つの男女約600名を対象に、「子どものデジタルデバイス(※)利用に関する調査」を実施し、結果を発表した。

※本調査におけるデジタルデバイスとは、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、デスクトップPC、ノートPC、電子書籍端末、スマートスピーカーのことを指す。

Amazonによる「子どものデジタルデバイス利用に関する調査」結果概要

調査背景とポイント

2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で、外出自粛や、休校(休園)、習い事を控えるなど子どもにとっても大きく変化を強いられた年だった。

休校期間中に学校や塾が授業をオンラインに切り替えて家で一人で学習するなど、様々な場面で子どももインターネットやアプリ、デバイスに触れる機会が多くなり、さらに文部科学省が推進するGIGAスクール構想や学校教育のデジタル化に向けた規制緩和など、デジタル人材の育成のために教育現場におけるデジタル化の動きも見られる。

その一方で、デジタルデバイスの利用時間増加による他への影響や学習時間の減少への不安、デジタルデバイス依存や健康面での懸念、不適切なコンテンツへのアクセスを含めた閲覧内容の管理などに対しての課題が変わらず存在している。

Amazonは今後も急速に広まるであろう子どものデジタルデバイス活用に対して、利用時間や利用用途、デジタルデバイスの良い点や課題、さらに新型コロナウイルス感染症の影響による子育ての価値観の変化を明らかにすることを目的にアンケートを実施し、2019年に行った同様の調査と一部結果を比較して分析した。

本調査により明確化されたポイントは以下の通り。

  • 子ども専用として渡すのに人気のデバイスは「タブレット」。タブレットを子ども専用として用意する流れは2019年よりさらに加速し、4割近くが2020年以降にタブレットを渡している
  • 未就学児の保護者の7割近くがデバイスを渡すことでよい気づきを実感し、高学年の子どもの保護者の7割以上が幼少期からデバイス活用の必要性を認識している
  • 新型コロナウイルス感染症流行後、子育ての価値観はより子どもの「自立心」を重視する傾向に変化がみられる

子どものデバイスの利用時間の変化

保護者が本来子どもの利用時間として目標とする、子どものデバイス利用時間が増加

まず、子どものデジタルデバイスの平均利用時間を2019年と2021年で比較してみると、平日は64.5分(2019年)から64.1分(2021年)、休日は100.0分(2019年)から95.4分(2021年)といずれも微減傾向にあった。

一方で、保護者が子どものデジタルデバイス利用として本来目標とする時間は平日で35.4分(2019年)から39.7分(2021年)、休日で48.6分(2019年)から57.4分(2021年)といずれも増加していることが分かった。

学齢が上がるほどデジタルデバイスの利用時間は増加し、小学校高学年と未就学児の子どもの利用時間の差は休日で40分も

2021年の平日のデジタルデバイスの利用時間を学齢別でみると、未就学児が57.5分、低学年は58.9分、高学年は75.8分という結果になり、高学年の子どもは低学年以下の子どもと比べて15分以上長く接していることが分かった。

この傾向は休日でも顕著で、未就学児が76.7分、低学年は92.4分、高学年は117.1分という結果になり、高学年の子どもは低学年の子どもと比べて20分以上、未就学児と比べて40分以上と開く結果となった。

子どもに渡しているデバイスは「タブレット」が最も多く、2019年から子ども専用のデバイスとして用意している流れは加速

子どもが利用しているデバイスごとに所有者を聞いたところ、子ども個人の専用(きょうだい間での共有は含まない)としている人が最も多かったデバイスは「タブレット」(32.7%)「ゲーム機」(31.9%)「スマートフォン」(22.8%)という結果だった。

さらに2019年ではタブレットを渡していたのは20.8%と、今回の結果と比較してみると10ポイント以上の開きがあり、タブレットを子ども専用のデバイスとして渡す流れは加速しているようだ。

また、2020年以降に子ども専用のタブレットを渡した人は、39.1%という結果となった。

学齢に伴い変化する、保護者のペインポイント

未就学児の保護者はデジタルデバイスの「身体的・精神的影響」を心配する一方で、高学年子どもの保護者は「コンテンツの適切さ」を懸念

次にデジタルデバイスを子どもに渡すことへの躊躇について聞いてみると、69.3%の保護者が躊躇したことが判明。

躊躇したと回答する割合は、2020年以降に子どもにデジタルデバイスを渡した保護者では74.6%と、高くなる傾向が見られた。

具体的に子どもに渡す前に心配していたことを聞いてみると、全体の傾向としては「利用時間が長くなりすぎないか」(63.4%)「身体的影響(視力や姿勢など)がないか」(57.8%)「閲覧コンテンツが適切かどうか」(40.0%)「子どもの知能や心の発達に与える影響」(28.6%)「全く知らない人とネット上で繋がってしまうのではないか」(21.0%)という結果となった。

特に、身体的・精神的影響は未就学児の保護者が小学生の保護者と比べて心配をしている傾向がみられ、「身体的影響(視力や姿勢など)がないか」(未就学68.0% vs低学年51.5%、高学年53.9%)、「子どもの知能や心の発達に与える影響」(未就学34.0% vs低学年29.1%、高学年22.8%)という結果だった。

一方、コンテンツの適切さについては年長の子どもの保護者が心配をする傾向にあり、「子どもの閲覧コンテンツが適切かどうか」(高学年47.1% vs 低学年40.3%、未就学32.5%)「全く知らない人とネット上で繋がってしまうのではないか」(高学年34.0% vs 低学年22.3%、未就学6.8%)となった。

年齢が上がるにつれて自発的にデバイスを使うようになる傾向があるからこその心配のように見受けられる。

実際に渡した結果、気が付いたデジタルデバイスの良さは「飽きずに使い続けられる」「好奇心が広がる」「新しいことへの興味」

上記のような懸念がある一方で、子どもにデバイスを渡した結果、保護者が気付いた利点は、「子どもが飽きずに使い続けられる」(44.5%)、「子どもの好奇心が広がった」(42.7%)、「子どもが新しいことに興味を持ちだした」(39.6%)の順で、保護者はデジタルデバイスの実用性と価値を感じているようだ。

また、その傾向は子どもの年齢が低い方に強い結果が見られ、未就学児は「子どもが飽きずに使い続けられる」、「子どもの好奇心が広がった」(いずれも50.5%)、「子どもが新しいことに興味を持ちだした」(44.7%)という結果になった。

一方、高学年の子どもは「子どもが飽きずに使い続けられる」「子どもの自宅での時間が充実した」(いずれも41.3%)、「子どもの好奇心が広がった」(36.4%)となった。

具体的な良かったコメントを聞いてみたところ、

深海に興味を持つようになり、自分で色々検索したりして知識を深めていった。深海図鑑なども買って本も読むようになったし、魚や蟹の絵を描くようになった。(未就学の男の子の保護者)

タブレットでいくつかの学習系アプリを利用させているが、本人は遊びの一環と思って楽しそうに取り組んでいる点が良かったと思った。おそらく、ペーパーなどでは体験できなかっただろうと思った。そういった意味で、デジタルデバイスは、学びや学習のハードルを下げ、子どもが無意識のうちに色々なことを学べるのが良かったと感じる。(低学年の女の子の保護者)

それまでデジタルデバイスなんて目によくないと思い使わせていなかったが、使い方次第で有意義な時間を過ごせると知り、今では積極的に活用している。わからないことを調べるのもネットコンテンツを使うようになり、いろいろ調べているみたい。(高学年の女の子の保護者)

など、新しいことへの興味や好奇心の広がりを感じている声が寄せられた。

新型コロナウイルス感染症による影響や、教育現場のデジタル促進が起因と考えられる、子どものデジタルデバイス利用に対する保護者の意識の変化

未就学児の保護者の7割近くがデバイスを子どもに渡すことで良い気づきがあったと回答。高学年の子どもの保護者の7割以上が幼少期からのデバイス活用の必要性を認識

最後に、育児やデジタルデバイスに対する価値観を分析しました。まず保護者として目標としたい子どもの、1日あたりのデジタルデバイスの利用時間をみると、「まったく使わせたくない」と答えた人が平日で20.9%(2019年)から14.4%(2021年)、休日で15.2%(2019年)から8.7%(2021年)と、いずれも減少傾向にあることが明らかになり、子育てにおけるデジタルデバイスの利用に前向きな保護者が増えているようだ。

また、子どもの学齢別に子育てに対する価値観を詳しく見ていくと、未就学児の保護者が最も「コロナ禍において、子育てや育児に関する価値観が変化した」(未就学62.1%、低学年53.9%、高学年52.9%)と考えており、さらに「もともと子どもにデジタルデバイスを渡すことは懐疑的だったが、渡すと良い気づきがあった」(未就学68.4%、低学年64.1%、高学年54.9%)、とデジタルデバイスの恩恵を最も感じているようだ。

ちなみに、「コロナ禍において、子育てや育児に関する価値観が変化した」人のうち、73.3%が「もともと子どもにデジタルデバイスを渡すことは懐疑的だったが、渡したら良い気づきがあった」と回答しており、子育てや育児への価値化の変化がデジタルデバイスに対する価値観に影響しているのかもしれない。

ただ一方で、「デジタルデバイスを子どもに渡すと、デジタルデバイスに子守りをさせている気がする」(未就学76.2%、低学年67.0%、高学年53.9%)とも感じており、良い気づきとの間で葛藤もあるようだ。

さらに、子どもの年齢が上がるほど「最近学校や習い事・塾で、デジタルデバイスを活用することが増えた」(未就学34.5%、低学年56.3%、高学年70.9%)、「今後、デジタルデバイス活用は不可欠のため小さい時から使いこなせるようにしたい」(未就学67.5%、低学年68.9%、高学年73.3%)と回答する割合が高くなり、幼少期からのデジタルデバイス活用の重要性が認識されているようだ。

新型コロナウイルス感染症流行後、子育ての価値観は「自立心」を重視した回答が増加

さらに、新型コロナウイルス感染症流行を経ての子育てに対する価値観について聞いた。

流行前には、子育てにおいて重要な価値観として、「約束を守ること」(57.4%)「子どもが得意なこと・好きなことを伸ばすこと」(56.8%)「自分で出来ることは自分ですること」(54.5%)「他者への思いやりを持つこと」(54.0%)「さまざまな場所に連れていき、体験させること」(51.6%)と回答があった。

それに対して、感染症の流行を経て重要な価値観が「自分で出来ることは自分ですること」(53.6%)「他者への思いやりを持つこと」(49.5%)「約束を守ること」(49.0%)「子ども自身が考える・決める力をつけること」(47.9%)「子どもが得意なこと・好きなことを伸ばすこと」(47.1%)という順序になり、より自立心を重視するような回答が増加。

さらに今後子育てで力を入れたいことを聞くと、「子どもが好きだと思うことを積極的に伸ばしていくこと」(62.3%)「子どもの可能性を広げること」(59.5%)「子どもの自ら学ぶ力を伸ばすこと」(59.1%)「子どもの聞く力・伝える力を伸ばすこと」(54.9%)「子どもと向き合う時間を作ること」(54.5%)という結果になった。

調査概要

調査対象地域

日本全国

調査対象

20代~40代の日本全国の3歳から小学校高学年の子ども(長子)を持つの男女618名

※子どもの学齢(未就学、小学校低学年、高学年)及び性別で均等割付。ただし、ゲーム機のみの利用及び勉強目的の利用者は除く。

調査期間

2019年9月6日(金)~9月7日(土) / 2021年4月23日(金)~26日(月)

調査方法

インターネット調査

※本調査は、アマゾンジャパンがウェーバー・シャンドウィック(再委託先マクロミル)に委託し実施した調査となる。本調査では小数点第1位で四捨五入しているため、合計数値が100%とならない場合がある。