熊本日日新聞社とエルエムシー、500人が1冊の本を同時に読めるデジタル図書館システムを開発

合同会社エルエムシーと熊本日日新聞社は、学研プラス社の一般図書・教育図書および、熊本日日新聞の記事をまとめた電子書籍を、PCタブレット端末で閲覧できるデジタル図書館システムを共同開発したことを発表した。

エルエムシーは、500人以上が一冊の本を同時に読むことができる同システムの特許を、2021年2月に出願している。

熊本県高森町の小中学校では「高森町タブレット図書館」として、このシステムの試験運用を2020年10月から開始しており、2021年5月12日には、タブレット図書館を使用したオンライン授業を、天皇陛下が視察された。

「高森町タブレット図書館」システムの概要

閲覧者側は、電子書籍の閲覧や書籍の検索はもちろん、書籍を借りることで、「わたしの本棚」に本を追加することができる(同時に複数人が借りることができる)。

また、借りている本の貸出期限が近づくと通知が届くほか、評価、貸し出し数、アクセス数に基づいた書籍のランキング機能や、テーマごとに書籍を特集する機能も。

さらに、読み仮名の設定や画面コントラストの切り替えができる。

管理者側は書籍の管理ができる。貸出情報や利用者(児童・生徒/教員・教育委員会)の管理、生徒の学年やクラスの更新ができる。

また、学校からのお知らせを表示できる掲示板機能や、特集を作成できる機能も備えている。

開発の目的

ボタンを押すだけで本の貸し借りができる

ボタンを押すだけで本の貸し借りができる

ICT教育の拡充

GIGAスクール構想による、児童生徒1人1台のタブレット端末の整備は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い加速し、2021年3月時点で、99.7%の自治体への納品が完了見込みとなっている。

エルエムシーが開発したデジタル図書館システムは、タブレットが行き渡った小中学校で、クラス全員が同じ書籍を閲覧しながら授業を進めることができる。

地方住民の教育機会の平等

住民の少ない地方自治体では、予算の関係で図書館を建設し運営することが難しい場合がある。

図書館を建てるよりも安価かつ簡単に導入できるデジタル図書館は、そのような自治体の住民に、本を読む機会を提供することができる。

さらに、オンラインで読めるので、実際に赴く必要のある図書館よりも、簡単に本を読むことができる。

今後は、こういった地域のニーズにも応えていくことを想定している。