武庫川女子大学では、新型コロナウイルスの緊急事態宣言が発令される中、体育祭を5月15(土)、16日(日)にオンラインで開催することを発表した。
オンラインでの開催は初めて。
武庫川女子大学のオンライン体育祭について

武庫川女子大学の体育祭は、学生が組織する「体育祭実行委員会」が主催し、1965年から続く伝統行事である。
1年生は全員参加が原則。特に、大人数で一糸乱れないパフォーマンスを見せる応援合戦はたびたびメディアに取り上げられ、NHK紅白歌合戦(1988年)に出演したこともある。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、昨年の体育祭は中止となった。
今年の体育祭は当初は対面で行う予定だったが、3度目の緊急事態宣言発令を目前にした4月下旬、対面での実施が困難となり、オンラインに切り替えた。
このため、多くのコンテンツを変更、または新種目とした。学生たちは時間がない中で内容を全面的に見直し、パンフレットも作り直した。

リハーサルをする学生たち
感染対策に万全を期し、リハーサルやミーティングは原則、遠隔で実施。舞台上で演技する学生はリハーサルと本番前にPCR検査を受け、陰性を確認したうえで参加することが必須。
12日からオンライン配信する「運動部員チャレンジ動画」は、少人数で撮影したものや過去の動画を編集でつなぐ。
たとえばサッカー部は、一人ひとりがリフティングの動画を撮影。次々にパスでつないでいるように編集した。
YouTubeで限定公開し、「good」ボタンの数で順位を決定する。
体育祭当日、応援合戦は食物栄養科学部の学生約70人が事前に個々に収録した写真や動画をつなぎ、「コロナに負けない」強い思いを表現する。
エアロビクスやダンス、トレーニング等をライブで指導するスポーツイベントは、学生がオンラインで参加する。
体育祭実行委員長の吉川瑞乃さん(健康・スポーツ科学部3年)は、
今年も中止になったら、体育祭の伝統が途切れてしまうという危機感がありました。
オンラインでの開催準備は戸惑いの連続でしたが、成功すれば今後、同様の危機があっても体育祭を続ける前例ができます。先輩たちから受け継いだ伝統を、未来につなぐための挑戦です。
と、話している。
リハーサルやミーティングは原則、遠隔で実施。舞台上で演技する学生はリハーサルと本番前にPCR検査を受け、陰性を確認することが必須。
ゴールは「安心安全に体育祭を終え、次につなぐこと」。前例のない体育祭が間もなく幕を開ける。