日本能率協会総合研究所、2025年度のデジタル教科書市場を800億円と推計

株式会社日本能率協会総合研究所(略称:JMAR 本社:東京都港区、代表取締役:譲原正昭)が提供するMDB Digital Searchではデジタル教科書市場を調査・市場規模を推計し発表した。

デジタル教科書市場概況

  • 2025年度のデジタル教科書市場は800億円となる見込み。
  • デジタル教科書とは小中学校、高等学校で利用される教科用図書を電子化した教材。
  • 動画や音声による学習効果の向上、学習障害をもつ児童生徒へ教育支援、デジタル教科書利用データを活用した教育支援などが期待される。
  • 学校でのタブレット端末の利用拡大、今後の公的支援等がデジタル教科書普及の追い風となる見込み。

デジタル教科書とは、小中学校、高等学校などで用いられる教科用図書(紙の教科書)を電子化した教材で、タブレット端末等を用いて利用される。

教師向けの「指導者用デジタル教科書」と児童生徒が利用する「学習者用デジタル教科書」とがある。

教科書検定に合格した教科用図書を発行している出版社が該当する教科書を電子化して提供している。

2019年4月に施行された「学校教育法等の一部を改正する法律」では、教科用図書を主たる教材として使用しながら、必要に応じてデジタル教科書を併用することが可能とされた。

この改正により、一部の単元を学習する際に、教科用図書に代えてデジタル教科書のみを使用して学習することも可能となった。

デジタル教科書は、義務教育において無償給付される教科用図書と異なり、無償給付の対象とはなっておらず、補助教材と同様に、自治体や学校が費用を負担しデジタル教科書を採用・導入する。

デジタル教科書は、文字の拡大や音声読み上げ等の機能を持つため、視覚障害や読字障害など、学習において障害を持つ児童生徒の支援を目的とした活用が先行するとみられる。

また、動画を用い内容を分かりやすく伝える、英語の音声を搭載するなど、デジタルならではの機能により学習効果の向上が期待されることから、一般の生徒にも利用が広がると予想される。

教科書の利用データを収集・分析し教育支援に役立てるといった活用方法も検討されている。

デジタル教科書の利用にはタブレット端末が必要となるが、学校におけるタブレット端末の普及が進んでおり、デジタル教科書導入の土壌ができつつある。

2019年12月に文部科学省が打ち出した「GIGAスクール構想」では児童生徒向けに1人1台のタブレット端末を用意する環境が目指されており、1人1台端末環境の実現はデジタル教科書市場への追い風になるとみられる。

2021年度には文部科学省による「学習者用デジタル教科書普及促進事業」が実施される予定で、同事業は一部の小中学校・学年を対象にデジタル教科書の提供を支援する実証事業と位置付けられおり、今後公的な支援制度を整備する足掛かりになることが期待される。

タブレット端末の利用拡大といった導入環境の整備、公的な支援制度の拡充により、今後デジタル教科書の市場は拡大が見込まれる。

レポートの構成

  1. 調査対象市場定義
  2. 主要参入企業一覧
  3. 市場規模・予測
  4. 価格動向
  5. マーケットシェア/主要参入企業動向
  6. 業界構造・ビジネスモデル
  7. ユーザー動向 計6ページ

※MDB Digital Searchでは、「有望市場予測レポート」シリーズとして、各種の新サービス・注目製品の市場規模を推計している。


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埼玉県出身。2018年12月からほぼ毎日EdTech Mediaの記事を更新しています。 EdTech Mediaのほかに、教育業界専門の転職サイト「Education Career」を運営している株式会社ファンオブライフのマーケティング担当です。