早稲田大学と日立ソリューションズ、ウェビナー「AI最新トレンドから考える未来社会データ活用セミナー」を共同開催

学校法人早稲田大学 データ科学センター(所在:東京都新宿区、所長 松嶋 敏泰)と、株式会社日立ソリューションズ(本社:東京都品川区、取締役社長:星野 達朗/以下、日立ソリューションズ)は、2021年3月4日、「AI(人工知能)最新トレンドから考える未来社会データ活用セミナー」を学生向けにオンラインで共同開催したことを発表した。

このセミナーには99名が参加した。

「AI(人工知能)最新トレンドから考える未来社会データ活用セミナー」概要

セミナーでは、データサイエンス分野の次世代人材育成を目的に、セキュリティやデータ倫理の視点でビッグデータとAIの活用を考える基調講演やパネルディスカッションを行った。

主に医療分野におけるデータ倫理を産学連携で研究する早稲田大学 横野 恵 准教授や早稲田大学院で医療分野における機械学習活用の研究に取り組む学生に加え、日立ソリューションズのシリコンバレーにある拠点にてトロント大学とAIに関する共同研究に取り組む社員、ホワイトハッカーやセキュリティコンサルタントを務める社員が登壇し、「データ活用のためのデータ倫理と法・情報基盤の整備」をテーマとしたパネルディスカッションを行った。

登壇者が、世界におけるデータ活用の動向や必要なスキル、国内でデータ活用を加速させるための課題などについて、ディスカッションするとともに、参加者もアンケートで意見を投稿するなど、次世代を担う学生たちが未来の社会のデータ活用を考える機会となったようだ。

セミナー実施の背景と目的

日立ソリューションズは、長年にわたるセキュリティ事業で培ったノウハウを次世代人材育成に生かすことを目的に、早稲田大学と学術協定を締結し、2019年から情報セキュリティの授業を実施している。

昨今、AIやIoT、ビッグデータなど、技術の進歩に伴い、世界的にデータの利活用が本格化する一方で、プライバシー侵害やサイバー攻撃によるセキュリティの確保が課題になっている。

プライバシー侵害においては、2017年5月に改正個人情報保護法が全面施行され、2018年5月に欧州でGDPR(※General Data Protection Regulation:EUにおける個人情報保護のための規則)が施行されるなど、個人データの法的保護を強化する動きが世界的に広がっている。

そのため、企業はデータを取り扱う上で、法律や規制を守るだけでなく、倫理的な取り組みやその基盤となる考え方(データ倫理)が必要であるという認識が広がっている。

そこで、日立ソリューションズは早稲田大学とともに、産学連携でデータ倫理を研究する横野准教授や、世界の最先端のデジタルテクノロジーを研究するトロント大学との共同研究に取り組む社員、ビジネスの最前線でセキュリティの課題解決に取り組む社員による「AI最新トレンドから考える未来社会データ活用セミナー」を実施し、次世代を担う学生たちとデータ活用を安全に促進するための方法について、考える場を設けることにした。

講演①日立ソリューションズ トロント大学とのAI共同研究、シリコンバレー最新トピック

講演①では、日立ソリューションズ 技術革新本部 AI CoEの大峡光晴より「トロント大学とのAI共同研究、シリコンバレー最新トピック」をテーマに講演を行い、新事業創生に向けた研究内容やシリコンバレーの最新トピックスを紹介。

講演②:早稲田大学 セキュリティとデータ倫理

講演②では、早稲田大学社会科学総合学術院 横野 恵 准教授より、「セキュリティとデータ倫理」をテーマに講演を行った。

横野准教授の講演では、データ倫理に関する基本的な考え方や国内外の動向などを紹介した。

パネルディスカッション:データ活用のためのデータ倫理と法・情報基盤の整備

パネルディスカッションでは「データ活用のためのデータ倫理と法・情報基盤の整備」をテーマに、議論を行った。

日立ソリューションズ セキュリティエバンジェリストの扇 健一氏をモデレータに、パネリストとして早稲田大学 横野准教授、同学 先進理工学研究科 落合 慶氏、日立ソリューションズ ホワイトハッカーの米光 一也、大峡が登壇。

  • 「データ活用において利便性とリスクは、私たちがどのような社会像を望むか考えることが重要である」
  • 「企業においてデータサイエンティストなどのデータ活用人材の不足やビッグデータを扱う管理コストの負荷は課題」
  • 「フェデレーテッドラーニングや暗号化などセキュリティ技術の活用は期待できる」
  • 「データ活用においては、事業者主体で取り組みを先行し、政府が後押しする形になるのではないか」
  • 「ガイドラインを作って守るだけでなく、継続して改善することが重要だ」

といった議論がなされた。

AI最新トレンドから考える未来社会データ活用というテーマに興味を持つ学生が多く、アンケートでも本セミナーの聴講により、データ活用への期待の声が増加する結果となった。

参加者からアンケートで寄せられた声・感想

講演について、アンケート回答者全員から有意義だったと回答があったほか、以下の意見が得られた。

  • 内容がとても面白く、データを扱う未来にとってとても参考になる話でした。
  • データ活用とプライバシーの保護の両立をどのようにしていくかを考えるいい機会になりました。
  • 難しい単語が出てきましたが、トロント大学とのAI共同研究のプロジェクトは聞いていて、非常に面白かったです。
  • 定量的なデータと照らし合わせて社会がデータに対しどのような捉え方をしているかとても興味深かったです。

日時

2021年3月4日(木)10:00~12:10

形式

オンライン(Zoom)にて開催

主催

早稲田大学データ科学センター、株式会社日立ソリューションズ

共催

早稲田大学高度データ関連人材育成プログラム

日立ソリューションズと早稲田大学との取り組み

早稲田大学 データ科学センターは、AI、IoT、ビッグデータなどのデータサイエンス分野における高度な専門知識を持つ人材育成に取り組んでいる。

日立ソリューションズは、セキュリティ分野で、AI(人工知能)や生体認証などを活用し、コンサルティングからシステム構築、運用、教育まで、企業のニーズに合った最先端のソリューションをトータルに提供してきた。

日立ソリューションズは、セキュリティ事業のノウハウを次世代人材育成に生かすことを目的に、ホワイトハッカーやセキュリティコンサルタントが講師となり、「情報セキュリティの現場論」の講座を正規科目として2019年から毎年実施している。

2020年2月にはセキュリティをはじめとするデータサイエンス分野の人材育成および産学連携促進を目的に学術交流協定を締結。

2020年2月には、「巧妙化するサイバー攻撃、ビジネスメール詐欺をAIで守れるか」をテーマに、シンポジウムを共同開催した。

さらに、日立ソリューションズは、データサイエンスに関わる産官学連携による社会課題解決を目的に設置しているコンソーシアムにも参画している。

その中で、データサイエンス分野の実践的な教育機会としてインターンシップを実施するほか、社会人が専門知識を取得するために学び直しをするリカレント教育においても、教育プログラムの開発・運用に協力していく。

さらに、日立ソリューションズは、早稲田大学の幅広い専門分野の教員や研究者との交流を図り、高度情報社会を支える最先端のセキュリティの研究に取り組んでいく。