「将来なりたい職業はない」と答えた子どもは30.6%、「年収格差=夢格差」が顕著に スプリックス基礎学力研究所調べ

株式会社スプリックス(本部:東京都豊島区/代表取締役社長:常石博之)が運営するスプリックス基礎学力研究所は、グローバルにおける日本の教育実態を把握すべく、世界 11ヵ国において子ども・保護者を対象に学習に関する「意識調査」、および基礎学力を測る「学力調査」を実施、スプリックス基礎学力研究所の研究員が独自の視点を加えて調査結果をレポートした。

今回は世帯年収を切り口に、子どもの夢や基礎学力について考察した。

Topic1. 年収格差=夢格差 ~日本で広がる将来の格差~

「将来なりたい職業はない」と答えた日本の子どもは30.6%と世界と比べて高い水準になっている。

さらに世帯年収別に分析をすると、世帯年収が平均より高い対象は24.7%、平均以下の対象は31.1%という結果だった。

スコアを比較すると6.4ポイントの大きな差があり、他国のスコアと比較すると「日本は世界の中で最も夢格差が大きい国である」ということが言える。

なぜ年収の差が夢の格差につながるのだろうか。両属性の違いについて見ていく。

Topic2. 夢格差=「経験から見る夢」と「スマホで見る夢」

※スプリックス基礎学力研究所調べ / 日本×世帯年収での分析

両属性の違いは、将来なりたい職業が決まる「きっかけの差」と考えられる。

世帯年収が平均より高い対象の声として「スポーツ観戦や洋服を買うなどの実体験を通して夢を持った」「親戚の医者や研究者の話を直接聞いて憧れを持った」という点に特徴があった。

一方、平均以下の対象の声として「スマホでYoutuberや芸能人を見て憧れを持った」「テレビドラマやスポーツ番組を見て、警察官やスポーツ選手になりたいと思った」という点に特徴があった。

定量調査においてもなりたい職業における差が見られ、「経験から見る夢」と「スマホで見る夢」という点に大きな違いがあることが伺える。

Topic3. 年収格差=基礎学力格差 ~学力だけでなく子どもの意識にも~

両属性のもう一つの違いは基礎学力の差である。

今回の基礎学力調査では、世帯年収が平均より高い対象の正答率は64.8%、平均以下の対象の正答率は56.4%という結果で差が見られた。

さらに、保護者の基礎学力に対する意識や行動、基礎学力の満足度にも差がある。

基礎学力の差が、自己肯定感や自信の差にもつながり、それが結果的に「将来なりたい職業がない」という状態につながっていることが推察される。

調査概要

調査地域

日本・アメリカ・中国・インド・イギリス・フランス・ポーランド・タイ・インドネシア・マレーシア・ミャンマー

調査対象

  • 子ども:6歳~15歳 (各国1,000名・11ヵ国の11,000名)
  • 保護者:上記子どもの保護者(各国1,000名・11ヵ国の11,000名)

調査手法

インターネット調査

調査内容

  • 「意識調査」:子ども、保護者を対象に実施した学習に関するアンケート
  • 「学力調査」:子どもを対象に実施した50問の計算に関する基礎的なテスト

実施期間

2020年8月~9月