日本の子どもが勉強を面白いと思っているのは6割未満で11カ国中最下位、スプリックス基礎学力研究所調べ

株式会社スプリックス(本部:東京都豊島区/代表取締役社長:常石博之)が運営するスプリックス基礎学力研究所は、グローバルにおける日本の教育実態を把握すべく、世界11ヵ国において子ども・保護者を対象に学習に関する「意識調査」、および基礎学力を測る「学力調査」を実施。

各国1,000名ずつ、合計22,000名の子ども・保護者へのリサーチ結果から得られたデータを全4回にわたり公表している。

今回は調査の番外編として、子どもの勉強の捉え方や習い事、なりたい職業について発表。

これまでの調査では基礎学力や教育のデジタル化に関して、日本の課題が浮き彫りになってきたが、今回の調査では子どもの学外での学びの現状と共に、子どもの勉強や将来に対する不安が明らかになった。

子どもの勉強の捉え方や習い事、なりたい職業に関する調査結果概要

①日本の子どものなりたい職業の上位にYouTuberが入り、ポーランド、アメリカ、タイでも人気の職業に

一方でなりたい職業がないと答えた日本の子どもは約3割で11カ国中最も高い

日本の子どものなりたい職業では、「スポーツ選手」が最も高く、「医者・看護師」、「YouTuber」「ゲームクリエイター」と続いた。

「YouTuber」は日本以外にもタイ、マレーシア、ポーランド、アメリカ、でも上位にあがっており、動画配信サービスの活性化により世界的にも人気が高い次世代の職業と言える。

また、BATHやユニコーン企業で注目される中国、インドでは、「技術者・エンジニア」などのテクノロジーを担っていく職業が注目されており、一方GAFAなどの企業の印象の強いアメリカでは「コンピュータープログラマー」が上位に食い込んでいる。

どちらの職業においても、日本はなりたい職業ベスト5に入っておらず、職業への憧れに対する差があることも伺える。

一方で日本の子どもは「なりたい職業がない・決まっていない」と答えている傾向にあり、11カ国中で最も高くなっている。

11カ国全体が1割未満であるのに対し、日本では約3割がないと答えており、将来を見据えられる力を身に着けていくことが大切になっている。

そのためには、将来について考えるきっかけを与えられるような勉強やコンテンツ・場の提供が必要と考えられる。

②日本の子どもが勉強をおもしろいと思っているのは約6割未満で、11カ国中最下位

テストを好きではない理由として「結果が悪いから」が11カ国中最も多く、自己肯定感の低さが明らかに

子どもに学校の勉強がおもしろいと思うかを調査したところ、おもしろいと感じている日本の子どもは約6割にとどまり、11カ国中最下位となった。

10位のポーランドも約7割が勉強をおもしろいと感じており、日本の子どもが世界と比べてみても圧倒的に低いことが分かる。

また日本の子どもがテストを好きではない理由として、「結果が悪いから」「テストがおもしろくないから」が多くあがり、11カ国平均よりも上回った。

特に「結果が悪いから」は11カ国中最も多く、学力テスト結果が11カ国中4位である一方で、自己肯定感の低さからテストを好きでないと思っていることが伺える。

③得意科目が一つもないと答えた日本の子どもの割合が、11カ国中最も高い

さらに学校外での学習時間は平均1.1時間で、11カ国中最下位に

子どもに得意だと思う教科を調査したところ、日本の子どもは体育以外のすべての科目において、11カ国全体よりも低くなった。

特に主要科目である国語、外国語、理科、社会の差が大きくなっている。

さらに、得意科目が「一つもない」と答えた日本の子どもが11カ国全体の平均の約3倍となり、11カ国中で最も高い割合となっている。

日本の子どもは勉強に対する苦手意識が強いため、得意な科目を作ることで、勉強への意欲を高めることが大切であると伺える。

また、学校の授業以外の勉強時間を比較すると、日本の子どもは11カ国中最も少ないことが分った。

学力調査上位のインドや中国が2時間以上であることと比べると、日本は約1時間しかなく、学外での学習時が短く、学校での学びに頼っている現状が伺える。

このように、学校のテストがおもしろくなく、得意な科目も少ないうえ、学校以外の勉強時間も少ないという現状が、将来の夢がないことにもつながっていると考えられ、学習塾を始めとした学外での学びの楽しさを得ることが必要と考えられる。

スプリックス基礎学力研究所 所長 梅田修平氏よりコメント

「将来の夢」が無い子どもは約3割にのぼり、調査した11ヵ国中最も高いことが明らかになりました。同時に今回のリサーチ結果で、日本の子どもは「最も自分の学力に自信が無い」「最も勉強をおもしろいと思っていない」「最も得意教科が無い」ことも分かっています。

日本の子ども達に自己肯定感を持たせ、自信をもって勉強に取り組んでもらうことで、自分が望む将来の選択肢を拡げていくためには、すべての土台となる基礎学力を定着させることが重要と考えます。

教育×ICTがゴールではありません。しかしながら、世界ではこの活用が一般化しており、日本の子どもの2人に1人もタブレット等で「もっと勉強したくなる」と回答しています。生徒一人ひとりに最適化した学習を提供できるICTのメリットを活かした、効率の良い基礎学力の育成が必要です。

調査概要

調査地域

日本・アメリカ・中国・インド・イギリス・フランス・ポーランド・タイ・インドネシア・マレーシア・ミャンマー

調査対象

  • 子ども:6歳~15歳 (各国1,000名・11ヵ国の11,000名)
  • 保護者:上記子どもの保護者(各国1,000名・11ヵ国の11,000名)

調査手法

インターネット調査

調査内容

  • 「意識調査」:子ども、保護者を対象に実施した学習に関するアンケート
  • 「学力調査」:子どもを対象に実施した50問の計算に関する基礎的なテスト

実施期間

2020年8月~9月


ABOUT US

埼玉県出身。2018年12月からほぼ毎日EdTech Mediaの記事を更新しています。 EdTech Mediaのほかに、教育業界専門の転職サイト「Education Career」を運営している株式会社ファンオブライフのマーケティング担当です。