約9割の日本の子どもの家庭学習方法は「紙と鉛筆」で11か国中1位に、スプリックス基礎学力研究所調べ

株式会社スプリックス(本部:東京都豊島区/代表取締役社長:常石博之)が運営するスプリックス基礎学力研究所は、グローバルにおける日本の教育実態を把握すべく、世界11ヵ国において子ども・保護者を対象に学習に関する「意識調査」、および基礎学力を測る「学力調査」を実施。

各国1,000名ずつ、合計22,000名の子ども・保護者へのリサーチ結果から得られたデータを全4回にわたり公表している。

第3回の調査では、日本の保護者は子どもの基礎学力のレベルを把握しておらず、学校のテスト結果への関心が世界と比較した際に極めて低いという課題が明るみに出た。

最終回となる第4回目は、日本の学校ではデジタル学習への対応が不足していることが明らかになるとともに、デジタル活用に対する保護者の意識も他国と比べて低いことが浮き彫りになった。

第3回・世界11ヵ国における子ども・保護者を対象に学習に関する「意識調査」および基礎学力を測る「学力調査」調査結果概要

①コロナ禍において日本の学校での対応は8割以上が「紙教材による宿題の提示」で、11か国中最多

「オンライン授業」実施は11カ国中最下位、「授業動画の配信」「デジタルコンテンツの提供」は10位と後れを取る!

基礎学力向上への影響が懸念されるコロナ禍において、日本の学校の対応について調査したところ、「紙教材による宿題の提示」が約8割と他国と比べて圧倒的に高く、11ヵ国中最多であることがわかった。

一方で、「オンライン授業」の実施では11ヵ国中最下位、「授業動画の配信」と「デジタルコンテンツの提供」では10位となった。

日本は世界の中でもオンライン化やデジタル化が遅れていることが伺える。

②学習におけるデジタル活用不足は家庭でも!

約9割の日本の子どもの家庭学習方法は「紙と鉛筆」で11か国中1位に。日本の保護者が、パソコンやタブレットのソフト・アプリで勉強すべきと考える割合は3割未満

デジタル活用の遅れは学校だけではなく、家庭でも課題になっている。

日本の子どもにおける家庭での学習方法では、「紙と鉛筆」が約9割となり、11ヵ国中1位となった。

その一方で、「スマホ」「タブレット」「パソコン」は最下位という結果となり、学校だけではなく、家庭でのデジタル活用でも後れを取っていることが明らかになった。

また、日本の保護者の意識においても、パソコンやタブレットのソフト・アプリで勉強すべきと回答した割合は3割未満と11ヵ国中最下位。

GIGAスクール構想などが進み、デジタル化に向けた取り組みが推進される一方で、まだ保護者における認識と乖離があることが伺える。

③日本の子どもの約5割がデジタル活用によって勉強への意欲が向上!

さらに日本の子どもが勉強で活用したいアプリ1位は「苦手を克服してくれるアプリ」で一人ひとりの学力にあった教材を求める傾向に

日本の子どもの約5割が、もっと勉強したくなる要素として「パソコンやタブレットのソフト・アプリでの勉強」と回答した。

世界と比較すると意識は低いものの、子どもの半数は新しい学びの方法に関心を持っていることが分かった。

また、学力調査での正答率が低い日本の子どもほど、パソコンやタブレットのソフト・アプリで勉強するともっと勉強したくなると答えており、学習でのデジタル活用は勉強へのモチベーションをもたらす新しい要素になっていくと考えられる。

さらに、パソコンやタブレット、スマートフォンで勉強するとしたら、どんなアプリがいいかを聞いたところ、日本の子どもの6割近くが「苦手なところを教えてくれるアプリ」と回答し、第1位となった。

11カ国全体の平均よりも高く、デジタルを活用することで効率的に苦手分野を克服したいという考えが垣間見える。

スプリックス基礎学力研究所 所長 梅田修平氏よりコメント

GIGAスクール構想により、全国の小中学校では1人1台端末の環境が整い始めています。これから様々な課題が表面化すると考えられますが、新しい時代を生きる子どもたちに必要な教育ICTの環境は提供されていきます。教育でのICT活用の重要な特徴は、一人ひとりの学力にあわせた教育、つまり「個別最適化」にあります。子どもたちの学習履歴データを活用することで、それぞれに必要な学習カリキュラムを提供することが可能となります。

今回の調査結果からは、保護者のICT活用への意識は11ヵ国の中で圧倒的に低いことが明らかとなりました。ただ幸いなことに、日本の子どもたちの半数は「ICT活用でもっと勉強したくなる」と答えており、子ども達自身は端末活用に前向きです。さらには、学習アプリに求める項目として「苦手なところを教えてくれる」が最多の回答となりました。教育ICTが得意とする「個別最適化」への潜在意識が既に透けて見えます。

スプリックス基礎学力研究所では、タブレット教材「フォレスタ学習道場」について、株式会社松尾研究所との共同開発をスタートしました。最先端のAI技術を活用することで、究極の「個別最適化」を目指します。このようなICT教材が、子ども達の学習に新たな価値を提供していくものと考えます。

調査概要

調査地域

日本・アメリカ・中国・インド・イギリス・フランス・ポーランド・タイ・インドネシア・マレーシア・ミャンマー

調査対象

  • 子ども:6歳~15歳    (各国1,000名・11ヵ国の11,000名)
  • 保護者:上記子どもの保護者(各国1,000名・11ヵ国の11,000名)

調査手法

インターネット調査

調査内容

  • 「意識調査」:子ども、保護者を対象に実施した学習に関するアンケート
  • 「学力調査」:子どもを対象に実施した50問の計算に関する基礎的なテスト

実施期間

2020年8月~9月

スプリックス基礎学力研究所 概要

スプリックス基礎学力研究所は、「基礎学力」にフォーカスするかたちで、「子どもたちの学力を正しく評価し、着実に定着させること」を目的に創設された。

同所は、「基礎学力」を定着させることは、学力向上のスタートラインに立つことであり、それがあってはじめて子どもたちの将来の選択肢が拡がって、人生の新たなステージを享受できると考えている。

日本のみならず、世界中の子どもたちに「基礎学力」を定着させるべく、研究および開発を進めていくことをミッションとしている研究所。