キヤノンマーケティングジャパングループのキヤノンITソリューションズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:金澤 明、以下キヤノンITS)は、企業に内在する大量のデータを有効活用し、顧客の業務改革や生産性向上、マーケティング戦略施策を支援する「データマネジメントサービス」を2020年12月9日より提供開始することを発表した。
「データマネジメントサービス」概要

背景
新型コロナウイルス感染症流行が国内経済に影響を及ぼす中、企業によるITの利活用でビジネス変革を起こすデジタルトランスフォーメーションへの取り組みが加速している。
特にデジタル化の進展により、さまざまな情報がデータとして大量に生み出されていることから、これを適切に整理・分析して有効に活用するデータマネジメントが注目されている。
例えば物流業であれば、車両の稼働状況、積載量の推移、走行ルートの違いによる配送時間のデータをもとに、その変化を予測して、配送効率を上げる、物流を最適配置する、といったことを実現すれば生産性向上へとつながる。
しかしながら、実際には業務毎のデータの計測や管理方法をはじめ、業績や生産性向上に寄与する価値ある情報に導く分析方法が分からないといった声も多く、これらを解決するコンサルティングサービスや、ソフトウェア・ITツールなども数が多いことも影響し、企業のIT担当者やマーケティング担当者、DX推進担当者に大きな負担がかかっているのが現状。
こういった問題を解決するため、キヤノンITSでは、データ収集方法の検討から安全な管理・運用、実際の利活用までのデータマネジメントをワンストップで提供する「データマネジメントサービス」を12月9日より提供を開始する。
顧客の要望に合わせながら、データマネジメントを推進するフェーズごとに最適な協業先とのコラボレーションで課題解決を図る。
キヤノンITSは長年研究・開発を積み重ねてきた数理技術、自然言語処理技術、映像認識技術などを保有しており、これらの技術は、セキュリティ商品(GUARDIANWALL)開発や、需要予測・需給計画ソリューション(FOREMAST)開発等へ応用されている。
データマネジメントプラットフォームとこれらの技術との連携・融合を図ることにより、顧客のデータ分析・活用がより実用的なものになるように支援することが可能。
例えば、自然言語処理技術の活用によるデータクレンジングや、AIプラットフォームを用いたAIエンジンを組み合わせることで、顧客のさまざまな課題に個別対応ができ、より業務改革やマーケティング分析を実行しやすい環境を提供できる。
今後、キヤノンITSはデータマネジメント領域において、2023年までに20億円の売上高を目指す。

「データマネジメントサービス」のメニュー
- データマネジメントコンサルティング
- データマネジメントプラットフォームの導入支援
- 機械学習・データ分析プラットフォームの導入支援
- デジタルマーケティングの導入支援
- 数理技術・自然言語処理技術・映像認識技術などの独自技術を活用したデータ分析支援
顧客の課題
- データを正しくマネジメントし、価値を高めて継続的に活用したい
- 社内外にある大量のデータを安全に統合したい、データ分析のプラットフォームがほしい
- 自社が保有しているデータの現状を把握し整理したい、データを管理・収集する仕組みがほしい
- 大量のデータをどのように管理・運用すべきなのかが分からない
- データを活用するために必要な仕組みがほしい、AI・BIの活用方法が知りたい
- どのようなデータを収集し、どのようなツールで何を分析し、どのように活用すべきかを知りたい
- データを活用してデジタルマーケティング・ブランディングを行いたい
- データに基づいた施策を実行し、特定セグメントごとのアプローチを実現させたい
ユースケース
1.カスタマーデータプラットフォーム(マーケティング部門向け)

日々蓄積されるWebサイトの膨大なログデータから個客の行動を把握し、製品販売・ブランディングの戦略に即したOne To Oneのデジタル施策を実現
2.統合データプラットフォーム(物流会社向け)

稼働・積載・ルート効率・予防保全などの業務改善に加え、荷主に最適なサービスを提供するための「顧客理解」を重視したデータ活用を実現
3.データ分析プラットフォーム(食品会社EC事業向け)

顧客の購買行動と商品の流通状況を蓄積し、外部データを活用して様々な角度から分析することにより、売上拡大・需要予測・在庫最適化を実現して食品ロスを削減
「データマネジメントサービス」の特長
- キヤノンITSが顧客のデータマネジメント(データを収集・蓄積し、安全に利活用する)をワンストップで支援するサービスを提供する
- 顧客の課題・要望を解決する最適な仕組みを、得意分野に適した協業先とコラボレーションして提供
- キヤノンITSに相談すればトータルでサポート
1.データマネジメントコンサルティング
圧倒的なプロジェクト実績とその実績に裏打ちされた方法論PLANシリーズ(※1)を保有する株式会社データ総研と協業し、DMBOK2(※2)のガイドラインも取り入れたデータマネジメントのコンサルティングサービスを提供。
例えば、顧客の社内におけるデータ資産の管理状況を調査し、第三者視点で評価を行うことでデータの管理に関する強み・弱み・課題などを洗い出すアセスメントサービスを提供する。
加えて、データマネジメント戦略の立案およびデータガバナンスの策定、データマネジメントプロセスの設計や推進組織の立ち上げと人材の育成、データカタログの整備・管理など、さまざまなメニューを通じて、顧客のデータマネジメントの推進を支援する。
(※1)PLANシリーズ:株式会社データ総研の創業者である椿正明博士と穂鷹良介博士によって開発された、THデータモデル(PLAN-DB)を始めとした方法論の総称。1,300を超えるプロジェクト実績から体系化、整備されたノウハウ群であり、株式会社データ総研の実施するコンサルティングの基礎
(※2)DMBOK2:DAMA(the DAta Management Association International)が作成した「データマネジメントに関する知識体系」=Data Management Body Of Knowledgeの第2版。DAMAは世界各地に支部を持つ、全世界のデータ専門家のための国際的な非営利団体であり、DMBOK2ではデータマネジメントに関する11の知識領域が定義されている。
2.膨大なデータを蓄積し、利活用することのできるプラットフォームの導入支援
「カスタマーエクスペリエンス」や「顧客ロイヤリティ」といった個人を軸としたデジタルマーケティングを行うためのデータマネジメントプラットフォームを提供する。
加えて、豊富なデータ統合・連携の構築実績をベースとしたノウハウを用いてプラットフォーム上でのデータ統合を促進し、インプットデータの取り込みからアウトプットデータの抽出、その利活用、マーケティング施策への連携までトータルで支援。
トレジャーデータ株式会社・ブレインパッド株式会社と協業し、データマネジメントプラットフォーム導入およびマーケティング施策実施の伴走・定着支援によりカスタマーサクセスを提供する。
3.DXを促進するAI/BI分析、マーケティングオートメーションの導入支援
顧客の新たなビジネスを創造し、デジタルシフトを加速させるDX関連ソリューションの導入支援サービスを提供する。
例えば、機械学習(DataRobot)によるデータ活用支援サービスとして、AI導入診断から業務課題解決・教育・伴走・定着化まで支援。
そして、データ分析・可視化ソリューションとして、さまざまなBI関連製品の特長を理解した経験豊富なコンサルタントが顧客に最適なソリューションを提案する。
また、マーケティングオートメーション導入支援サービスとして、Salesforce Marketing Cloud(B2C)/Pardot(B2B)の導入支援・伴走支援により、顧客のデジタルコミュニケーション戦略に沿ったシナリオ作成や行動結果分析を支援する。
4.安全なセキュリティと丁寧なサポートを提供
顧客の課題に応じてソリューションを最適に組み合わせた提案を行い、その後の運用・利活用までを考慮したコンサルティングにより、システムを安全に利用できる。
国内外の個人情報保護関連の法規制への対応および情報漏えい対策なども含めて、顧客に寄り添ったサポートを提供する。
株式会社データ総研からのエンドースメント(株式会社データ総研 代表取締役社長 佐藤 幸征氏)
当社は、独自のビジネスデータの設計・標準化ノウハウを持ち、経営資産であるデータの有効活用と価値向上について、長年にわたりコンサルティングサービスを提供してきたデータマネジメント業界の草分けです。現在の大きな潮流であるデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現には、データマネジメントの取り組みは欠かせません。
この度、キヤノンITソリューションズ株式会社様が提供される、データ収集方法の検討から安全な管理・運用、実際の利活用までのデータマネジメントをワンストップで提供する「データマネジメントサービス」のためのプラットフォームは、お客さまのDX実現のための大きな力となることを確信いたします。
トレジャーデータ株式会社からのエンドースメント(トレジャーデータ株式会社 社長執行役員 三浦 喬氏)
Treasure Dataは、弊社パートナープログラムの公式パートナーであるキヤノンITソリューションズ株式会社によるこのたびの「データマネジメントサービス」の提供開始を心より歓迎いたします。デジタル上の顧客行動やコミュニケーションが複雑化した現代では、これまで以上に多角的なマーケティング戦略が求められ、その実現には効率的なデータ連携・統合が必須となります。キヤノンITソリューションズ株式会社が有するデータ活用に関する豊富な実績および深い知見と、データ基盤としての Treasure Data CDP が組み合わされることで、顧客企業におけるデジタルトランスフォーメーションに大きく寄与できるものと期待しています。
今後も一層、キヤノンITソリューションズ株式会社との協業を通じて、顧客企業における業務効率化やビジネスの発展に貢献してまいります。
株式会社ブレインパッドからのエンドースメント(株式会社ブレインパッド 代表取締役社長 草野 隆史氏)
このたびの「データマネジメントサービス」の提供開始を通じて、キヤノンITソリューションズ株式会社様とともに企業のDX推進を支援できることを大変嬉しく思います。
ブレインパッドは、「データ活用の促進を通じて持続可能な未来をつくる」を企業ミッションに、2004年の創業来、多くの企業のDX、データ活用を支援してまいりました。その歴史の中で誕生した「Rtoaster」は、収集・蓄積した自社データを活用し、多彩な機能でマーケティング成果を創出することができるソリューションです。
今後も、「DXの核心はデータ活用にあり」という考えに立ち、「Rtoaster」の提供やマーケティング施策の支援を通じて、本「データマネジメントサービス」をご支援してまいります。
関連事業について
DataRobot
「DataRobot」は、世界最高峰のデータサイエンティストたちの知見や経験、ベストプラクティスが集約されたエンタープライズAIプラットフォーム。
DataRobot社の販売パートナーであるキヤノンITSは、DataRobotの知識を有したデータサイエンティストとコンサルタントが、AIの導入検討、DataRobotの導入、予測モデルの作成、運用・保守まで一貫して支援する。
Salesforce Marketing Cloud
SalesforceのマーケティングプラットフォームMarketing Cloudはリアルタイムの顧客データを活用し、メール、SNS、Web、Lineなど、マルチチャネル・デバイスで最適なコミュニケーションを実現する。
キヤノンITSはセールスフォース・ドットコムのコンサルティングパートナー。
BIソリューション
蓄積されたデータを、企業内の専門家だけでなく、経営者や社員が必要な情報を自由に分析し、ビジネスの新しい可能性を広げてくれるのが、ビジネス・インテリジェンス・ソリューション。
各種BI製品の販売パートナーであるキヤノンITSでは、 導入・開発からサポートまで一貫したサービスを提供する。
FOREMAST
「FOREMAST」は、的確な需給マネジメントを実現する需要予測・在庫補充計画ソリューション。
科学的な需要予測に基づく在庫補充計画をベースに計画・実績・情報を共有し、問題点を見える化することで、欠品なき在庫削減の実現を支援する。
キヤノンITSは、数理技術を活用した製造・販売・物流向けの課題解決コンサルティング・ソリューション提供を行っていく。
(※) 会社名、製品名、サービス名等は、各社の登録商標または商標。