プログラミング教材『easel』提供のINERTIA、北海道教育大学附属釧路中と共同研究プロジェクトCROSS MIND」を開始

2020年度より必修化されたプログラミング教育。

しかし従来のプログラミング教材は「何の知識を教えるべきか」から始まるものがほとんどだった。

株式会社INERTIA(東京都渋谷区 、以下「INERTIA」)は、学び手が創作を通して主体的に学んでいく、そのプロセスこそが重要だと考え、「アート」の要素を取り入れた新しいプログラミング教材『easel(イーゼル)』をリリース。

こうした教育界に対する課題認識に共感の輪が広がり、同年7月より国立大学法人 北海道教育大学附属釧路中学校(北海道釧路市、以下「附属釧路中学校」)と共に研究プロジェクト「CROSS MIND」を開始。

その第一歩として、中学3年生を対象に『新しいクリエイションの表出』をテーマに研究授業が行われた。

『新しいクリエイションの表出』をテーマにした研究授業の概要

実施背景

発端はプログラミング教育への危機感

プログラミングで何を創りたいか、目的が明確でなかったり、モチベーションを保つための魅力的なサンプルがないなど、従来のプログラミング教材には多くの課題がある。

『easel(イーゼル)』が生まれた背景には、これらの課題を残したまま今後のプログラミング教育が進んでいくことへの危機感があったという。

学ばなければならないと思うと楽しくない。こんなきれいなものを作りたい、こんな楽しいものを作りたいーそれが“学ばなければならない”を“学びたい”にすると考えられる。

だから、『easel』はアート作品のように美しいサンプルが豊富。

スマートフォンにも対応しているため、時間や場所を問わずいつでも触ることができる。

さらに、つくる過程を通じてどこに問題があるのか発見したり、その問題を解決する力を身につけることにもつながる。

個人の中にある感覚をロジックに変換する能力を高め、創造的に生きるための一助になる。それが『easel』が目指す学びである。

教育という枠組みを超え学びそのものの形を変えていく

『easel』は、先生自身も教える過程で学び、生徒は学んだことを親や下級生に教えていく。

一方が他方に教えるのではなく相互に学び合う、そんな新しい学びの在り方を目指している。

近い未来、たとえば、プログラミングを学んだ生徒たちが近くの老人ホームで高齢者にプログラミングを教えたり、逆に高齢者が自分たちの知識を生徒たちに伝えたり、人と人とのつながりが生まれ、“学び”から始まる新しいコミュニティの形につながっていくかもしれない。

INERTIAが思い描くのはそんな“未来の教室”である。

CROSS MINDについて

easelの監修者である脇田玲氏のアートワークを鑑賞中

『easel』の学習を通して、クリエイションの表現手段の一つとして獲得させること、また、そのクリエイションの過程における実際のプログラミングにより、どのような表出のされ方をしていくのかをINERTIAと各教科(美術科、技術・家庭科、数学科、音楽科)のクロスカリキュラムにより行う。

今回のゴールは、“学校行事「フェスティバル」を最大限に盛り上げるための空間づくり”とし、『easel』で制作する色や形、アニメーションを用いた映像作品を発表する手法を用いて、人々が目や耳で直感的に楽しむための空間を演出。

更に、地域の人々に向けた発表の機会として、校外で展覧会「ARTandWE」を行った。

授業では、初学者向けコンテンツでプログラミングの基礎を学びながら、アート作品のような視覚的に美しいサンプルに使用される高度なプログラムをアレンジして、プログラムへの理解を深めるだけでなく、自分たちの映像作品の要素として昇華させていった。

                         生徒作品

生徒作品

従来“教える”役割をもつ先生自身も“学ぶ”立場にあるため、先生の役割にも変化がみられる。

生徒が主体的に学んでいく学習過程の中で、先生は学習をサポートするファシリテーターとして活躍するようになり、双方向の学びにより授業が形成されていく。

先生コメント

今回のプロジェクトを通して、これからの授業の形が変わってく可能性を見出しました。1学級に複数科目の先生が集まるのですが、例えば、音について聞きたい生徒は音楽の先生のところへ、プログラミングについて知りたいときは数学の先生のところへ聞きに行くといったように、複数の教科が関わったプロジェクト型の授業は子どもたちの能力をより広げると思います。

プロジェクトでは、第二弾として中学2年生を対象に異なる手法での『easel』授業実施を予定している。

与えられた枠組みを越えて学びを得る生徒たちが、次のステップでは、学びの場としての教室を飛び出して友達や家族、地域の人々にプログラミングを教えるなど、INERTIAは新しい教育の形を提案し共に創っていく。

「easel」について

easelは、感性(センス)と論理(ロジック)をともに高めるオンラインプログラミング教材。

監修は、アーティストである脇田玲氏(慶應義塾大学環境情報学部教授)と、日本におけるクリエイティブ ・コーダーの第一人者である、田所淳氏(前橋工科大学准教授、東京藝術大学非常勤講師、慶應義塾大学非常勤講師)。

全てのプログラムはスマートフォンだけで、いつでもどこでも学ぶことができる。