大阪電気通信大学とスキャネット、産学連携で双方向授業支援システム「Lectures」を開発

大阪電気通信大学は、スキャネット株式会社との共同研究により、教員と学生間の双方向授業支援システム「Lectures」を開発したことを発表した。

「Lectures」概要

講義中、学生と教員はそれぞれの端末から「Lectures」に参加。

学生が講義のわかりやすさ・面白さの状況を散布図に表し、視覚的に教員に知らせる「リアルタイム授業評価」、簡単な質問・アンケートから得た情報を収集可能な「クリッカー機能」、学生個人の質問や意見を先生に直接発信し、さらに匿名投稿もできる「コメント機能」を、リアルタイムに活用することができる。

そのほか、

  1. 「アンケート機能」
  2. 「授業参加状況確認」
  3. 「授業評価解析」

なども搭載され、教員はそれぞれの機能を選択し、使用できる。

教室で行われる講義だけでなく、新型コロナウイルスの影響でオンライン授業を実施している学校においても、講義を可視化することができる。

さらに「Google Classroom」との連携も可能。

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開発の背景

現在の大学の講義は、1名の教員が複数の学生に対して行う「1対多」の講義形式が一般的となっている。

この形式の場合、学生は講義の内容が理解できなくても、質問がしにくく、また質問することで講義が中断したり、他の学生に迷惑をかけたりするといった遠慮から、理解していなくても質問せずに授業を終える傾向にある。

特に理系大学の中規模クラスでの講義においては、その傾向が強く見られる。

こうした状況を受け、大阪電気通信大学とスキャネット株式会社で共同研究を実施。

教員が各学生の理解度に合わせ講義を進めることができるよう「講義の見える化」を目指し、授業中の学生の理解度や集中度をリアルタイムで集計できるシステムを構築した。

大阪電気通信大学は主に構想、設計と一部構築部分に参画している。

大阪電気通信大学の情報教育の取り組み

大阪電気通信大学では、1978年に日本初の試みとしてPC を用いた教育システムを開発し、また、スタンドアローン型のPC を数十台設置した演習室において、科学的根拠に基づいた教育理念を元に、情報教育施設での指導方法や学習の方法、その補助にいたるまでのシステムを開発してきた。

特に、学生2人に1台設置されているモニタTVに、教員のコンピュータ画面・特定の学生のコンピュータ画面・書画カメラ・ビデオ映像などさまざまな映像が映し出し、教員1名に対し複数の学生を教育する「1対多」の教育環境でも極力「1対1」の教育環境を実現する教育方式は「電通大方式」と呼ばれている。

このように大阪電気通信大学では、1978 年より教育分野の情報化の先駆けとして社会に貢献してきた。

今回、この「電通大方式」のDNA を受け継いだ、今の時流に合ったシステム「Lectures」を共同開発し、11 月より公開、販売が開始されている。

今後の運用について

「Lectures」は、大阪電気通信大学の医療健康科学部において導入を開始し、大学の恒常的・継続的な「教育の質の保証及び向上」を目指す。

なお、大学での講義にとどまらず、オンラインによる授業や教育現場のICT 化が進む、小学校や中学校、高校に至るすべての教育機関においても利用することができる。