セキュアサイクル・住友商事九州・イノベーションプラスの3社、九州大学に産学連携拠点「IOT INNOVATION Base」を設立

株式会社セキュアサイクル(福岡県北九州市、代表取締役 服部 祐一)、住友商事九州株式会社(福岡県福岡市、取締役社長執行役員 高橋 和之)、株式会社イノベーションプラス(東京都港区、代表取締役 小坂 武史)は、IoTシステムに関する新しい形の産学連携を目指す産学連携拠点“IOT INNOVATION Base”を2020年10月1日に九州大学・伊都キャンパス内に設立したことを発表した。

オブザーバーとして、IoTに関する研究を幅広く実施している九州大学の荒川教授を迎え、同教授が主宰するヒューマノフィリックシステム研究室との連携をスタートする。

“IOT INNOVATION Base” 概要

技術の変化が早いIoTシステムの領域における、新しい産学連携の形として、企業側がキャンパス内に拠点を設け、大学内の技術シーズや人材を発掘、活用する取り組みを開始する。

“IOT INNOVATION Base”と名付けた拠点では、企業によって持ち込まれる実社会の課題に対して、大学生、大学院生の研究成果を活用できないか、共同研究につながらないか、を検討。

同時に、学生がキャンパス内で企業インターンシップに参加する機会を生み出し、研究と実業経験(OJT:On the Job Training)の両立にも寄与する。

これまでの「研究」を介した産学連携と異なり、スピードを求められるIoTシステム領域ならでは形態として、実社会の「事業」を介した産学連携とも言える。

特徴

近年IoTの国内市場は増加傾向にあり、あらゆる業種においてIoTの導入が進んでいる。

奇しくも、コロナ禍により、遠隔制御、無人運転などに関する、技術開発の必要性は益々高まっている。

そのような状況下において産学連携による大学・企業間の共同研究スキームが数多く生まれているが、これまでは「研究」を介した連携が一般的であり、研究成果が生まれたあとに、企業が事業化を担ってきた。

しかしながら、IoTシステム(センサやモバイルアプリケーション)に関しては、大学で開発されているシステムの中に、一般企業で開発されているシステムに近いものが多く、大学発ベンチャーなども多く生まれている。

そこで、事業ファーストで、実社会の問題を大学に持ち込み、スキルのある学生や将来スタートアップを考えている学生たちと開発を進めることができれば、学生たちにとってもキャンパス内で研究と実業経験(OJT:On the Job Training)の両立ができるのではないかと考えた。

企業側は、その活動の中で、「研究」すべき課題を抽出し、具体的な共同研究につなげられると考えられる。

また、大学内に飛び込むことで、研究者との接点が増え、大学内に眠る技術シーズとの出会いも増えることも期待。

コロナ禍により、必ずしも会社で勤務する必要性がなくなった今、新しい形態として、大学内で働くということは、社会人博士を検討している社員にとっても有益であると考えられる。

(1) 大学側のメリット

  • 教員
  • 研究テーマの立案に際し、実社会のニーズを知ることができる
  • 自身のアイデアやシーズを売り込む、あるいは実用化される機会が増える
  • 外部資金に応募する際に必要となる連携企業の候補を増やせる
  • 学生
  • キャンパス内で実業経験(OJT:On the Job Training)でインターンシップをしながら実用的なスキルや技術的なスキルを伸ばすことができる
  • 実課題に取り組むためスタートアップのような体験ができる
  • 学外でアルバイトをするよりも、研究時間を増やすことができる
  • 大学組織全体
  • キャンパス活性化、資産(空き部屋)の活用ができる
  • 社会人博士を増やすことができる

(2) 企業側のメリット

  • 大学内に拠点を構えることで、大学内に眠る研究成果や優れた学生・研究者を知り、具体的な共同研究や技術相談の接点を作れる
  • 通年でインターンシップを行うことで、九州大学の優秀学生との接点が生まれる
  • 正社員としての採用にもつながる
  • 若手社員が技術的な知見やリーダーシップを育成できる場となる
  • 他の企業との連携につながる
  • 自然豊かな伊都キャンパス勤務というワーケーションが可能になる
  • 社会人博士獲得による企業人材の高度化を図れる

(3) 双方のメリット

  • 企業と大学研究者、大学生、大学院生の力を融合することで、社会に役立つIoTサービスをいち早く展開することができる。
  • 企業の研究者、大学の研究者、学生の人材交流が活発になることで、社会人博士や大学発ベンチャーの助走へ繋げることができる。

ヒューマノフィリックシステム研究室について

九州大学 大学院システム情報科学研究院 ヒューマノフィリックシステム研究室では実世界からのセンシング技術とクラウドでのデータ処理技術、その間を結ぶネットワーク技術という情報領域の多様な技術を組み合わせ、人に寄り添うサイバーフィジカルシステム、つまり“人に優しいシステム”に関する研究を行っている。

人の行動認識に関する研究を軸とし、家、オフィス、交通、教育など様々な分野で、これまで多数の企業と共同研究を実施しており、IoTに関するハードウェアからソフトウェアまで幅広く行っている。

近年では、行動変容を誘発するIoTシステムやIoTシステムのセキュリティ等についても研究を行っている。


ABOUT US

シンボ ナツキ
埼玉県出身。2018年12月からほぼ毎日EdTech Mediaの記事を更新しています。 EdTech Mediaのほかに、教育業界専門の転職サイト「Education Career」を運営している株式会社ファンオブライフのマーケティング担当です。