株式会社COMPASS(本社:東京都千代田区、CEO 小川 正幹)と学校法人新渡戸文化学園(東京都中野区、理事長 平岩国泰)は、2020年度の経済産業省の「未来の教室」実証事業(令和2年度学びと社会の連携促進事業(「未来の教室」学びの場創出事業)において、実証事業者とモデル校として採択されたことを発表した。
COMPASSは2018・19年度の同事業に続き、3年連続の採択となる。
「学校におけるAIドリルを活用した観点別評価の実践と基盤構築」実証事業概要

今回の実証では、COMPASSと新渡戸文化中学校が共同で、EdTech事業者と学校によるオープンイノベーションにより、学校におけるAIドリルの活用とその評価への紐付けによる新たな評価方法の創出を目指す。
AIドリルはこれまで、学校の授業内を中心として多くの場面で学習教材として活用されてきたが、AIドリルでの学習によって蓄積されたデータについては評価における活用方法の指針などが明確になく個別の学校毎に一部評価への活用等が行われてきた。
一方で、学校現場における観点別評価はその仕組み上、教科や観点によっては教員によって評価を行うことが難しい部分があることなどが課題としてあげられていた。
今回の実証では、それら2つの課題に対してAIドリルでの学習データから観点別評価へ活用することを試みると共に、学習データの評価への活用に関するガイドラインの策定を目指す。
第4次産業革命・人生100年時代・グローバル化が進む社会において、能力開発競争の時代を迎えている。
「未来の教室」実証事業は、国際競争力のある教育サービス産業の創出と、日本経済を率いる課題解決・変革型人材「チェンジ・メーカー」を輩出する「未来の教室」の創出を目的として、2018年度に発足され、あらゆる教育現場におけるEdTechの開発・実証を推進している。
実証事業では、英語の教科学習の時間において、当社が学校法人 河合塾と共同開発したアダプティブラーニング教材「Qubena中高英語 by 河合塾」を導入し、学習における知識・技能の習得の個別最適化と効率化を図るとともに、学習データを元にした観点別評価の実施を試みる。
なお、使用する教材である「Qubena中高英語 by 河合塾」はCOMPASSと千代田区立麹町中学校が行った2019年度の実証事業にて「アダプティブラーニングによる知識・技能の習得」の個別最適化と効率化の実証を行い、成果を修めており、2020年4月より本格的にサービス開始され、多くの学校で利用されている。
実施場所
新渡戸文化中学校
実施期間
2020年9月〜2021年2月
対象生徒
中1~中3 全生徒
対象教科
英語
新渡戸文化中学校 教諭 山本崇雄氏 コメント
「テストをしなくても評価を出すことができる」これができたら、授業が大きく変わります。授業が変われば、生徒の学び方は大きく変わります。テストのための勉強から、自分のやりたいことを実現するための学びへ。より多様化し、国際化する世界で必要な英語力をすべての子ども達が手に入れる。そんな英語教育を実現するために、本実証事業に取り組みたいと思っています。
Qubenaについて

児童・生徒一人ひとりの習熟度に合わせてAIが最適な問題を出題するアダプティブラーニング教材で、新学習指導要領の「知識技能の習得」部分を中心にして学習を行うことができる。
タブレット端末とインターネット環境があればどこでも学習でき、先生用の管理画面では児童・生徒の学習履歴をリアルタイムに管理することも可能。
また、2021年4月には5教科対応版のリリースを予定している。
「Qubena中高英語 by河合塾」について
河合塾とCOMPASSが共同開発した、中学生・高校生を対象としたAI型の英語4技能教材。
AIを活用したアダプティブ・ラーニングにより、一人ひとりが自身の学力に合わせた内容で学ぶことで、中学・高校英語を効率的に修得できる。
教材内の問題や解説は、中高生の指導に精通した河合塾講師が作成し、初学者でも「CEFR B1レベル」の英語力を効果的に身につけられるよう工夫されている。