レアジョブ、AIを活用した採点自動化で語学試験を変革する英語スピーキング力測定システム「PROGOS」を開発

英語関連事業を運営する株式会社レアジョブ(以下、レアジョブ)は、英語スピーキング力測定システム「PROGOS」を開発したことを発表した。

同時に、このシステムを活用した英語スピーキングテスト「レアジョブ・スピーキングテストpowered by PROGOS」のサービス提供を個人、法人向けに開始する。

「PROGOS」概要

開発の背景

近年、日本企業におけるグローバルなビジネス展開は、持続的成長の実現に向けて重要な企業活動の一つとなっている。

また、ウィズコロナ時代の到来は、ビジネスシーンにおけるICT導入を大きく加速させた。

リモートワークの普及やジョブ型人材の登用により、従来以上にプロセスよりもアウトプットや成果を重視する傾向が今後さらに強まっていくと考えられる。

また、海外渡航を含めFace to Faceのコミュニケーションが難しくなり、リモートによる外国人スタッフとの協働やマネジメントが求められることも想定される。

こうした社会情勢から、海外出張や海外駐在に限らずビジネスシーンでの英語活用が必要となり、従来以上に「英語でビジネスができ、成果を出せる」ことが重視される傾向が、今後さらに高まっていくと見込まれる。

しかし、多くの日本企業がグローバルなビジネス展開を推進できる人材の採用と育成を経営課題と認識しながらも、実践の手立てを模索しているのが実情。

英語研修を実施しても英語のスピーキング力を定量的に測定する指標が定まっておらず、経験や感覚など定性的に判断せざるを得ないからだ。

レアジョブが実施した顧客企業の研修動向調査*からも「英語研修を実施しても明確なゴール設定ができない」との声が多く寄せられた。

また、既存の語学試験を導入している企業においては、試験の結果をどのように研修に活かしていいのかわからない、という声も寄せられた。

*「企業のグローバル人材育成に関する動向調査」(2020年2月発表)より:設問「現在の英語研修全般(当社サービス含む)に関して課題や悩み(複数回答)」に対し、“研修のゴール設定がない”の回答が48%だった。

このように、グローバルビジネスにおける英語活用と成果創出に向けて、英語スピーキング力の測定・評価・改善方法の提示を一気通貫したサイクルとして回すことが強く望まれていると考えられる。

課題の解決に向けて

企業を取り巻く状況とニーズを解決するべく、レアジョブでは2つの方針を打ち立てた。

  • 英語スピーキング力を定量的に測定できる指標を定め、普及させる
  • 上記の指標を運用できる実践的なツールを提供する

これらを並行して推進することで、英語スピーキング力の適正測定、ビジネススキルとしての可視化・客観化・共通認識化を目指していく。

今回開発したPROGOSのベースとなる指標が、外国語のコミュニケーション能力を表す指標・国際標準規格のCEFR(セファール)。

ケンブリッジ大学英語検定機構や英国文化振興会(British Council)などが展開する試験もCEFRに準拠しており、信頼性の高い指標として世界的に普及している。

レアジョブでも「スマートメソッド(R)コース」などのサービスにおいて採用しており、グローバル標準に適応する指標として、PROGOSにも採用。

また、質の高いスピーキングテストを速く、手軽に、リーズナブルに、大勢に提供できる基盤を構築するため、音声認識や自然言語処理をはじめとするAI技術を用いて“採点自動化”を行った。

AIエンジンの開発からデータ連携APIまでの技術開発を自社で完結したことで、顧客や市場のニーズに迅速に対応し、データを活用したサービス体験の向上へつなげていくことが可能になる。

加えて、測定した英語スピーキング力に合わせて、個々の学習者が、どのように取り組めば、英語スピーキング力を改善できるのかというフィードバックも提供している。

たとえば体重組成計で健康管理をするように、学習者が自分の英語スピーキング力を定期的に測り、誰にでもわかる共通基準で実力を把握し、効率的に能力を高めていく。

このように自分のスキルをマネージしていくことが、これからのビジネスパーソンには重要となるだろう。

PROGOSは自律的に英語スピーキング力向上をサポートするツールとして、活用できるシステムと言える。

概要 英語スピーキング力測定システム
コンテンツ ビジネス英会話テスト
テスト形式 自動音声・スクリーンの問題表示に従い解答
試験時間 約20分
受験方法 個別受験(マイク・スピーカー機能のあるパソコン)
評価形式 総合評価:CEFR準拠(CEFR-J)レベル 、指標別評価:CEFRが定義する6つの発話の質による評価項目に分けた評価
採点方法 AIによる自動採点、採点官による手動採点

名前の由来

PROGOS=Progress(進捗/成果)+Diagnostic(診断)

PROGOSの特長

  1. CEFRに準拠したテスト問題により、定量的なレベル判定が可能
  2. 学習のアドバイスを前提としたテスト&フィードバック
  3. 自動採点により、短時間で結果の確認が可能

監修

日本におけるCEFR研究の第一人者

東京外国語大学 総合国際学研究院 教授 投野 由紀夫氏

  • CEFR-Jプロジェクト代表
  • NHKラジオ「基礎英語3」講師
  • NHK教育テレビ「100語でスタート!英会話」講師

日本における英語テスト理論の第一人者

東京外国語大学 総合国際学研究院 教授 根岸 雅史氏

さまざまな大規模言語テストの開発および国の英語力調査に参加。 CEFR-J研究プロジェクトを投野氏とともに牽引し、特にCEFR-Jベースの言語テストを開発中。

PROGOSの提供、今後の展望について

PROGOSテストサービスの第一弾として、「レアジョブ・スピーキングテストpowered by PROGOS」を、個人・法人向けに同時にリリース。

国内最大級のオンライン英会話サービスを提供している事業者として、スピーキング力の測定から詳細な学習アドバイスに結びつけ、より効果的な英語学習の実践と促進が可能になる。

For Learning、すなわち学習のためのテストという位置づけで、学習者がPROGOSテストの結果から次に何をどう学習すればよいか、具体的なアドバイスをフィードバックシートとして提供している。

価格は以下のとおり。

  • 自動採点β版(個人向け):500円(税別)
  • 手動採点版(法人向け):2,980円(税別)

今後、PROGOSは「3年後には年間のべ100万人受験を実現するサービス」として、普及・定着を目指す。

さらに、将来的にはPROGOS単体での他社にシステム提供することも視野に入れている。

レアジョブが培ってきた英語関連事業における教育的な知見、高い技術開発を実現できるアセットを通して、社会課題の解決ともに、語学試験市場に新たな価値を提案していく。