Institution for a Global Society、3800万件を超える評価データをもとに自ら考え自学する「自学力」の高い生徒の能力を数値化

AI技術で評価バイアスを補正することで、より正確な適性検査が行える「Ai GROW」を提供する、Institution for a Global Society 株式会社(本社・東京都渋⾕区、代表取締役社⻑・福原正⼤、以下 IGS)は、3800万件を超える評価データをもとに、休校や分散登校で授業環境が不十分な中でも、自ら考え自学する「自学力」の高い生徒の能力を数値化。

その結果、自学習できた生徒は、一般的な生徒と比較して「自己効力」のスコアが高い生徒であることが明らかになった。

短縮授業や分散登校実施率が44%の環境下で問われる「自学力」

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大による休校中に、オンライン授業を実施したのは全国の公立校の5%、再開後も44%の学校が短縮授業や分散登校を実施していることが、文部科学省が実施した調査で明らかになった。

今後も自宅での自学の時間が増えることが予想されている中で、IGSは「Ai GROW」に蓄積された児童生徒の非認知能力のデータをもとに、「自学力」の高い生徒の能力を分析。

自学力の高い生徒は、根拠のない自信をもつ「自己効力」が高い生徒

その結果、自学力の高い生徒は、「自己効力」のスコアが高い生徒であることが明らかになった。

自己効力とは、何らかの課題に直面しても「自分ならできる」と自信を持って物事を進めることのできる能力のこと。

「失敗は成功の母」という言葉を遺したエジソンは、その旺盛な好奇心などが原因で教師を困られたことなどから、母親の勧めもあり、小学校を3ヶ月で退学。

自宅の地下室をエジソン専用の実験室にするなど、自身の好奇心を最大限支援した母親のもと、数多くの失敗を重ねながらも「自学力」により多くの発明をもたらした。

「エジソン型」の自学力の高い生徒が集まる注目校・ドルトン東京学園

自学力の高さが顕著だったドルトン東京学園。失敗を恐れず、根拠のない自信をもつ自己効力の高い生徒が集まる。

自学力の高さが顕著だったドルトン東京学園。失敗を恐れず、根拠のない自信をもつ自己効力の高い生徒が集まる。

自学力の調査で明らかになったのは、2019年の新設校ながら、募集定員100人に対して19年比+29%の829人が出願した注目校、ドルトン東京学園の生徒の自己効力の高さ。

日本人の約70%が慎重で悲観的なSS型という遺伝子で、失敗を避ける傾向がある中で、なぜドルトン東京学園の生徒は、エジソンのように、失敗をおそれず、自学力の源泉となる「自己効力」が高いのだろうか。

荒木貴之校長が理由として挙げたのが、以下の3点。

  1. 「恐れずに進め」という明確な判断軸があり、それに共感した生徒や保護者が集まっている
  2. 「生徒の写し鏡」の教師自身がスクールモットーの「恐れずに進め」を実践している
  3. 子供扱いせずに、1人の対等な人間として「契約」する

「恐れずに進め」という明確な判断軸があり、それに共感した生徒や保護者が集まっている

自分の興味を深堀りする「ラボラトリー」の時間を活用し、当時中学1年の生徒が「科学の甲子園」東京代表に選出

自分の興味を深堀りする「ラボラトリー」の時間を活用し、当時中学1年の生徒が「科学の甲子園」東京代表に選出

「恐れずに進め」をスクールモットーに掲げるドルトン東京学園では、受験生の保護者向け学校説明会を、当時中学1年の生徒自らが企画・運営。

その説明会を実際に見て、入学を決めたのが2020年の入学生である。

そうした明確な判断軸のもとに生徒や大人が集まっているため、6月1日の学校再開後も、一部の授業を除き「生徒の回答やリアクションが全員分リアルタイムで把握できる。生徒全員が最前列にいる感覚」のオンライン授業の継続に、保護者の90%が賛成。

学校再開後も、生徒が登校するのは週1回に留まっている。

さらに、通常の授業は午前中のみで、午後は生徒が興味関心があるテーマを選び深堀りする「ラボラトリー」やカウンセラーとの「談話室」などに充てられている。

昨年はラボラトリーの時間を活かして、当時中学1年の生徒が「科学の甲子園」東京代表に選出された。

「生徒の写し鏡」の教師自身がスクールモットーの「恐れずに進め」を実践している

4月より開始したオンライン授業では、SlackやTeams、まなBOXなどのITツールを積極的に活用。

当初は不慣れな点がありながらも、教師同士で助け合いながら模索する姿もオープンにしており、オンライン授業に対する保護者アンケートでは「上手ではないけど、先生同士が助け合っているのが見られて良かった」という回答も寄せられたという。

荒木校長は「オンライン授業対応などを通じて、恐れずに進めを実践している教師の姿を見て、生徒も恐れずに進めを実践しているのだと思います。生徒は教師の写し鏡」と話す。

子供扱いせずに、1人の対等な人間として「契約」する

アサインメント例:ベースとなるテストや宿題はあるものの、習熟度の高い生徒にはより発展的な課題を与えるなど、生徒に合わせた個別最適化が図られています。

アサインメント例:ベースとなるテストや宿題はあるものの、習熟度の高い生徒にはより発展的な課題を与えるなど、生徒に合わせた個別最適化が図られている。

ドルトン東京学園では、自分で中期の目標を立て教師と契約する「アサインメント」という文化が根付いており、その目標に至るプロセスは、生徒自身の判断が尊重されている。

「アサインメントを通じて、見通しをたてる、逆算する力を養っていたことで、オンライン授業にも適応できる生徒が多かった。」と荒木校長は分析している。

環境アセスメントを経て、敷地内の森にビオトープをつくる生徒

環境アセスメントを経て、敷地内の森にビオトープをつくる生徒

また、敷地の1/4を占める森で生物を育てるビオトープをつくりたいと生徒に相談された際は、子供扱いをせずに、どのような条件を整えれば、地域にも親しまれている豊かな森との共存ができるのか、近隣の住民も含めた理解を得られるのか、環境アセスメントをさせている。

「校内にコンフリクトやジレンマがを用意することで、困難や他者との向き合い方を、自ら学んでくれる」と荒木校長は言う。

こうした経験の積み重ねが、困難に動じず、自己効力を高めることにつながっていた。

自学力の源泉となる自己効力をはじめ、AI GROWは従来スコア化が難しかった非認知能力の可視化を通じて、アフターコロナに求められる人材教育に今後も貢献していく。

ドルトン東京学園について

1889年に創立した東京学園高等学校に河合塾が経営参画し、2019年調布市に開校した中高一貫校。

詰め込み教育に対する問題意識から提唱された、一人ひとりの知的な興味や旺盛な探究心を育てる学習者中心の教育メソッド「ドルトン・プラン」を主体にしており、受験生の保護者向け学校説明会を、中学1年の生徒が企画・運営した。

こうした取り組みへの評価から、募集定員100人に対して、19年比+29%の829人が出願。

合格倍率は19年の1.3倍程度から3.6倍以上に上昇。