学校法人先端教育機構、全国都道府県・市区町村の首長を対象にプログラミング教育に関するアンケートを実施。約9割が小学生からのプログラミング教育に前向き

社会人向け専門職大学院の事業構想大学院大学と社会情報大学院大学を運営する、学校法人先端教育機構(東京都港区、理事長:東英弥)は、プログラミング教育への実態調査を目的として、全国都道府県・市区町村の首長を対象にプログラミング教育に関するアンケートを実施し、318の自治体から回答を得た。

今回、アンケートの結果を発表した。

「プログラミング教育 全国首長アンケート」結果サマリー

  • 都道府県・市区町村の約9割(※1)が小学生からのプログラミング教育に前向き
  • プログラミング教育で最も習得が重視される態度・知識・スキルは「プログラミングを楽しむ姿勢」、続いて「プログラミング的思考(※2)」
  • プログラミング教育は、自治体規模による教育格差縮小の一助となる可能性がある

※1 アンケートに回答した318自治体より

※2 プログラミング的思考:自分が意図する一連の活動を実現するため、どのような動きの組み合わせが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組み合わせをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを理論的に考えていく力。

調査の目的

2020年4月より、小学校におけるプログラミング教育が必修となった。

これまで、プログラミング教育に関する各自治体の準備状況については調査されてきたが、必修化が開始して以降の取組状況や今後の展望については、十分に明らかにされていない。

そこで、学校法人先端教育機構では、プログラミング教材を開発するソニー・インタラクティブエンタテインメントと共同で、各自治体におけるプログラミング教育の実施体制・内容や課題、特に育成したい知識・スキル、今後の計画等を検証し、今後の教育政策・関連事業等に役立つ知見を得ることを目的として調査を実施した。

調査結果と考察

この調査によりプログラミング教育開始時期について、小学生からの導入が適していると答えた自治体は全体の約9割(※1)と前向きであることが分かった。

プログラミング教育で身につけて欲しいとされる態度・知識・スキルは、「プログラミング的思考(※2)ができる」はもちろんのこと、「楽しんで取り組む」「間違いやエラーを恐れず、前向きにチャレンジしようとする姿勢」など、従来指摘されてこなかった項目も多く選択されている。

自治体規模により、習得状況の格差が認められる一方、人口規模問わず、プログラミング教育に積極的な自治体では、児童がプログラミング教育で習得が期待される知識・態度等を身につけていると評価している。

ここから、プログラミング教育は自治体規模による教育格差を縮小する一助になる可能性が示唆される。

調査詳細(抜粋版)

全国自治体が考えるプログラミング教育開始時期について

小学生からプログラミング教育に取り組むことが望ましいと考える自治体は約9割(※1)

プログラミング教育を始めるべき時期について、小学生が妥当と考える自治体が約9割(※1)であり、特に低学年(1~2年生)が約40%、中学年(3~4年生)が約30%、高学年(5~6年生)が約20%であり、早期から開始することを肯定的に捉える傾向が分かった。

プログラミング教育を通じて身につけるべき知識・人口規模との関係について

プログラミング教育を通じて児童に身につけて欲しい知識等について、特に優先度が高いものとして挙げられたのが、「プログラミング学習に楽しんで取り組む」「『プログラミング的思考』ができる」「間違いやエラーを恐れず、前向きにチャレンジしようとする姿勢」の三要素であることが分かった。

この結果を受けて「『プログラミング的思考』の習得」はもちろん、身につけるべき知識・態度として従来指摘されてこなかった項目も多く選択されていることがわかる。

一方、プログラミング教育を通じて身につけるべき知識等について、その習熟状況は、自治体規模により、大きな格差があることが明らかとなった。

プログラミング教育が秘める可能性について

プログラミング教育を通じて身につけるべき知識等について、その習熟状況は自治体規模によって大きな格差があることは前述の通りだが、規模によらず、「課題探究の結果等をプレゼンテーションする学習」などのプログラミング学習が、習熟状況に寄与する可能性があることが明らかなった。(※3)

例えば、人口1万人未満の自治体においても、「課題探究の結果等をプレゼンテーションする学習」を半数以上の学校で実施している場合(グラフ中の「該当」群)、「プログラミングの学習に楽しんで取り組む」態度を児童が身につけていると評価する割合は87%であり、他方で人口10万人以上の自治体でも当該学習を積極的に進めていない場合(グラフ中の「非該当」群)、習熟状況を肯定的に評価する割合は65%にとどまっている。

同様の傾向は、「間違いやエラーを恐れず、前向きにチャレンジしようとする姿勢」などについても確認されている。

※3 分析対象数(N)が少ないカテゴリーもあるが、自治体規模によらず「課題探究の結果等をプレゼンテーションする学習」などが、児童の習熟状況と統計的に有意な関係性があることは、多変量解析によって確認されている。

アンケート調査概要 ※2020年6月9日現在

この調査は全国都道府県・市区町村 首長に対し、プログラミング教育に関するアンケートを本研究所が実施したもの。

調査主体

  • 学校法人先端教育機構
  • 株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント(ロボットトイ「toio™」)

調査対象

全国都道府県・市区町村 首長(送付数:1,788件、回答:318件 内訳:都道府県13件、市区町村305件)

調査内容

プログラミング教育の取り組み状況・期待すること・課題・今後の計画

回答方法

郵送およびWEBを利用したアンケート調査

回答期間

2020年4月~6月

オンラインセミナー「STEAM教育フォーラム~子どもたちを夢中にさせるプログラミング教育の実践~」

調査の詳細については、7月5日(日)オンラインセミナー「STEAM教育フォーラム~子どもたちを夢中にさせるプログラミング教育の実践~」にて発表する。(オンライン開催・参加費無料)

日時

2020年7月5日(日) 13:00~16:00

形式

オンライン

対象

教育委員会、自治体職員、小学校の教職員、教育事業者

参加費

無料(事前申し込み・抽選制)