ワールド・ファミリー バイリンガルサイエンス研究所、文科省の推進する遠隔教育システムの英語教育における有用性について調査

ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所(※以下、IBS)<東京都新宿区 所長:大井静雄>は、今回、文部科学省が推進する遠隔教育システムに注目し、アメリカ合衆国での遠隔教育の実態とともに、日本の英語教育における有用性について調査し、結果を発表した。

小学校英語教育は「場所」の壁を越えられるか? 遠隔授業の可能性

遠隔教育システムは、離れた場所にいる人々同士がインターネット回線などで繋がって、双方向に映像・音声のやりとりをすることを可能にする技術である。

調査の結果、1990年代から遠隔教育専門の「バーチャル・スクール」や「オンライン・スクール」と呼ばれる形態の学校が登場しているアメリカでは、すでに州の行政機関が州内の学校や児童生徒に対する公的サービスとして、遠隔授業を提供していることがわかった。

Evergreen Education Group(2017)によると、州立のバーチャル・スクールの授業を1コース以上受けている児童生徒は、全土でおよそ52万人にも上る(2015-2016年度)。

さらに、バーチャル・スクールで受講している児童生徒の学力が州の平均を上回るなど、アメリカではすでに遠隔教育でも効果的に学習できることを示す調査結果も発表されており(Evergreen Education Group, 2017)、遠隔教育が日本よりも普及していることがわかった。

現在、文部科学省は、すべての児童生徒に対して質の高い教育を実現するため、希望するすべての学校が遠隔教育を実施できる体制を2023年までに整えようとしている(文部科学省:「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」)。

日本ではまだ遠隔授業の内容・効果についてはまだ十分に研究されていないが、ALT(Assistant Language Teacher/外国語指導助手)不足が問題となっている英語教育において、遠隔授業の活用が期待されている。

2018年度からは文部科学省が公募で選定した複数の地域で実践研究を推進。

海外在住の英会話講師と会話練習をする、遠方のALTから発音や語彙・表現を教わるなどの活動例とともに、子どもたちの英語学習への意欲や英語でコミュニケーションを図ろうとする態度が向上したことが報告されている(文部科学省, 2018)。

日本でも、遠隔教育システムの導入によって過疎地域の子どもや、家から出ることが難しい子どもにも多様な教育機会を提供することができるかもしれない。

今後、専門的な人材や異文化体験をすべての地域で用意することが難しい英語教育においては、特に重要な教育システムであると考えられる。