城南進学研究社のオンライン学習教材「デキタス」、経済産業省「未来の教室」実証事業の結果報告を発表

株式会社城南進学研究社(本社:神奈川県川崎市、代表取締役:下村勝己)が開発した小中学生対象のオンライン学習教材「デキタス」を活用した学習支援が、経済産業省の「平成31年度学びと社会の連携促進事業(「未来の教室」創出事業)」に採択され、今回結果が発表された。

今回の結果報告は、3月18日・24日・26日に文部科学省が主催した「GIGAスクール自治体ピッチ」にて報告されたもの。

「未来の教室 」実証事業とは、経産省が日本経済・地域経済・中小企業を動かす人材を育む「人づくり革命」を進めるべく、新たな学びを可能にするEdtech※の開発・実証を進めるもの。

Edtech=Education(教育)とTechnology( テクノロジー)を組み合わせた造語。

城南進学研究社は経産省に対して、デキタスを活用して、何かしらの事情にて「学校に来られない」「クラスに入れない」子供たちにも学びの機会を提供していくという提案を行った。

「デキタス」を利用した「学校外教育サービス(オルタナティブ教育)」の実証結果報告

実証フィールド校

横浜市立鴨居中学校

実証期間

2019年9月~2020年2月

背景と目的

不登校傾向または長期欠席傾向にある生徒や、学習の遅れが生じてしまっている生徒に対して、ICTを活用した新たな学習の場と機会を提供することで、登校して学習する動機づけを行い、また学習時間を確保し、「教室」以外の場でも本来の学習範囲の補填が可能であることを実証することを目的とした。

事業の概要

学校内特別支援教室にて、ICTを活用した自学自習可能な学習の機会と場を提供。

希望者には個別学習計画を作成して、目標を持ち、計画的に学習する支援を行った。

教科の学習には、小学生の学習範囲までさかのぼり可能な教科書対応のオンライン学習教材「デキタス」を利用した。また週2回、民間学習支援員が配置され、先生との連携、個別学習計画作成支援や進捗チェックなどを行い、生徒に寄り添って各自の学びを支援した。

学校教員でないことが、子供たちとってより気軽に相談できる相手となったようであり、総じて学習意欲にプラスの作用をもたらした。

個別学習計画表事例

保護者・生徒への案内

保護者宛に文書で通知した。

全校生徒500名の中から、計19名の生徒に対して詳しい説明を行った。うち15名が不登校または長期欠席傾向にある生徒であった。その中から、19名中8名が定期的に学ぶようになった。

経過と課題

各担任より家庭に当事業の案内を行うと、いずれも好反応であり、否定的にとらえた家庭は皆無であった。

当事業はICTを活用して教科指導のできる学習塾として誤認される家庭が一部あった。

「学習支援員」や「学習支援」などの名称も含め、正しい伝達方法に課題が残る。

デキタス採用理由

各自が異なる学年・教科の学習を自立して行うことができるよう、オンライン学習教材「デキタス」を採用。

アニメの解説動画を見ながら、ノートに穴埋めを行うことで、教科書の基本事項・重要事項の理解定着を図る学習スタイルで、小学生までのさかのぼり学習も可能。

学ぶ楽しさを感じてもらえる教材としても、教科学習を苦手としている生徒が多いと思われる当事業に適した教材と判断した。

なお、データ容量上限7GB/月のポケットwifiを4台とiPad10台を使用した。

「デキタス」を利用した学習実績

生徒からのコメント

  • 正負の数は面白いです。昔は苦手だったけど最近は得意になりました。嬉しいです! ここでの学びに出会ってから私の人生は変わりました。
  • 人に見られることなく、小学校の勉強にさかのぼれることがうれしかった。小学校にさかのぼるのは恥ずかしい気がするから。
  • 自分で計画を立てられたことが嬉しい。何とかして立てた計画を終わらせたいと思います。
  • 最近は夜、ちゃんと眠れるようになってきた。
  • どうしてこんなに勉強できるの?との支援員からの問いに対して、「好きなこと(理科)をやれるから」

教員からのコメント

  • 自分のペースで学習を進めることができる環境があったことで、本来学校に登校することが難しい子が、定期的に登校できている。
  • 「英語を書けるようになりたい」と自分の意思を表示できたのは、とても意味のある事。
  • 教室での学習に抵抗がある生徒にとって、学ぶ環境は教室だけではないことも提示できて、実際にICTを利用して学習が進められたことは大きかった。
  • ICT教材は教員にとって、その子にあった教材を作成する時間を省略でき、テストもあるので達成度を測ることもできた。今後の検証としては学習したものを評価していくことが必要だと思う。
  • 生徒の学習内容が穴埋め式ノート「デキタスノート」に可視化されるため、生徒の学習状況の把握に役立った。
  • 生徒の学習意欲喚起において以下の言葉の投げかけが有効であった。「無理してやらなくてもいいんだよ」「ここまで進んだの?よくやってるね」「しっかり(ノートに)書けているね)」「テストの得点上がったね。繰り返し粘ってよかったね」

成果と課題 まとめ

  • ICTを活用した学習状況により、観点別評価へ反映させた。その中で評定が上がった生徒が実在した。ログイン時間や日数の基準作りは今後の課題である。
  • 個別学習計画による動機づけと学習量の増加は確認できたが、まだ事例が少ない。継続して取り組みより多くの事例を創出し、計画作成のマニュアル化ができれば、全国的な課題に対する改善につながるかもしれない。
  • 個別支援学級の生徒が放課後に残ってまで学習に取り組むケースは非常にまれである。個別支援学級での授業内でのオンライン学習システム活用についてとその効果も、実証に取り組んでみたい。
  • 不登校児に対する支援として、ズームを用いた学習支援員との定期面談やデキタスの利用促進、アウトリーチ(訪問支援)の実施は有効な策となりうるか、実証に取り組んでみたい。

報告は以上。「デキタス」は、今回の結果をもとに、未来の教室実証事業次年度に向けてさらなる支援策を提案していく。

デキタスとは

学校の勉強を確実に理解していく事を目指し開発された、小中学生用オンライン学習教材。

教科書内容に合った授業や、演習問題。さかのぼり学習で1学年前の授業に戻ったり、定期テスト対策問題を作成して挑戦したりと、オンライン環境とパソコンやタブレットさえあれば、学校の勉強を自宅で自由に行える。

監修は、毎年多くの受験生を難関校合格へと導く「城南予備校」や、成績保証の個別指導塾「城南コベッツ」などで構成される城南進研グループの講師陣。

ポイントを押さえた授業と選りすぐりの良問で、学習内容がしっかりと身につく。