LABOT、日本初のISAsを採用した卒業まで学費不要のプログラミング学校を2020年1月に開校

株式会社LABOT(東京都港区、代表取締役:鶴田浩之 )は、2020年1月、日本初となるIncome Share Agreements(=所得分配契約/以下、ISAs)モデルを採用したプログラミングスクールを恵比寿ガーデンプレイス内(東京都渋谷区)にて開校することを発表した。

LABOT、ISAsモデルを採用したプログラミングスクール開始の背景

ISAsは、米国で生まれたスクールと学生の新しい契約モデルで、受講開始から卒業までの期間は受講費用が発生しない代わりに、一定の条件をみたした場合に卒業後の収入から一定割合をスクールに支払うという内容の所得分配契約。

学生が多額の学費ローンを抱えることが社会問題となっているアメリカでは、職業訓練から大学まで様々なスクールがISAsを採用し始めており、2019年7月に学費ローンに変わる新たなモデルとして、連邦法を定める合衆国上院にISAs法案が提出され、議論が開始されている。

LABOT は、国内で初めて ISAs を導入し、これまでIT業種へのキャリアに関心を持ちながらも、金銭的なハードルや不安からプログラミングスクールに通うことができなかった人や、自分のキャリアを再選択したい強い意思がある人を対象に、6ヶ月間のプログラミング学習を通じて「未知の課題を解決する」人材を輩出することを目指す。

LABOT が提供する日本版 ISAs は、卒業生がIT人材として年収を上げて就業することを前提とした収支モデル。

そのため、スクールがリスクを取って選抜した学生に投資し、学生の長期的なキャリアの成功が、スクールの成功であるという双方の利害を一致させることができる。

LABOT では、このようなスクールと生徒の新たな関係性を構築することで、これまでのプログラミングスクールでは踏み込むことのなかった、より実践的で長期間なカリキュラムを提供する。

ISAsを採用したプログラミング学校の概要

現在の年収水準が概ね 420万円以下の非IT職種・プログラミング未経験者を対象に、6ヶ月のカリキュラムを提供。

入学金や学費の支払いが一切ない代わりに、卒業後に希望する職種への就労が実現した後、一定期間(24〜48ヶ月)、給与(月給)の13〜17%を支払う義務が発生する。

学習中に挫折してしまったり、望む転職に成功しない場合や、LABOTの ISAs の規定に定める年収ライン(年320万円)を下回る期間においては、支払いの義務は発生しない。

また、支払期間に病気や怪我、介護、育児等の何らかの事情で給与を得られない場合、その期間の ISAs における支払いは停止し、金利は発生しない。

※学習に必要なノートパソコン(MacBook Pro)は事前に各自用意が必要であり、LABOT指定の提携リースを利用する場合、月額数千円の費用負担が発生する場合がある。

※スクールが推薦する副教材として一般書籍を最大10点ほど推薦するため、任意ではあるものの、それらの購入においては実費負担となる(教室にある数百冊のライブラリは無料閲覧可能)

所在地

東京都渋谷区恵比寿4-20-4 恵比寿ガーデンプレイス グラススクエアB1(PORTAL POINT -Ebisu- 内)

開校予定日

2020年1月6日(月)

受講対象者

16歳以上で、IT業種への転職・就労の意思がある人

主な受講対象者イメージ

  • IT専門人材としての就業を前提に、高い学習意欲がある満16歳以上の人
  • 年収200〜300万円代から、キャリアアップを目指したい非IT職種・プログラミング未経験の人
  • 金銭的な理由から、従来の高額なプログラミングスクールに通うことができなかった人
  • プログラミングを学んだだけで、そのスキルを生かした就職・自己実現に不安を抱いている人
  • 他のプログラミングスクールで挫折経験のある人
  • デザイン、プロジェクトマネジメントの実践、デジタル・マーケティングを含む応用的なカリキュラムを履修し、単に模写するコーディングができるだけでなく、IT業界における活躍を目指したい人
  • 出産や介護など、何かしらの理由によりキャリアをリセットし再出発を目指す人

※受講にあたっては、エントリーシートの提出や複数回の面談等、厳しい事前審査がある。

スクールの特徴

問題解決アプローチを重視、カリキュラムはチーム開発を中心に設計

知識だけでなく問題解決のための思考を養うため、カリキュラム後半の60%は、チーム開発を通して、実際にフルスクラッチで設計を行い、プロダクトをリリースすることを目指す。

また、プログラミング学習だけでなく、デザイン・カリキュラムも120時間相当、プロジェクトマネジメントの理論と実践、デジタル・マーケティングなど、先鋭体な企業で働くシーンを想定した実践的なカリキュラムを提供する。

※Webアプリケーション または iOS/Android、コースは最初から分かれておらず、2ヶ月目以降、スクールや同期とのチーム開発プロジェクトを行う中で、最も適正のある強みを見つけて個別に最適化する。

iOS/Android開発、Golang, Pythonによるデータサイエンス、Ruby または PHPのスクリプト言語をベースにしたWebアプリケーション開発 (フレームワーク活用/非活用それぞれ) 、JavaScript を中心としたフロントエンド技術の習得、動的型付け言語のカリキュラムなどが予定されている。

学習時間の目安は週50時間、6ヶ月間の訓練(1,200時間相当)

応募条件の一つが原則「週50時間の学習時間の確保ができること」。

平日7時〜24時までスクールを開放し、いつでも利用できる。

カリキュラム前半においては厳しい出欠管理がある。学習中、途中で挫折した場合でも、ISAs に基づいて学費の支払い義務は一切発生しない。

実際の事業会社における新規事業開発を模したチームプロジェクト

定期的に1on1の面談を行い学習をサポートするほか、カリキュラム後半には事業会社を模した形で、学生同士のピアレビューの実施、学習に対するコミットメントも考慮される。

チーム開発においては、当社が招聘する現役のソフトウェア・エンジニア(認定スクラムマスター、認定スクラムデベロッパー)が参画し、実務に近い環境で、コードレビューや、仕事の効率的な進め方などを学ぶ。

LABOT 代表取締役 鶴田 浩之氏 コメント

才能は、世界中で比較的均等に分配されます。一方で、機会へのアクセスはそうではありません。生まれた地域、育った家庭環境、初めて就職した企業の社風や上司、自分自身を取り巻くあらゆる環境が起因する判断の積み重ねが、自分が本来持っていたはずの可能性を阻害してしまうことがあります。ある瞬間の選択は正しいと思っていても、それでも後悔したり、違う道を選んでいた自分の姿を空想することだってあるでしょう。

家庭環境や学歴、年収に関係なく、あるいは出産や介護といった何かしらの理由でキャリアが中断されてしまった方に、新しい可能性にチャレンジできる機会を作ることにしました。そのチャレンジを応援するため、学びたい強い意欲がある方と、それを提供するスクール同士がフェアでありたいという理念から、日本で初めて ISAs と呼ばれる仕組みを導入しました。

従来の就労支援型のプログラミングスクールの多くは「就職率」を重視していますが、私たちは「業界で活躍する人材の輩出」を、重要な経営指標に置いています。ISAs モデルの採用は、学生が成功しない限り、運営企業は生き残れないことを意味します。たとえ就職に成功しても、半年後にミスマッチで離職してしまっては意味がありません。単に ISAs にすればよいという話ではなく、カリキュラムの思想とも密接に関わるため、「未知の課題に対して取り組み、自走できる人を輩出すること」を学校のミッションとしました。

残念ながら、ほとんどの方は未経験から3ヶ月間の学習では、即戦力にはなれません。受講生の方には最低でも6ヶ月間をフルタイムの期間(週50時間ほどの学習)で、かつ受講期間の前半では厳密に出欠管理を行います。6ヶ月間のカリキュラムでは、異なる設計思想で構築されたプログラミング言語の習得と、アプリケーション開発の実践はもちろん、ハーバード大学など全米100校以上で1年生を対象に採用されている教科書を題材に、コンピュータ・サイエンスの基礎も学びます。

この業界について技術面・産業面それぞれの歴史を学び、日進月歩でイノベーションが起こる現代において、今後新しい技術が出てきた際、一人の技術者としてどのように向き合うべきかを体得できるようにします。教材はチュートリアル中心で、ソースコードを模写するのではなく、自分の頭で考えてソフトウェアを設計し、それがビジネスの世界ではどのような意味を持つのかを実感できる機会を提供します。

全ての受講生が、80時間から120時間程度のデザイン・カリキュラムを履修します。デザインの理論を学び、ソフトウェアエンジニアとデザイナーが協業して、最新のコラボレーションツールを通じたプロダクト開発を実践的に学びます。デザインを必修科目としたのは、広義でのデザインの存在が、IT・ソフトウェア産業における技術者・経営者に対して与える影響力として、無視できないほどに大きくなっているからです。

もはや知識だけを学校で学ぶ時代は終わりを告げ、「Learning how to learn」(=学び方を学ぶ)姿勢が重要になりました。私なりに意訳すると「未知の課題に取り組む力」と捉えています。この力を養うことが、スクールの一番大切なポリシーであり、単にプログラミングを学びたい方は、独学や他のスクールを薦めます。

私たちは独自教材にこだわりません。たくさんの高品質の教材に、無料でアクセスすることができる時代です。学習を支えるメンター(技術指導役)は、現役のソフトウェアエンジニアとデザイナーのみで構成し、実務経験を重視します。権威性ではなく、楽しく仕事をしている人をメンターとして採用します。

大切なことは、教材やメンターの差異による競争力ではなく、スクールに通っている時間・体験の全てです。異なるバックグラウンドを持った同期とのチーム開発の苦労であったり、日々自分ができることが少しずつ増える喜びを感じることです。時には難しい課題を与え、高いストレス環境では、対人コミュニケーションにどのような問題が発生するかをシミュレーションします。ものづくりの楽しさと難しさを知ってもらい、小さな自己肯定感を積み重ねながら、未知の課題に取り組むことができ、卒業してからも貪欲に学び続けられるような方を輩出します。

ISAs は教育と金融が融合する新しいソリューションです。日本ではまだ誰も始めておらず、教育の新しい可能性として語る人もいません。一つの仮説として、教育とは投資であり、投資であればROIで考える事もできます。「学ぶ意欲があり、やり抜く人」に私たちは教育を投資し、卒業生が将来的に、社会に新しい価値をもたらすことを期待します。

小学校時代に思い描いていた教師になりたいという夢が、新たな産業をつくる起業家という仕事を兼ねて挑戦できることが、私自身にとって何よりも喜びです。