長崎県五島市立奥浦小学校、コミュニケーションロボット「NAO」による学習支援の実証実験を開始

長崎県五島市教育委員会(所在地:長崎県五島市、教育長:藤田 清人、以下:五島市教委)、三菱総研DCS株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:松下 岳彦、以下:DCS)、日本サード・パーティ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:森 豊、以下:JTP)は、小学校における学習支援ツールとしてコミュニケーションロボットを活用することをめざし、五島市立奥浦小学校にて実証実験を開始したことを発表した。

取り組みの背景

教育現場では、2020年度新学習指導要領内の小学3・4年生の外国語活動、小学5・6年生の英語教科化の完全実施にともない、英語教育を担う教員の育成が課題となっている。

ALT(外国語指導助手)としてネイティブスピーカーを採用するケースも増えているが、財政面などの理由から地域によってばらつきが生じている。

また、文部科学省が実施した教員勤務実態調査では教員の多忙化の実態が明らかになっており、小・中学校では、国の定める過労死ラインを超えて働く人の割合が、他業種と比べて突出して高くなっている。

こうした背景を踏まえ、DCSとJTPは、児童への新たな教育機会の創出と教員の働き方改革の両面に貢献できるサービスとして、教育現場でのコミュケーションロボットの活用検討を進めている。

五島市立奥浦小学校での実証実験について

実証実験は、児童や教員がスムーズにロボットを受け入れられるよう、段階的に使用範囲を拡大しながら進める。

期間

2019年9月24日~2020年1月31日

対象

長崎県五島市立奥浦小学校 全校児童43人

予定している使用内容

  • 英語教育で設定されているSmall Talkの実施(9月24日~)
  • クイズ形式での算数問題の出題、正誤判定(10月~)
  • クイズの正誤結果の個人別集計・見える化(11月~)

Small Talkは、小学校高学年の外国語教育にて行われる活動。

2時間に1回程度、あるテーマのもとで、指導者のまとまった話を聞いたり、ペアで自分の考えや気持ちを伝え合ったりする。

学んだ表現を繰り返し使用してその定着を図ることと、対話を続けるための基本的な表現の定着を図ることが目的。(参考:『小学校外国語活動・外国語研修ガイドブック』平成29年7月文部科学省サイト登録)

コミュニケーションロボット活用のねらい

コミュニケーションロボットは、音声認識や画像認識機能を駆使してさまざまな人間的な動作を行い、児童の知的好奇心や挑戦心を刺激する新しいコミュニケーションUXを提供する。

対話をきっかけとして児童のより前向きな気持ちを引き出すことで、学習への参加や継続を促すとともに、教員・学校の負担軽減をめざす。

期待効果

児童への期待効果

  • コミュニケーションロボットとのふれあいをきっかけとした、知的好奇心の育成、学習意欲の引き出し
  • 英語での語りかけによるネイティブな英語との接点の増加
  • クイズ形式での繰り返し学習による学習内容の定着

教員/学校への期待効果

  • 英語科授業の一部代替による教員の負担軽減
  • 個人の正答率やその推移の見える化による個別指導支援
  • 標準化された教材の使用による、学習内容の品質安定化

サービス提供のしくみ

本実証実験では、DCSのクラウド型対話AIエンジン「Hitomean(ヒトミン)」とソフトバンクロボティクスの小型二足歩行ロボット「NAO(ナオ)」を連携させて、Small Talkやクイズを提供。

ソフトウェア開発をDCSが担当し、「NAO」の提供をJTPが担当する。

Hitomeanについて

DCSが開発した「Hitomean」は、AIを搭載したクラウド型対話エンジン。学習データをもとに、表現の揺れを吸収し、自然言語での対話を実現する。

NAOについて

「NAO」は、ソフトバンクロボティクス株式会社の身長58cmほどの小型ロボットで、多くの教育機関や研究施設において、プログラミングツールのスタンダードとなっているほか、新しいコミュニケーションやエンターテインメントなどにも数多く活用されている。


ABOUT US

シンボ ナツキ
埼玉県出身。2018年12月からほぼ毎日EdTech Mediaの記事を更新しています。 EdTech Mediaのほかに、教育業界専門の転職サイト「Education Career」を運営している株式会社ファンオブライフのマーケティング担当です。