四天王寺高校、英語4技能対策授業実現ツール「トレパ」に検定教科書「FLEX」を組み合わた新サービス『festa!』の実証授業を実施

株式会社デジタル・ナレッジ(本社:東京都台東区、代表取締役社長:はが弘明)は、増進堂・受験研究社、四天王寺高等学校・中学校と共同で、AIを使った英語4技能対策授業実現ツール「トレパ」に増進堂・受験研究社が提供する検定教科書「FLEX」をバンドルした新サービス『festa!』の実証授業を2019年10月11日、四天王寺高等学校・中学校にて行った。

英語4技能・5領域の育成が求められている昨今、教科書内容の理解を深め、同時に発音練習を行うために音読のトレーニングは学習の基本。

しかし、一斉授業の中で個々の学習者の発音をチェックすることや、音読トレーニング回数を増やすことは難しいことでもあった。

そのような状況下で、個々の学習者のトレーニングパートナーとなるべく開発されたのが、株式会社デジタル・ナレッジが開発した「トレパ」である。

四天王寺高等学校での「トレパ」実証実験について

四天王寺高等学校では、トレパを一部の英語科教員が従来も利用していたが、上記のfesta!『FLEX』版による授業は初の試みとなった。

festa!を利用することで、音読教材のバリエーションを教員自身で作成する必要がなく、授業準備の時間短縮につながる。

今回、一斉授業の中でfesta!を取り入れることで音読に対する姿勢の変化も見られた。

当日の実証授業では、事前の授業内で『FLEX』の該当箇所の導入授業(文法事項・内容理解・新出単語の紹介)は終了していた。その状況で、音読バリエーションを体験。

通常、教科書の文章の音読の場合、すべての情報が紙の上にあるため、目の前の文字情報を音声化するという音読トレーニングに限定される。

新出単語や文法事項を空所にすることで適切な単語を記憶から呼び起こしながら音読するトレーニングを行うことができる。

従来だと、そのバリエーションごとにプリントを教員側が用意することとなっていた。

それでも単調になりがちな音読トレーニングに対して、festa!によるトレーニングと、ペアや一斉授業でのトレーニングを組み合わせることで、より活動的になることが分かった。

従来、ペアワークなどでお互いの発音を聞きあった上でアドバイスをするという手法はあったが、友達に聞かれるのは恥ずかしいという心理的な理由や友達に対して的確なアドバイスを遠慮してしまうという理由から、効果的な活動になりにくいという側面があった。

そこにAIによる評価を組み合わせるで、AIによるシビアな評価を体験すると逆に一斉発音やペアワークではより大きな声でのびのびと発音する生徒が増えること、またペアでの発音評価もfesta!画面での客観的な数値を元に、どうすれば評価が高くなるのかを一緒に考えるというケースが増えることが分かった。

AIによるトレーニングという、パーソナルで客観的な評価がなされる場面と、人間同士でのソーシャルで支えあう場面とを組み合わせることで、トレーニングに心理的な緩急がつき、アクティブな学習がなされることが今後も期待される。

なお、festa!(トレパ)では音声認識の基準をネイティブスピーカーレベルに設定しているため、高評価が出にくいという特性がある。

しかし、四天王寺高等学校では、グローバルに活躍できる人材を育成するため、普段からALTによる授業なども含めて、正確で流暢な発音指導を心がけている。

そのため、festa!での評価をしっかりと受け止めて改善をするマインドセットの育成を目指している。

その中で、クラス内の高評価の生徒の発音を一斉に確認することで、生徒たちが主観的に「上手だ」と思っている発音をfesta!(トレパ)が適正に評価していることが理解できるように実証授業内でも工夫がされていた。

※一定以上の評価(信頼度)が出た生徒を確認することで、festa!の評価の安定性の確認し、さらなるトレーニングへの動機づけを促す。

この実証授業の様子は、後日、株式会社増進堂・受験研究社、四天王寺高等学校・中学校、株式会社デジタル・ナレッジのサイト上で公開予定。

トレパについて

トレパの基本機能

  • 読み上げ機能(AIがテキストを読み上げる機能=リスニング教材作成)
  • 発音評価機能(AIが学習者の発音をネイティブスピーカーとの比較で信頼度を診断=スピーキング教材作成)
  • 単語/文法チェック機能(AIが誤字や文法ミスをチェックし訂正する=ライティング支援)

教員は、これらを使うことで授業内容に応じたオリジナルのAI教材を作成・編集することが可能だった。

一方で、教員自身が英文を入力・編集して教材を作ることは、授業準備として大きく負担となっていた。また、教科書を含め、様々な英文を利用する際には、著作権処理の問題などが生じる場合もあり、教員個人がこれらに対応することも困難だった。

『festa!』のトレーニング教材設計

そこで、増進堂は検定教科書『FLEX English Communication Ⅰ』『MAINSTREAM English Expression Ⅰ』(以下、『FLEX』『MAINSTREAM』と略記)の英文をトレパ上で音読トレーニングコンテンツとして活用することで、上記の教育現場の課題の解消を目指す。

『FLEX』版は主に音読教材とリテリング教材の2つから構成される。

音読教材については以下の5つのパターンを用意する予定。

  1. 本文音読(標準)
  2. 本文音読(新出単語)
  3. 本文音読(文法事項空所補充型)
  4. 本文音読(語句変化型)
  5. キーセンテンス音読

これらは教科書本文をいろいろなパターンで音読するトレーニングドリルとなっている。

そしてもう一方のリテリング練習のドリルだが、これは指導書に掲載されているリテリングのモデル文をベースに教科書の写真を見ながら、本文の内容を自分の言葉で整理する練習ができるようになっている。

今後重要度が増していく民間検定試験においても、音読の問題や絵を見てストーリーテーリングする問題が出題。その対策としても非常に有効である。

『MAINSTREAM』版のメインになるのが、音読教材と会話(ペアワーク)教材。

以下6種のトレーニング教材を用意する予定。

  1. Model Dialog音読(標準)
  2. Model Dialog音読(語句補充)
  3. Function & Sounds & Grammar
  4. Expression Input
  5. Speaking Output
  6. Writing Output

Model Dialog(モデルダイアローグ)については基本となるモデル文を何度も音読することで定着を目指すもの。その際にfesta!を活用することで自分の成長の度合いを数値で確認しながら楽しく取り組めるようになる。

また、Function & Sounds & Grammarでモデルダイアローグ中の重要文法事項が含まれる文や発音のスキルが求められる文を重点的に音読することができる。

スピーキング(Speaking Output)については、間を空けたり、声色が変わると、文毎に別々に評価・フィードバックをしてくれるというトレパの機能を活かし、評価をつけるのが難しいペアワークの習熟度等を可視化するものとなる。

また、条件付きの和文英訳などに取り組むことができるライティングのタスク(Writing Output)も収録されている。ここでは生徒が入力した英文と正答との一致度や簡単な文法エラーをセルフチェックすることができる。


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シンボ ナツキ
埼玉県出身。2018年12月からほぼ毎日EdTech Mediaの記事を更新しています。 EdTech Mediaのほかに、教育業界専門の転職サイト「Education Career」を運営している株式会社ファンオブライフのマーケティング担当です。