国立大学法人 京都大学(本部:京都市左京区、総長:山極壽一/以下、京都大学)と公益財団法人 日本漢字能力検定協会(本部:京都市東山区、代表理事:髙坂節三/以下、漢検協会)が、2019年4月1日(月)に、最新ニュースで漢字学習ができる無料アプリ『漢検とニュース』の配信を開始した。
『漢検とニュース』は、京都大学と漢検協会による研究プロジェクト「人工知能(AI)による漢字・日本語学習研究」のもとで開発したアプリだ。
『漢検とニュース』の特長
読売新聞の最新記事の見出しから、漢字の読み問題・書き問題が学習可能
- 読み問題:表示された9つのひらがなから適当なものを選択し組み合わせて解答
- 書き問題:解答欄に直接(指などで)一文字ずつ手書き入力、文字認識により表示された漢字候補から選択して解答
- 一問ごとに「正解」or「不正解」を判定
問題の難易度選択と、ニュースのジャンル選択可能
- 難易度:5段階より選択
- ジャンル:「政治」「ビジネス」「文化・芸術」「健康・医学」「科学・教育」「家庭・暮らし」「スポーツ」及び「その他」の8種類より選択(複数選択可)
- 解答後、ニュースページへのリンクから読売新聞オンラインのサイトにて記事本文を閲覧可能
『漢検とニュース』商品情報
アプリ名
『漢検とニュース』
仕組み
読売新聞オンラインの記事(平均1,000記事/月)を素材として自動作問により出題。
京都大学と漢検協会の共同研究により、単語の難易度を判定・振り分けができる単語難易度データベースを構築しており、このデータベースを利用することで難易度別の出題が可能。
ユーザーは、解答後に出題された単語の「習得時期(その単語を理解して使い始めたと思われる時期)」について5段階で回答する。この回答を基に単語難易度データベースを改良するとともに、本アプリの問題の質も向上させていく。
対象者
ニュース記事に日常的に触れる機会を持ちたい社会人・大学生・高校生・中学生
価格
無料
配信開始
2019年4月1日(月)
対応端末
iOS 及びAndroid 対応スマートフォン
対応言語
日本語
対応地域
全世界
京都大学×漢検 研究プロジェクト「人工知能(AI)による漢字・日本語学習研究」について
京都大学と漢検協会は、漢字・日本語学習の実態や効果を科学的に検証し、漢字習得や能力維持に効果的な漢字学習法などの提言を行うことを目的に、2017年度から2019年度までの3年にわたる研究プロジェクトを立ち上げた。
これらのプロジェクトの1つである「人工知能(AI)による漢字・日本語学習研究」は、黒橋禎夫情報学研究科教授、河原大輔准教授をはじめ、情報学研究科が主体となって行っている。
京都大学には、自然言語処理研究の長い伝統がある。近年ではAIによるディープラーニングを活用した文字認識やテキスト解析などに取り組んでおり、独創的なアルゴリズムの開発や言語処理ツールの公開等に多くの実績がある。
一方、漢検協会は、累計受検者数4,000万人を超える「日本漢字能力検定」等の検定試験の実施や学習支援活動の結果、膨大な量の漢字・日本語能力に関する情報やデータ、検定に関するノウハウなどを蓄積している。
「人工知能(AI)による漢字・日本語学習研究」では、漢字・日本語の使い方を大規模かつ科学的に解析し、研究成果を漢字学習の質的向上や日本語の文章力向上などの学習支援につなげ、研究成果を社会に向けて発信していく。