公立の学校の先生・教師・教員になるためには、各自治体で行われる教員採用試験を受験し、合格する必要があります。この記事では、長野県の教員採用試験についてまとめています。
長野県教員採用試験の特徴
長野県の教員採用試験は、以下のようなスケジュールで行われます。(参考: 平成31年度長野県公立学校教員募集案内・採用選考要項)
日程 | 内容 |
4月下旬〜 | 実施要項等の配布開始 |
4月下旬〜5月中旬 | 願書提出期間 |
7月上旬 | 第1次選考試験 |
8月上旬 | 第1次結果通知 |
8月中〜下旬 | 第2次選考試験 |
10月上旬 | 第2次結果通知 |
長野県の教員採用第1次選考では、教職に関するものを含む一般教養・専門教科・小論文で構成される「筆記試験」と「集団面接」が行われます。
筆記試験における「一般教養」は志願する校種によって、内容が少しずつ異なります。小・中・特別支援学校の選考では、一般教養・教育法規・教育過程等の出題とされています。高等学校教員志願者に対しては、国・社・数・理・英の基礎的知識、教職及び時事教養が出題されます。
一部教科の志願者には、1次選考において筆記試験と集団面接の他に「実技」試験が課されます。実技が課される対象者は、中学校の美術・技術、家庭、高等学校の保健体育、芸術、福祉志願者です。
1次選考を突破すると、第2次選考に進むことができます。8月中〜下旬頃に行われる第2次選考では、全校種「適性検査」「模擬授業を含む個人面接」が行われます。
小学校・特別支援学校教員志願者は、加えて音楽・体育に関する「実技」試験も課されます。また中学校教員を志願し、音楽・保健体育・英語科を受験する方も実技試験を受ける必要があります。
2次選考に合格すると、翌年度から教員として採用されます。
長野県は、「大学院修士課程等在学者・進学者に対する採用猶予」制度を取っています。小学校、中学校、特別支援学校の採用者は、大学院在学中に受験校種(教科)の専修免許状を取得することを条件に、最大2年間の採用猶予が与えられます。ただし猶予期間に大学院修士課程を修了する必要があります。
ここまでは長野県の教員採用試験一般選考についてお話しました。長野県には一般選考の他に、「社会人を対象とした選考」「特別選考」の区分があります。
はじめに社会人を対象とした選考についてです。この選考は、
- 教職(常勤・非常勤講師を含む)経験者を対象とした選考
- 民間企業等経験者を対象とした選考
の2つに分かれています。
1の教職経験者を対象とした選考は、学校・幼稚園で3年以上の勤務経験がある方が対象です。2の民間企業等経験者を対象とした選考は、民間企業、教職以外の公務員、NPO等の経験が3年以上ある方、もしくは青年海外協力隊などの国際貢献活動の経験が2年以上ある方が対象です。社会人を対象とした選考で応募する方は、一般選考との併願はできません。
次に特別選考についてです。平成31年度の長野県教員採用選考では、8種類の特別選考が用意されています。以下が特別選考の一覧です。
- 前年度補欠合格者を対象とした選考
- 大学推薦選考(小・中・特別支援)
- 身体に障がいのある人を対象とした大学推薦選考(小・中・特別支援学校教諭・養護教諭・栄養教諭)
- 身体に障がいのある人を対象とした選考
- 発達障がい児童生徒特別支援のための選考(小・中)
- 博士号取得者を対象とした選考(中・高の理科と数学)
- 正規教員経験者を対象とした選考
- 英語資格所有者を対象とした選考
特別選考は、それぞれで対象となる受験者や選考方法が異なります。以上に該当しそうな方は、受験年度の要項をご確認ください。
長野県の教員採用試験の倍率
以下はすべて平成30年度に実施された選考結果です。
- 小・中学校の一般選考合算倍率・・・5.2倍
- 小・中学校の社会人選考ゞ・・・7.4倍
- 小・中等部特別支援学校ゞ・・・3.1倍
- 高等学校一般選考・・・7.7倍
- ゞ社会人選考・・・8.2倍
※倍率の詳細は公表されていません。
長野県教員採用試験の受験資格について
一般選考では、志願区分に応じた教員免許を取得済み、あるいは取得見込みであれば大丈夫です。
ただ、社会人選考や特別選考制度で受験する方にはそれぞれに必要な要件があります。
長野県の教員の待遇(初任給)について
長野県の教員初任給は、大卒の方の場合226,747円です。この他に状況に応じて、扶養・住居・通勤等の諸手当が付きます。
長野県の教員採用試験にオススメの参考書・問題集は?
長野県は、インターネット上に過去問が公表されています。問題と解答例は、以下のページから確認することができます。
平成31年度長野県小学校、中学校、特別支援学校教員採用選考情報
過去問の分析に加え、参考書や問題集で試験対策を行いましょう。以下は、長野県の教員採用試験の対策を行う上でオススメの参考書や問題集です。
1次試験では「筆記試験」「集団面接」、2次試験では「適性検査」「模擬授業を含む個人面接」が行われます。試験前はそれぞれの対策を行っておきましょう。
以上、「長野県の教員採用試験の特徴、倍率、受験資格、給与・待遇、おすすめの参考書、問題集」についてまとめました。