自治体によってその倍率や内容に差はありますが、教師・教員になるためには、各自治体で行われる教員採用試験を受験し合格する必要があります。この記事では、神戸市の教員採用試験についてまとめています。
※平成28年度実施の神戸市教員採用試験では、中・高等学校教員が一括採用されています。そのため高等学校教諭の募集科目が国語・社会・数学・理科・英語・工業・商業のみでした。その他の高等学校教科を志願する際は、兵庫県の採用試験を受ける必要がある場合があります。
神戸市教員採用試験の特徴
神戸市の教員採用試験スケジュールは、以下のようになっています。(参考:平成30年度神戸市立学校教員採用候補者選考試験(平成29年実施))
4月中〜5月中旬 | 志願書提出 |
7月上〜下旬ごろ | 第1次試験受験 |
8月中〜9月上旬ごろ | 第2次試験受験 |
一般選考の場合、1次試験は「専門教科」「教職・一般教養」「小論文」についての筆記試験と、面接試験が課されます。また一部区分(中学校・高等学校の美術・保健体育)では実技試験があります。
1次試験に合格すると、8月中〜9月上旬ごろに行われる2次試験を受験することとなります。2次試験は、大きく試験内容が「筆記試験」「実技試験」「面接試験」の3つに分けられます。
筆記試験は「小論文」、実技試験は小学校教員で「水泳・跳び箱・マット」、養護教諭、中学校・高等学校(音楽・技術・家庭・英語)、幼稚園はその専門実技が課されます。面接試験の内容は、「個人面接・模擬授業・場面指導」です。
神戸市には「英語」の資格等による試験の加点制度があります。校種や教科によって加点となる条件が異なりますが、ほとんどの区分で英検やTOEFLの点数が加点対象となります。
ここまで神戸市教員採用試験の一般選考についてあげましたが、神戸市にはその他に「大学等推薦特別選考」「特例措置選考」があります。この選考で志願すれば、1次試験の筆記試験が一部、もしくは全て免除されます。
それぞれ要件が異なり、大学等推薦特別選考では中学校・高等学校の数学、理科、技術教諭の志願者で、大学、大学院又は教職大学院からの推薦を受けた方が対象です。特例選考では、3年以上の勤務経験を有する社会人経験者や、2年以上の青年海外協力隊派遣経験を有する方が対象となっています。
神戸市の教員採用試験の倍率
以下は平成30年度(平成29年度実施)選考試験の結果です。
参考資料:平成 30 年度神戸市立学校教員採用候補者選考試験結果 30 年度神戸市立学校教員採用候補者選考試験結果について
小学校教員・・・4.5倍
中学校・高等学校全体・・・6.1倍
- (国語)・・・7.5倍
- (社会)・・・11.3倍
- (数学)・・・10.8倍
- (理科)・・・7.1倍
- (音楽)・・・4.7倍
- (美術)・・・2.7倍
- (保健体育)・・・12.4倍
- (技術)・・・5.5倍
- (家庭)・・・3.1倍
- (英語)・・・6.1倍
高等学校
- (工業)・・・18倍
- (商業)・・・12倍
特別支援学校・・・3.5倍
養護教員・・・7.9倍
栄養教員・・・26.0倍
神戸市教員採用試験の受験資格について
一般選考では年齢制限を除くと、特に変わった受験資格はありません。志願区分の普通免許状を所有している、または取得見込みである方は試験を受けられます。
年齢制限について、一般・大学等推薦特別選考は45歳以下の方、社会人経験者等の特例措置選考では49歳以下の方が受験対象です。
特別選考については、それぞれに必要な要件があります。
神戸市の教員の待遇(初任給)について
小・中学校教員で大学卒の場合、初任給は230,431円です。高等学校では修士課程卒で255,938円、大学卒で236,547円です。幼稚園は大学卒で225,049円、特別支援学校は大学卒で239,516円となっています。
参考資料:神戸市教員採用選考案内
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