現在、社会人の方で、教師・教員への転職を考えている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、教員免許の取り方や教員採用試験の倍率・難しさ、年齢制限についてなど、現在社会人の方が教師を目指す場合に必要な知識をまとめています。

社会人から先生への転職を考えている方はぜひ参考にしてみて下さい。

社会人から教師になるにはどうすればよい?教員免許の取り方は?

社会人から教師になる方法は、それぞれの受験者の状況によって異なります。

既に教員免許を取得している場合は、そのまま公立校や私立校の採用試験を受験することができます。

一方、免許を取得していない場合にはどのような方法があるのでしょうか。3つの方法を紹介します。

大学等で教員免許を取得する

教員の採用の際には教員免許を取得していることが条件となることが大半です。

これから教員免許取得を検討している人も多いのではないでしょうか。その場合には、教職課程を設置している大学等の機関で教員免許取得に必要な単位を取得する必要があります。大学によっては、自分の取得したい科目や校種の免許を取ることができない場合もありますので、確認するようにしてください。

教員資格認定試験を受験して、教員免許を取得する

教員資格認定試験とは、教職課程を修了していなくとも、この試験に合格すると教員免許の資格が与えられる試験です。

幼稚園教員資格認定試験、小学校教員資格認定試験、高等学校教員資格認定試験、特別支援学校教員資格認定試験がありますが、現在は高等学校教員資格認定試験は行われていません。

この試験はあくまでも資格試験ですので、合格してもすぐ教師になれるわけではないことに注意してください。出題の難易度は、教員採用試験より難しく設定されています。

特別免許状を取得する

特別免許状とは、優れた知識や技能を有する社会人に対し、教育職員検定により免許状を授与する制度です。

昭和 63 年の教育職員免許法の改正により制度化されました。優れた実績や専門的な知識が必要となりますので、難易度は高いので一般的な方法ではないように思います。

社会人が教員免許を取るにはどうしたらよい?

教員免許は、教職課程を設置している短大・大学・大学院などで取得することができます。修士の場合の専修免許状、学士の場合の一種免許状、学士・短期大学士・専門士のいずれかの学位の場合の二種免許状です。

高等学校の教師の場合は、専修免許状と一種免許状しかありませんので、短期大学士の学位の場合では、高等学校の先生にはなることができないのが一般的です。

また、転職を考えている方の中には、現職の都合上、全日制の大学では時間の確保が難しい人もいるのではないでしょうか。

その場合には、通信制大学や夜間開講講義がある大学での単位取得制度などを活用すると、働きながらでも教員免許を取得しやすくなる場合もあります。

採用試験はどのようなものがあるの?難しさは?

公立校で正規教員を目指す場合、教員採用試験の受験が必要となります。

教員採用試験とは、教員採用試験とは、各都道府県や政令指定都市の教育委員会が実施する試験で、筆記試験や模擬授業、面接などが受験科目となります。

平成28年度教員採用試験の校種ごとの倍率は、小学校では3.6倍、中学校では7.1倍、高等学校では7.0倍、特別支援学校では 3.7倍でした。

校種によっては、思ったより低倍率に感じる場合もあるかもしれませんが、教員採用試験では、教育全般にまつわる知識や受験科目に関する知識が幅広く問われます。さらに実技試験や模擬授業、面接の対策も必要となります。そのため、しっかりとした対策が必要になる試験となります。

また、社会人の場合は、各自治体の示す条件を満たせば社会人枠で受験することができます。社会人枠だからといって試験が有利になるわけではありませんが、一般受験者とは異なる受験科目で受験が可能になる場合があります。平成28年度の教員採用試験の民間企業等の勤務経験者は4.6%となっています。

一方、私立校を受験する場合は、各学校の採用試験を受験する必要があります。 または、私立学校の校長等が閲覧できる教員志望者の名簿に履歴書を登録しておき、学校側からの採用の案内を待つ方法もあります。

この時、私学学校適性検査の受検が必要な場合があります。

私学学校適性検査とは、私立校での勤務希望者向けの試験で、東京都・静岡県・群馬・愛知県・兵庫県・広島県・福岡県・長崎県などで実施されています。この私学学校適性検査で高得点を修めると、各学校からの採用のアプローチを受けやすくなるともいわれています。

参考『文部科学省』「平成28年度公立学校教員採用選考試験の実施状況について」http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/senkou/1381770.html

社会人から教師になった場合の給料・年収は?

公立の正規教員の場合、職歴や講師歴などに基づいて判断されることが多いです。

実際の学校の先生の給料はどれくらいなのでしょうか。文部科学省の「学校教員統計調査」では平成28年9月の平均月給が示されています。
小学校教員だと約336,000円(平均年齢43.4 歳)、中学校教員だと約346,000円(平均年齢43.8 歳)、高等学校教員だと約363,000円(平均年齢45.4歳)となっています。

この数値をもとに、仮に賞与を月給3か月分とした場合の平均年収を計算してみました。小学校教員だと約504万円、中学校教員だと約519万円、高等学校教員だと約544.5万円となります。教師の給料は自治体によっても基本給が大きく異なりますので、あくまでも一つの参考としてください。

また、私立校の教員の場合は、学校ごとに決められていますので、各学校の募集要項を参考にしてみてください。

社会人から教師・教員になるときの年齢制限はあるの?

公立校での教員の場合の年齢制限は、自治体によってかなり異なります。平成28年度実施の教員採用試験の場合ですと、年齢制限がない県市が25県市ありますが、36歳~40歳を受験可能年齢の上限とする県市は18県市となっています。近年では、年齢制限を緩和する自治体も増えています。

私立校の場合は、各学校ごとに決められていますので、応募の際に受験資格を確認する必要があります。

参考
『文部科学省』「平成28年度公立学校教員採用選考試験の実施方法について」http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/senkou/1366686.htm

以上、社会人から教師になるにはどうすればよいのか、教員免許の取得方法、教員採用試験、年齡制限についてまとめました。

次の記事では、教員になるために必要な知識をまとめてあります。

教師になるにはどうすればよい?公立と私立の違いは?給料・年収は?教員採用試験の難易度・倍率は?

次の記事では、教員採用試験に関してまとめてあります。

教員採用試験とはーー公立学校の先生になるには必要な試験

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教育系の研究科の大学院生です。専門は国語教育の授業開発で、魯迅の「故郷」の授業開発を研究しております。出身は北海道で、大学は京都、現在は関東に住んでいます。読書や美術館巡りが好きです。