すららネットが「アクティブ・ラーニングイベント」を開催。最優秀チームはゴミ回収問題を解決する人工知能を提案

株式会社すららネットは、「すらら」を学習している小中高生を対象にICTの活用により学年・地域の垣根を超え、これからの時代を生きるための「21世紀型能力(※1)」を身につけることを目的とした「アクティブ・ラーニングイベント」を5月15日から8月26日まで開催し、長崎県の学習塾「真未来塾」に所属する小学5年生、中学1年生、中学3年生の3名によるチーム「阿蘭陀坂46」を最優秀チームに決定した。

「アクティブ・ラーニングイベント」とは、ICTの活用により学年・地域に関係無く1つのテーマについて議論し、「21世紀型能力」を身に付ける協働学習型のイベントだ。

(※1)21世紀型能力
国立教育政策研究所がこれからの学校教育で育成すべきであると提案した、生きる力として求められる日本型資質・能力の枠組み。「思考力(問題解決発見力、論理的・批判的思考力等)」を中核に「基礎力(言語・数量・情報スキル)」「実践力(自律的活動力、人間関係形成力等)」の三層構造で構成されている。(参考:国立教育政策研究所)

人工知能を使った社会課題を解決の課題に取り組む

今回は、今後あらゆる局面で直面することになるであろう「AI」を取り上げ、「人工知能を使って社会課題を解決するには」といった課題に取り組んでもらった。

参加者はSNS上で社会問題について議論したり、テレビ会議システムで初対面のメンバーを結んで、オンラインのワークショップを行ったりと、ユニークな活動を通して考えを深め、その後、同じ塾や学校に所属する3名でチームを組み、レポートを作成した。

表彰されたチーム一覧

このイベントでは、下記のチームが表彰された。

  • 【最優秀賞(全国第一位)】「長崎の斜面地でゴミ回収を行う人工知能」
    長崎県長崎市 真未来塾 チーム名「阿蘭陀坂46」
    窄 那明さん(小学5年生)吉田 咲良さん(中学1年生)福間 恵さん(中学3年生)
  • 【優秀賞(全国第二位)】「高齢者が自立した生活を送れるよう支援する人工知能」
    栃木県那須塩原市 まんてんキッズ那須塩原教室 チーム名「Iラブ那須チームGreen Jr.」
    井手 はる香さん 君島 萌花さん(2名は中学1年生)大貫 レオさん(中学2年生)
  • 【優秀賞(全国第三位)】「消費期限切れによる食品廃棄を減らす人工知能」
    福岡県福岡市 英進館西新本館 チーム名「Have hopes」
    藤田 野愛さん 田中 杏果さん 佐藤 美沙樹さん(3名とも中学1年生)
  • 【特別賞】「国内外の医療問題を解決する、診察・創薬を行う人工知能」」
    愛知県名古屋市 名古屋経済大学高蔵中学校 チーム名「高蔵医療研究同好会」
    市川 晴貴さん 杉山 貴愛さん 川又 さくらさん(3名とも中学3年生)
  • 【特別賞】「空き家の調査・対応策の判断を行う人工知能」」
    山梨県笛吹市 study garden アスミラ チーム名「グレープ隊」
    渡辺 愛梨さん 早川 己陽さん 早川 陽さん(3名とも中学3年生)

最優秀チームによるプレゼンテーションの様子

オンラインワークショップの様子(左:塾で参加する生徒、右:ファシリテーションを行うすららネット社員)

 

最優秀チームは「長崎の斜面地でゴミ回収を行う人工知能」を提案

最優秀チーム「阿蘭陀坂46」は、地元長崎県の斜面地でゴミ回収が困難である状況に着目し、人工知能を搭載したロボットでゴミ回収を行うことを考案。

模型を使ったプレゼンテーションで、高齢者の見守り機能や環境に配慮した動力など、人工知能搭載ロボットのイメージを具体的に提案した。審査員からは、人工知能のアイデアの新規性に加え、それが活用された社会の発展まで考えを巡らせたことが評価された。

またオンラインワークショップでは学年・地域の垣根を超え、初対面の生徒同士がグループになって「社会課題を解決する人工知能」のアイデア創発を行った。

オンライン討論会に参加した子どもたちの声

  • グループワークの初めは、初対面で意見が出なくて困った。自分も本来は人見知りな性格なのだが、グループを引っ張っていくために頑張って発言した。自分とは異なる地域に住んでいるメンバーから、その地域らしいアイディアを聞くことができ、オンラインの面白さを感じた。顔が見えず、初対面だからこそ、思い切って自分の意見を言うことができるのもオンラインのよさだと思った。
  • 初対面のメンバーと作品を創り上げていく過程で、初めて会う人とコミュニケーションをどう取ればよいのか、少しコツがつかめた気がしたのが収穫だった。

専用SNS「すららチャットマップでの議論の様子

今後の社会では、あらなるIT化・グローバル化が進み、子どもたちには「ITを活用しながら価値観の異なる他者との議論を深め、協同で課題を解決していく能力」が必要となってくる。

すららネットでは、クラウド型学習システム「すらら」の学習で日ごろ身につけられている「基礎学力」に加えて、今後の日本で必要とされる「21世紀型能力」を重視し、今回の「アクティブ・ラーニングイベント」を開催したという。

「アクティブ・ラーニングイベント」開催概要

  • 開催期間:2017年5月15日(月)~2017年8月26日(土)
  • 参加対象:「すらら」で学習している小中高生
  • 監修:慶應義塾大学 教育経済学者 中室 牧子 准教授)
  • テーマ:人工知能で社会課題を解決する方法を提案せよ

イベントの流れ

  1. 5月15日(月) ~ 6月18日(日):個人の意見をWEB上で議論。
    テーマについての考察を深めるための議題を毎週設定し、専用SNS(すららチャットマップ)を通じて個人の意見を議論。
  2. 6月18日(日):オンラインワークショップ
    テレビ会議システムで全国の参加者をランダムに3~5名グループにふり分け。「教育問題」「医療・介護問題」「食料問題」のどれか1つを取り上げ、その分野の課題を解決するための人工知能アイデアを考案し、発表。
  3. 6月18日(日)~ 7月14日(金):チームによるレポート作成・提出
    塾や学校で3名1チームを組み、レポートを作成。
  4. 8月26日(土):優秀チームによるプレゼンテーション
    レポート審査で選出された上位5チームが慶應義塾大学でプレゼンテーションを行い、その模様をWEB中継。

ABOUTこの記事をかいた人

教育系の研究科の大学院生です。専門は国語教育の授業開発で、魯迅の「故郷」の授業開発を研究しております。出身は北海道で、大学は京都、現在は関東に住んでいます。読書や美術館巡りが好きです。