渋谷区の待機児童対策は?子育て・ICT教育・生涯学習の推進施策はどうなっている?

この記事では、渋谷区の子育て(待機児童)・教育(ICT教育)・生涯学習分野の推進施策をまとめています。渋谷区では2月14日に平成29年度の予算案を公表しており、どんな施策を行っていくか公表していますので、その内容をまとめています。

渋谷区の子育て・教育・生涯学習分野の推進施策は?

渋谷区では未来像を、「ちがいをちがらに変える街。渋谷区」というキャッチコピーで表現しています。上記の分野で未来像を構想しており、それぞれ取り組みを行っています。

子育て・教育・学習分野では、具体的には、以下の事業が取り組み施策としてあげられています。

  • 待機児童対策
  • ICT教育の推進
  • 特別な才能に着目した新たな教育システムの構築
  • 特別支援教育の充実
  • しぶやイングリッシュの展開

それぞれの施策の詳細をまとめます。

渋谷区の待機児童対策

渋谷区は待機児童に対する新規の施策として以下の内容を発表しています。予算額は46億3,000万円です。

  • 認可保育園6園・認定こども園2園の新規開設(平成29年度)
  • 居宅訪問型保育(ベビーシッター派遣)の実施
  • 認可外保育施設利用者への保育料助成

区有地や都有地・国有地の活用のほか、民間施設を活用した保育施設の整備・充実を 図るとともに、増加する保育需要に応えるため、新たに、居宅訪問型保育(ベビーシッ ター派遣)の導入や、認可外保育施設利用者への保育料助成の拡充により、多様な手法 による待機児童対策を実施する。

平成29年度の保育施設の整備計画・定員拡大(予定)※定員809人増加予定

4月開設〔定員 420 人増〕

  • まちのこども園代々木上原(定員 102 人)
  • 参宮橋ちとせ保育園(定員 100 人)
  • 渋谷東ちとせ保育園(定員 90 人)
  • 富ヶ谷ちとせ保育園(定員 79 人)
  • あい・あい保育園初台本町園(定員 49 人)

10 月開設〔定員 222 人増〕

  • まちのこども園代々木公園(定員 122 人)
  • 西原二丁目保育施設(仮称) (定員 70 人)
  • 代々木四丁目保育施設(仮称)(定員 30 人)

定員拡大ほか〔定員 167 人増〕

  • 区立・私立保育園(定員拡大 67 人)
  • 区立保育室(定員拡大 69 人)
  • 企業主導型(地域枠活用 12 人)
  • 小規模保育(設置 19 人)

平成30年度以降も7施設以上の保育施設の開設を予定しています。また、渋谷区では、区内保育施設の児童定員の推移(平成18年度〜平成32年度)を公開しているので、興味のある方は御覧ください。※ページ下リンク参照

渋谷区のICT教育の推進

渋谷区は、ICT教育で全国のスタンダードを目指すため、「小学校1年生から中学校3年生まで1人1台、タブレット・家庭へ持ち帰り」「セルラー回線による通信」「校務・学習を含めすべてをクラウド化」 といった、全国初の取り組みを推進する予定。

渋谷区、区立の全ての小・中学校において、生徒・教師にタブレット端末を1人1台(8,600台)配備

2017.02.15

こういった環境を整備することで、21世紀型スキルと言われる「情報創造力」、「批判的思考力」、「コミュニケーション力」、「問題解決力」、「プロジェクト力」、「ICT活用力」などを児童・生徒が身につけられる教育環境を整備する。予算額は7億8,200万円。

具体的には、以下7つの施策を実行する予定。私立中学や高校ではすでに導入されているものも多いが、渋谷区全校で導入されると全国的には初の取り組みで画期的といえる。

  1. 児童・生徒・教師にタブレット端末を1to1(1人1台)で配備する。8,600 台
  2. 国内のLTE網を利用した、データ通信用のSIMカードを配備する。8,600 枚
  3. 全普通教室に電子黒板機能付きプロジェクターを配備する。287 台
  4. プロジェクターの配備にあわせ、協働学習用の画面転送装置を配備する。287 台
  5. 国内のLTE網を利用し、いつでもどこでも学習ができるデジタルドリル(小1~ 中3)を導入する
  6. クラウド基盤を利用した、統合型校務支援システムを導入する
  7. その他ICT教育を推進していくため、指導者用デジタル教科書や授業支援システムなどを導入し、クラウド基盤で運用する(校務クラウドと教務クラウドは分離)

渋谷区の待機児童対策は?子育て・ICT教育・生涯学習の推進施策はどうなっている?

2017.02.15

特別な才能に着目した新たな教育システムの構築

渋谷区では、全般的、あるいは特定の分野で高い能力を発揮するものの、同年齢の友達となじめ ないなど、通常学級での学習に十分適応できていない子ども(いわゆる「ギフテッド」の子ども)を伸ばす新たな特別支援教育を行う。

特別な才能の伸長を主眼として、個性に応じた指導を展開する特別支援教 育システムを構築し、ダイバーシティ&インクルージョン教育の推進を行う。予算額は1,100万円。

実施内容

【事業期間】

平成 29年度から体制を整備し、9月から特別支援教室(巡回指導) 等で新たな特別支援教育システムを展開。平成30年度には区立小学校内に情緒障害等固定学級を新設し教員と専門指導員が協働して実施する。併せて放課後の時 間を活用し、個に応じた学習指導要領にとらわれない指導を実施する。

【事業対象】

区立学校に在籍し、特別な才能が認められるが、学級不適応等が見られ、当該教育の実施に対し保護者の同意を得た児童・生徒

【実施方法】

教育委員会と学校、研究機関等が協働し、最適化する。

・「特別な才能伸長専門部会」を設置し、入級等判定や、在籍校とともに個別指導計画の作成を行う。専門部会には、当該教育に係る学識経験者の知見を活用する。

・高度な内容の指導が必要となることが想定されるため、専門指導員を配置する。

・子どもの有する特別な才能と専門指導員とのマッチングや教員・保護者への支援 などを行うコーディネーターを設置するとともに、教育委員会に特別支援教育担 当指導主事を新たに設置し、教育課程の管理を含め全体の調整を行う。

特別支援教育の充実

渋谷区立の小学校において、特別支援学級(知的障害・固定級)の整備及び特別支援教室拠点校の拡充を図る。予算額は3,300万円。

特別支援学級(知的障害・固定級)の整備

特別支援学級を千駄ヶ谷エリアに新設し、一人ひとりの能力・特性・発達段階に応じて、将来を見据えた基礎的・基本的な知識・技術を学習する環境を整備する。平成29年度に鳩森小の整備・開級準備を行い、平成30年度に開級を行う。

特別支援教室拠点校の拡充

特別支援教室利用児童の増加に伴い、効率的に巡回指導を実施できるよう、区内を4ブロック(現在は3ブロック)に分けて拠点校を設置し、特別支援教育担当指導教員を配置する。 平成29年度には中幡賞を新設する。

しぶやイングリッシュの展開

先日、学習指導要領が改訂されることが発表され、小学校での英語学習の時間が増えることが決まりました。

渋谷区では、平成30年度からの英語教科化前倒し実施に向け、ALT 派遣日数を 大幅に増やすとともに、渋谷区の特性を生かした独自の英語教育全体 計画「しぶやイングリッシュ Master Plan」を策定しています。予算額は1億200万円。

しぶやイングリッシュの内容

小学校への ALT(Assistant Language Teacher) 派遣

①英語教育モデル校: 神宮前小(ALT 年間 188 日/1名常駐から9月以降2名常駐へ)

②その他の小学校 16 校:ALT 派遣日数を大幅増(平成 28 年度比約 2.0 倍)

中学校への ALT 派遣

①英語教育重点校:松濤中(ALT 年間 188 日/4名常駐でイマージョン教育を展開)、渋谷本町学園(ALT 年間 188 日/3名常駐で国際理解教育を展開)

②その他の中学校6校:ALT 派遣日数を大幅増(平成 28 年度比約 2.3 倍)

英語教育の充実

イングリッシュキャンプ:大学や専門業者等との協働で実施予定

「しぶやイングリッシュ Master Plan」策定

学識経験者や大学、専門業者等との協働で作成予定

平成29年度予算案で発表されている渋谷区の子育て・教育・生涯学習施策は以上のとおりです。待機児童対策、ICT教育、英語教育には注力しており、予算配分も大きい。各分野の施策・詳細は以下のリンク先から確認出来る。