ベネッセ、16年3月期決算発表。進研ゼミ中学講座、高校講座の会員数は12年度の半数以下に。

5月11日株式会社ベネッセホールディングスは、原田会長兼社長の退任を発表しました。

ベネッセホールディングス、原田会長兼社長の退任を発表

合わせて平成28年3月期の決算も発表していますので、その内容をレポートします。

2016年3月期は82億円の赤字。営業利益は108億円も、62.8%の減益

ベネッセ決算
2016年3月期通期は、売上高4,441億円(昨年実績4,632億円)で昨年から191億円、4.1%の減収。
営業利益は108億円(昨年292億円)で、昨年から184億円、62.8%の減益となった。純利益では、82億円の赤字となっている。個人情報漏洩による営業活動自粛の影響によって受けている国内教育事業のマイナス影響が大きいと発表している。
セグメント毎の売上実績では、国内教育セグメントの影響が大きく、昨年度比▲337億円、13.3%の減収。国内教育カンパニー以外では、ベネッセUSAカンパニーが若干減少したものの、他セグメントは伸びている。特に海外事業開発セグメントは、271億円(昨年度210億円)で61億円、29.1%の増収となっている。
 

国内教育事業で337億円の減収。進研ゼミ、こどもちゃれんじの売上は大幅マイナス

ベネッセ決算補足資料
国内教育事業で、売上2,201億円(昨年2,538億円)で、337億円、13.3%の減収。進研ゼミ・こどもちゃれんじの事業はすべて大幅マイナスとなっている。
以下、進研ゼミとこどもちゃれんじの売上高実績
  • 高校講座                148億円(昨年225億円) ▲87億円     前期比65.9%
  • 中学講座                243億円(昨年378億円) ▲135億円   前期比64.1%
  • 小学講座                  554億円(昨年677億円) ▲123億円   前期比81.8%
  • こどもちゃれんじ    169億円(昨年210億円) ▲41億円     前期比80.7%
減少額、率ともに大きいのが中学講座。減少率は少ない(といっても大きい)が、影響度が大きいのが小学講座。学校向けの教育事業、その他の領域は売上高は3%程度伸びており、国内教育セグメントの約4割を占めている。
※ベネッセの学校向け教育事業とは、「進研模試」や進路支援教材「スタディ・サポート」など
進研ゼミ、こどもちゃれんじの売上減少は、昨年度比較では▲25.3%。この減少幅でも大きいが、個人情報事故の影響前のただし年度の売上高からすると、影響の大きさがわかる。特に中学講座、高校講座の売上は、2012年度の6割弱の水準に落ち込んでいる。【以下画像参考】
ベネッセ決算資料まとめ

進研ゼミ・こどもちゃれんじの在籍数(4月時点)は、2012年の約半分まで減少

ベネッセ会員数減少推移
進研ゼミ、こどもちゃれんじ事業の4月会員数は全体で28万人の減少で、前年度比で▲10.5%
進研ゼミ・こどもちゃれんじ事業の在籍数(4月時点)
  • 高校講座                15万人(昨年同時期17万人)   ▲2万人     前期比88.2%
  • 中学講座                39万人(昨年同時期45万人)   ▲6万人     前期比86.2%
  • 小学講座                115万人(昨年同時期133万人) ▲18万人   前期比82.3%
  • こどもちゃれんじ  74万人 (昨年同時期76万人)  ▲2万人     前期比97.2%
会員数も減少。昨年度比で見ると、国内合計では▲10.5%程度。こちらも事故影響前まで、時系列を伸ばすと影響度がわかる。
ベネッセ決算資料まとめ 2
2015年(昨年度)に会員数が大幅減少していたため、今年度では減少比率が下がっているものの、2012年度の会員数からすると、全体では6割程度の水準に。高校講座や中学講座は、半数以下に減少していることがわかる。

会員毎の月間単価には大きな変動はない

ベネッセ決算資料まとめ 3
進研ゼミ、こどもちゃれんじの月あたり会員単価に大きな変化はない。高校講座は8,400円程度で、中学講座が5,500円程度。小学講座は3,700円程度で、こどもちゃれんじが1,800円程度となっている。

来期は、1.2%の減収を見込む

17年度見通し
2017年度の見通しでは、1.2%の減収を見込んでいる。海外事業開発・介護事業では増収を見込んでいるが、国内教育事業や、ベネッセUSAの減少を見込んでいる。営業利益も減益を見込んでおり、約75億円としている。 原田氏の退任を発表したベネッセがどのように、巻き返しを図るのかが注目される。
※今回の記事で使用したエクセルデータ、パワーポイントのデータをnoteで販売中。(以下リンク先から)

ベネッセ関連データ ※都度更新予定 | EdTechにまつわるノート | note

内容は以下の通りです。ベネッセの決算資料を見ると作成可能なものですが、ひとまとまりになっているものはなかなかないので、作成・調べるのが手間だという方はご利用下さい。

  • ベネッセホールディングス事業部毎売上高の推移(2009年度〜)
  • ベネッセホールディングス事業部毎営業利益の推移(2009年度〜)
  • ベネッセホールディングス事業部毎営業利益率の推移(2009年度〜)
  • 進研ゼミ/こどもちゃれんじ会員数データ(4月時点)(2006年度〜)
  • 進研ゼミ/こどもちゃれんじ延べ会員数データ(2006年度以降)
  • 進研ゼミ/こどもちゃれんじ講座毎売上高(2012年度以降)
  • 進研模試受験者数の推移(2006年度以降)

1 個のコメント

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。

    ABOUTこの記事をかいた人

    EdTech(教育×テクノロジー)をテーマにした「EdTech Media」、教育業界に特化した求人サービス「Education Career」を運営する、株式会社ファンオブライフ代表取締役。 EdTechのムーブメントを、情報と人材の面から支援している。