代々木ゼミナールとスタディプラスが提携、「Studyplus for School」を導入開始

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写真左 廣瀬 高志氏(スタディプラス株式会社代表) 写真右 高宮 敏郎氏(代々木ゼミナール副理事長)

スタディプラス株式会社は、本日より「Studyplus for School」の提供を開始することを発表した。 同時に第一弾として、学校法人高宮学園代々木ゼミナールに提供することも発表した。「Studyplus for School」は、学習管理SNS「Studyplus」の教育事業者向けパッケージ。

教育事業者向け「Studyplus for School」とは

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Studyplus for School の管理画面(ダッシュボードのようなもの)

教育事業者は、「Studyplus for School」の管理画面・分析ツールを用いて、在籍する生徒が「Studyplus」に記録した学習記録を把握することが可能になる。その情報を分析し、授業や面談に活かして生徒の学習サポートに役立てることが出来る。「Studyplus for School」導入により「Studyplus」のコミュニケーション機能を通じて教育事業者と生徒との接点を増やし、より密できめ細やかなコミュニケーションを可能にしている。

これまで、教育事業者は授業や課題テスト、アンケートなどを通して、生徒の教室外での学習進捗と実態を把握していた。「Studyplus for School」を導入することで、より精緻で広範囲な学習データと密なコミュニケーションの場を活用し、教育事業者が提供する 講義・サービス・教材などの学習効果・効率のさらなる向上が可能になる。

 スタディプラスは、まず第一弾として、大学受験における長年の豊富な実績と、学びの現場とITを融合した新たな教育への革新に積極的に取り組む代々木ゼミナールに「Studyplus for School」を提供する。

高宮 敏郎氏(代々木ゼミナール副理事長)のコメント(プレスリリースより)

「代々木ゼミナールは1957年の創立以来、『親身の指導』を校訓に掲げ、全国の受験生を サポートしてきました。アラカルト形式の単科ゼミや衛星放送を利用したサテラインゼミなど、常に時代に先駆けて受験勉強を革新してきた本校が、業界で初めて『Studyplus for School』を採用させて頂けることを大変嬉しく思います。本サービスによって、教育サービスの更なる向上に努めてまいります。」

スタディプラスは、今後「Studyplus for School」を、大学受験向けの学校法人や塾予備校、、高校・大学、語学スクール・資格スクールなど幅広く各種教育事業者に展開する予定。

本提携について、高宮 敏郎氏(代々木ゼミナール副理事長)と廣瀬氏(スタディプラス代表)にお話を伺った。

代々木ゼミナールとスタディプラス提携の背景

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ーースタディプラスとの提携の背景を教えてください

高宮 敏郎氏(以降 高宮氏):テクノロジーを導入するメリットは、生徒とのコミュニケーションをより効果的にする双方向性であったり、精緻なデータの蓄積にあると考えています。以前からテクノロジーを利用したサービスを展開する企業様から提携のご提案を頂いていましたが、一方的な情報やコンテンツの配信は、すでに取り組んでいる部分もありますし、限界を感じていました。

そんな中でも、生徒の学習管理やサポートが出来る、『Studyplus for School』は双方向性やデータの蓄積に優れたサービスで、リアルの場を持っている当社との親和性が高く、より良い教育サービスを提供できると考え、提携に至りました。Studyplusさんのよいところは、目の前の生徒の学習時間や進捗の管理をすることでよりよい指導が出来るようになるということ。また、その指導を積み上げることでデータが集まり、よりよい指導が可能になるところだと考えています。

ーー導入にあたって気にされたポイントなどありますか?

高宮氏:現場の声ですね。こういったものは導入を勝手に決めてしまうと運用がなかなかうまくいきません。現場のスタッフがちゃんと使いたいというものであるかどうかというのは気にしました。実際にスタディプラスを利用している生徒は多く存在し、このサービスならうまくいきそうだ、やってみたいという現場の声が提携にあたって重要でした。

もう一つは、何かの代替ではなく補完的なサービスである点が非常によいと考えていました。授業をオンライン配信に切り替えるといったことではなく、現在の生徒の担任スタッフがStudyplusを使うことでよりよいサービス提供が可能になる。現在提供している教育サービスにフィットしたというのも大きなポイントです。

教育はアートとサイエンスの側面がある、リアルの場ではアートの領域に力を入れる

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ーー今後も含め、特に提携において期待していることなどありますでしょうか

高宮氏:教育にはアートとサイエンスの側面があると考えています。サイエンスとは、因果関係あって再現性があるもの、こうしたらああなるということがわかる、データや技術で判断ができる部分です。アートとは、生徒とのコミュニケーションのような、人が信頼関係や関係性で構築する部分で、データ化・定量化がしづらい分野です。Studyplusを導入することのメリットは、このサイエンスの部分を強化してくれること。学習履歴などのデータの蓄積によって、属人的・経験則で行っていた部分を改善出来ると考えています。

ーー確かに、教育のアドバイスは、属人的、経験則に基づいたものになりがちです

高宮氏:おっしゃるとおりで、弊社で生徒の担任をしているスタッフも、自分の受験勉強の経験に従って話をしてしまうことが多い。それはそれで貴重だが、裏付けがあるわけではありません。スタディプラスの学習履歴を積み上げて、学力や合格校のデータと紐づけることでよりよい教育サービスの提供ができると考えています。機械に出来るものは機械にやってもらって、サイエンスの精度は高めることが出来ます。

生徒の担任はそういったデータを駆使してどのように生徒のモチベーションを高めるか、サポートを行うかといった機械で代替のしづらいアートの領域に注力してほしいと考えています。

コミュニティ、進捗管理を行う場がある予備校と、Studyplusは相性が良かった

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ーー今回の提携をどのように捉えていますか?

廣瀬氏:EdTech関連サービスの提携は、通信教育サービスとの提携が中心でした。通信教育のサービスは非対面での提供が中心なので、オンラインで提供するサービスと思想が近く、早く進んだのだと思います。一方で、学習・進捗管理、コミュニティに対しては、非対面であるがゆえに通信教育のサービスはあまり注力をしていませんでした。

ただ、リアルの場がある塾・予備校というのは、生徒同士のコミュニティの存在や、進捗管理の場としても機能していますし、力をいれていらっしゃいます。そういう意味で「Studyplus」の提供価値である、オンラインで勉強を通じたコミュニティ作りや、進捗管理を行えることと相性が良いのだと考えています。

リアルの場を持った塾・予備校様が、ITのツール・サービスを使ってよりよいものにはしていこうという取り組みは、ありそうでなかった提携だと思いますので、エポックメイキングと言える提携だと考えています。

ーーStudyplus for Schoolのモデルはどのようなものでしょうか?

廣瀬氏:利用ID数に応じて利用料をいただくモデルになっています。

ーー導入先に応じて、カスタマイズなどは行えるようになっているのでしょうか?

廣瀬氏:機能は順次加えていく予定ですが、個社のカスタマイズといったものは考えていません。機能のオンオフは選択出来るようにする予定です。

ーー今後は他領域にも展開を行っていかれる予定でしょうか?

廣瀬氏:はい。塾・予備校だけでなく、高校・大学、語学スクール・資格スクールなど幅広く展開したいと考えています。

【教育事業者専用『Studyplus for School』問い合わせ先】

http://info.studyplus.jp/forschool/


Studyplusの提供価値である、勉強を通じたコミュニティ作り、学習管理は、リアルな場を持った予備校・塾との親和性が高いという話は、非常に納得感のあるものでした。

テクノロジーの力が予備校のサービスを補完し、よりよいサービス提供が出来るようになっていく世界、またそのデータが積み上がった先にどんな学習効果が生まれるのか、今後も注目したいと思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

EdTech(教育×テクノロジー)をテーマにした「EdTech Media」、教育業界に特化した求人サービス「Education Career」を運営する、株式会社ファンオブライフ代表取締役。 EdTechのムーブメントを、情報と人材の面から支援している。