【レポート】EdTech JAPAN Pitch Festival 株式会社forEst 代表 後藤 匠氏

2014年2月16日、デジタルハリウッド大学大学院佐藤昌宏研究室が主催となって行う、日本の先端EdTech企業が集結し、ビジョンやノウハウをわかちあうプレゼンイベント「EdTech JAPAN Pitch Festival」のVol4が開催されました。

7名のピッチと、シリコンバレーで勤務するベンチャーキャピタリストの方のレポートが行われたイベントの模様をレポートします。まずは、開催の挨拶とforEstの後藤氏のピッチをレポートします。

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デジタルハリウッド大学大学院 佐藤昌宏氏 開催の挨拶

OLYMPUS DIGITAL CAMERA『以前から教育のビジネスは、スケールしないと言われたり、ビジネスモデル上の難易度が高いなど色んなことを言われていた。でも、若い人たちにはそんなことは関係なく、教育を変えたいという強い思いがあり、チャレンジをしている人達がたくさんいた。そういう人達の力があれば教育は変えられると実感し、それを多くの人に伝えたいと思って、第1回目を開催した。ニーズがなくなれば止めようと思っていたが、回を増す毎に熱が高まっているのを感じる。協力者も増えており、更に盛り上げていければ』と佐藤氏は冒頭の挨拶で語りました。

 

【Pitchレポート】株式会社forEst 代表取締役CEO 後藤 匠 氏

OLYMPUS DIGITAL CAMERA東京工業大学2年の修士を休学中で、株式会社forEstの会社経営に取り組んでいる。日本eラーニングコンソーシアムの広報委員もつとめている。

小中高でのタブレット端末の導入や、出版社各社のデジタル教科書といった取り組みなど、EdTechの話題は尽きません。

ただ、自分が高校生・受験生のときだったことのことを考えると動向が気になるのは、『学習参考書・問題集』。

自分達が受験生のときにバッグに必ず入っていたのは、学習参考書や問題集。学習参考書がどうやってデジタル化されていくのか、ちゃんとデジタル化されないかぎり、高校生にとって良い環境ではないのではないか。

「電子書籍」でいいんでしょうか。

自分はそうは思っていません。パラパラとめくるのも難しいし、間違えた問題にチェックを入れたりすることも出来ない。ICTの力で、学習参考書を楽しく効率的な学習ツールに進化させることは出来ると考えている。

それが自分たちの開発する『おせっかいな問題集ATLS』というサービス。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA昨年の日本eラーニング大賞では、デジタル参考書部門賞を頂いたり、現在は、ドコモイノベーションビレッジの2期生に採択されており、各方面から高い評価を頂いている。

サービスのコンセプトは、「これまで通りの感覚で、これまで以上の成績をとってもらう」こと。新しいサービスはかえって心理的ハードルがあり受け入れられずらい側面がある。

自分たちは、今迄と変わらない感覚で利用してもらえるサービス、でも凄い便利だと思ってもらえるようなサービスを開発している。

「これまで通りの感覚」というのには2つの意味がある。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA一つはコンテンツ。出版社との提携により、市販の参考書のコンテンツをそのままタブレットで使えるようにする。つまり学生は、先輩の利用してきた学習参考書をそのままタブレット端末上で利用することが出来るようになるということ。

もう一つが勉強の仕方。電子書籍になっている参考書を見ながら紙とペンで勉強をする。これ迄の学習参考書の利用方法と代わりがない。問題毎にタグがつけられていて、今解いた問題と同様の問題をすぐに解いていくことが出来るようになる。これまでの学習参考書と勉強方法自体には大きな代わりがない。心理的な負担がなく利用してもらえる。

より良い学習効果というのは、『いつ、どんな問題を、何分で解いて、正解か不正解か』こういうデータが全て蓄積される。そのログが残るだけでなく、その子の得意/不得意に沿った挑戦問題や、最適な問題を提供するようにして、学習効果の最大化が出来るようになる。

自分たちは本屋さんのようなもので、学生はストアから学習参考書を購入するだけでよい。紙だけの参考書か、コンテンツも値段も一緒でデジタル化されたもの。学生はどっちを選んでいくでしょうか。自分たちはそういうサービスを提供している。

このサービスを通じてどんな社会を創りたいのか

OLYMPUS DIGITAL CAMERA学習者と出版社を巻き込んで、ATLSを通じて学習履歴を蓄積する。そしてそれを元に学習者に最適な学習方法を提供していく。

やりたいことはそれだけではなく、学習者の学びをビッグデータ化し、可視化することで、学習者中心の教育をつくりたいと考えています。学習のデータをどんどん出版社に提供して、家庭学習を可視化し、学習コンテンツをブラッシュアップしていくことに役立てていきたい。

でも、自分たちだけでは何も換えられない。あくまで場を提供しているにすぎない。出版社も学校の先生も予備校の先生も巻き込んでいきたいと考えている。そうでないと教育業界変えられない。

これからの学生達をどういう環境で育てていくのか。自分たちは学びを可視化していい教育をつくっていく。それを応援するだけでなく、巻き込まれて一緒に行動してほしい。応援だけでなくて、一緒に行動をしてほしい。行動が最良の結果を生み出してくれると考えている。

自分たちのサービスが、どこまで教育業界を巻き込むことが出来たのかを、3月26日のドコモイノベーションビレッジのデモデーで話をする予定になっている。この発表のタイミングで、皆さんとの協力も発表出来れば嬉しい。

佐藤氏からの質問

佐藤氏:学習参考書を通じて、学習者のデータをビッグデータ化し、それを出版社や学習者に提供するデータベースの企業と考えてもいいのでしょうか?

後藤氏:そうですね、おっしゃる通りです。

佐藤氏:データベースの開発というのは難易度は高いと思うが、なりたい世界に向けて、現在の進捗はどういう状況でしょうか?

後藤氏:本当の理想の状態というものにはまだまだだが、一度リリースするタイミングという意味では後1、2ヶ月というところまで開発が出来ている状態。

佐藤氏:後藤さん自身勉強が大好きらしいですね?どうしてですか?

後藤氏:先生に恵まれたことも大きいが、何で勉強するのか?どう社会で役立つのかというのを教えてくれる先生達に出会えたことが大きかったと思っています。

佐藤氏:ぜひ、その楽しさを学習者のみなさんにも伝えて頂ければと思います。

 

熱い気持ちが伝わってくるプレゼンテーションでした。ピッチ中にもあったとおり、3/26のドコモイノベーションビレッジでどんな内容が発表されるのか、今後を楽しみに注目していきたいと思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

EdTech(教育×テクノロジー)をテーマにした「EdTech Media」、教育業界に特化した求人サービス「Education Career」を運営する、株式会社ファンオブライフ代表取締役。 EdTechのムーブメントを、情報と人材の面から支援している。