「iPadは、もがく教育現場を変えるのか?」wired.jpより

テクノロジーがもたらす教育現場の変化」

iPadは、もがく教育現場を変えられるのか?

Wired.jpに掲載されている記事。

この記事の中で紹介されている科学教師のストルツフさんの話が印象的だった。

ストルツフス氏は長年、学生に複雑な化学の方程式がもつ意味を理解させることに苦労してきた。学生たちは黒板上に書かれた方程式にほとんど関心を示していないように見えた。そこで、いつものカリキュラムにアニメーションやインタラクティヴなメディアを教材として追加してみた。すると、学生たちが授業の内容を理解している様子がはっきりと顔に表れるようになったという。

これは、タブレットという新たなデバイスとテクノロジーが、生徒の理解を助けているいい例だと思う。ただなぜストルツフさんのような元々科学の講師をやっているような人は、こういった助けが必要なかったのだろうか?その人の努力によるものだけなのだろうか?

「最適な学習方法は知能パターンによって異なる」

この疑問へのヒントが以前紹介した教育×破壊的イノベーション 教育現場を抜本的に変革する に著されていた。

簡単に説明すると、人の知能タイプは8タイプ(言語的知能、論理・数学的知能、空間的知能、運動感覚的知能、音楽的知能、対人的知能、内省的知能、博物学的知能)に分類することができる。そして、人はその中で得意な知能が2,3あり、どのタイプに属するかで相性のよい教わり方・学習の方法が異なるのだ。

おそらく、この事例で出てきたストルツフ氏は、論理・数学的知能に優れていたのだろう。アニメーションやインタラクティブな教材で理解が進んだ生徒はひょっとしたら空間的知能が得意なタイプだったのかもしれない。

「わたしにとって方程式というのは単なる係数や記号のかたまりではない。化学反応を示す方程式をみると、たくさんの分子が反応している様子が目に浮かんでくる。でも学生たちがわたしと同じような見方をしているとは思えない。そんな学生たちに分子レヴェルで何が起こっているかを理解させる上で、アニメーションやインタラクティヴな教材はとても役に立つんだ

ストルツフ氏のコメントからもわかるが、普通、ある分野の教育や権威は一つの知能タイプに偏ることが多く(化学はおそらく論理・数学的知能)、それ以外の知能を持った生徒は吸収が促進されにくいという問題がある。だがこういったタブレットやテクノロジーがもたらす恩恵によって、人の学び方のパターンによらず学習を行うことが出来るようになっている考えられる。

「教育の「個別化」は、学習ペースだけではない」

Edtechやオープンエデュケーションを語る際にキーワードとして語られる、教育の「個別化」

この教育の「個別化」は各々の学習ペースに合わせて学ぶことが出来るという文脈で話されることが多いが、この事例のようにペースの話ではなく、”どのように教えるか”が個別化されるのかが、一つの教育の未来なのかもしれない。

 

 

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EdTech(教育×テクノロジー)をテーマにした「EdTech Media」、教育業界に特化した求人サービス「Education Career」を運営する、株式会社ファンオブライフ代表取締役。 EdTechのムーブメントを、情報と人材の面から支援している。